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美味しい果物のお酒


 好きなワイナリーがあります。
 ワイナリーと称していますが、ワインだけではなく、シードル(りんごの発泡酒)やリキュールも製造・販売しています。と申しますか、ワインの生産量よりも、他の製品のほうが多いかもしれません。

 このワイナリーのお酒が好きで、ほぼ毎月のように購入しています。色々な種類のお酒があるのですが、全てに共通しているのが

「美味しい果物のお酒」

ということになります。この表現、ちょっと説明が難しいのですが、
「美味しいお酒」ではなく、「美味しい果物」のお酒、という意味で、美味しいは「果物」に強くかかっています。

 美味しいお酒は、他にも沢山ある。しかし、このワイナリーのお酒は、果物の美味しさを極限まで引き出して、果物の美味しさを詰め込んでいる、という印象です(あくまで個人の感想です。美味しさを保障するものではありません)。
 「酒」の美味しさに重点をおけば、もっと手を加えたり、技を尽くしたりして、お酒を醸すことができそうな力を感じるのですが、このワイナリーは、それを良しとしないのです。

 「美味しい果物の良さを引き出し、損なわずに醸す」

 この1点に強くこだわりながら、酒を醸しているように感じます。
 そのお酒たちは「製品」というより「作品」と称するのが相応しいような、気品と美しさを兼ね備えています。
 新作を味わう度に、
「あぁ、今回もまた、素材を生かした綺麗なお酒だ」
という感想を抱きます。
 同時に、
「もっと美味しいお酒が醸せるでしょうに、なんで果物に寄せるのさ」
「農家のためにお酒を醸すのではなく、客のために醸してください」
という印象を抱くこともあります。さらに
「今回の果物は、農家さん、ちょっと力足りずか」
と、素材の限界を感じてしまうこともあります。

 しかし、そういう少しの物足りなさを含め、果物の美味しさを、ワイナリーの作品を応援したいと思わせる魅力があります。
 成長の過程や試行錯誤の取り組みを、自分の舌で感じながら楽しむことができます。
 筆者の場合は、地元の果物を地元で醸した「地産地消の作品」であるという、無上の喜びがあります。その年、その年の味の違いについて、気象条件などの背景を楽しむことができるのも、なかなか面白いものです。

  2020年現在で、まだ5年目、ヨチヨチ歩きのワイナリーです。
 地元以外の方でも、「美味しい果物のお酒」に興味のある方に、是非応援していただきたいです。

 美味しいお酒は他にもあるかもしれませんが、ヨチヨチ歩きからの成長を楽しめるワイナリーは、他にそう多くないと思います。

 なお、筆者は日本酒も大好きです。焼酎も楽しく美味しくいただきます。中華料理に紹興酒も大好きです。ウィスキーも良く飲みます。
 はい、お酒全般、大好きです。日本酒の銘柄で言えば、「国権」、「会津中将」「会津娘」など会津地方や山形のお酒などに惹かれます。
 まぁ、美味しくお酒を楽しめるということは、それだけで幸せなことなのだろうとも思うのです。

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