助け合いの男

地獄の山登りをスタートした3人組、急な坂と小さな鉄橋が繰り返し現れる。道は変われど景色は変わらない。今までの楽な道とは打って変わって、山々が自分たちに「早く大阪に帰れ」と言っているようだった。
正直、早く大阪に帰りたかった。後の2人は人間としての感覚が狂ってるから、そうは思っていなかっただろう。なんで来たんだろう?家の布団で寝たいってずっと思ってた。ホームシックにすぐになるのが俺の悪いところ。

1番楽しかった、この頃。

山が続けば続けくほど、山道のごとく険しくなる表情。
どれだけ辛くて夢と希望のパワーが空になっても、来るときに約束した今回は必ずたどり着くという「桃園の誓い」だけは忘れない。
漕いで漕いで漕ぎまくる。山の中で倒れ込んだら、前田が糖分を取ったらエネルギーになって、また頑張れるからと言ってチョコをくれた。もときは絶えずナビを見ながら、道案内をしてくれる。自分はただ自転車を漕ぐしかなかった。2人の懐の深さに溺れてしまいそうだった。

道、アントニオ猪木
この道を行けばどうなるものか

危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし

踏み出せば
その一足が道となり
その一足が道となる

迷わず行けよ
行けば分かるさ

仲間がいるから前に進める、この時の気持ちを今も忘れずに生きていたい。

今回はここまで。
次回、「街灯もない真っ暗闇を抜けた先にあった一筋の光とは!?」
来週もサービス、サービス♪

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