開高健ノンフィクション賞『MOCT』を読んで。
十何年ぶりに、桑野塾に参加してきました。今回は開高健ノンフィクション賞を受賞した『MOCT「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』(集英社、2023)の著者、青島顕さんが講演するということで、本書を面白く読んだ一読者として、生の話を聞いてみたくて行くことに。
MOCT(モスト)は、ロシア語で「橋」「架け橋」を意味します。個人的にも、一時期、ロシアと日本の文化交流の架け橋になりたいと思っていた私としては、今なお嫌われ続けている国の情報を公式の国際放送で伝える際の心情とか、メンタ