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アイスの実に敬意を表して

アイスの実ばかり食べている。

2月下旬に全面的に在宅勤務となってから、アイスの消費が確実に増えた。その8割が、アイスの実だ。10年くらい、食べていなかったかもしれない。ピンクグレープフルーツ味を見つけた僕は、何とはなしに一袋、アイスの実を買っていた。果汁30%なら結構うまいのでは?その気軽な気持ちがはじまりだった。

アイスの実、こんなうまかったか?それが最初の感想だ。パッケージにある「ジェラート」の表現に恥じず、フルーツを気持ちよく感じられる。フルーツ以外の余計な甘みが抑えられていてピングレの爽やかな酸味も味わえる。僕の人生でかつてないほどのアイス単一ブランドのリピ買いがはじまった。

当時のラインナップである巨峰や和梨も試した。いずれもクオリティは高い、がピングレの完成度には敵わない。セブンイレブン限定というリンゴ味にも遭遇した。高いだけあって見事な作りだ、がピングレの感動には及ばない。なぜ置いていないコンビニやスーパーがある?西友で4袋をセルフレジで会計しながら思ったものだ。

グリコが自ら、ここ10年での進化について述べていた。僕の感覚は間違っていなかったらしい。以前とは「もう、まったく別のアイス」なのだ。食後の一息にも、口寂しい時のおやつにも、呆けた頭のリフレッシュにもピッタリのジェラート風一口アイス、それがいまのアイスの実だ。これがごくごく普通に安価で手に入る環境に感謝だ。グリコさん、ありがとう。

さて、9月に入り、みかん味のアイスの実を目撃するようになってきた。新しいフレーバー♪とウェブサイトを見てみると、そのラインナップに我がピンググレープフルーツ味がない。瞬時に険しくなった顔で探した答えがこれだった。「※アイスの実のパッケージおよびアイテム(味)は、シーズンごとに変わります。」なんだと…蒟蒻畑の悪夢の体験がフラッシュバックする。「期間限定」だった蒟蒻畑のピンクグレープフルーツ味、箱買いするほど気に入ったその商品には、もう一年以上出会えていない。アイスの実まで僕からグレープフルーツを奪うというのか…グリコさん、なにしてくれとんねん。

さあ、残ったピングレ味を大人買いだ。そうでなくともパンパンの冷凍庫の、隙間という隙間にねじ込もう。

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