ミステリで第一発見者が疑わしい理由

 ミステリーにおいて、まず第一発見者を疑えと言われています。
これはなぜか、考えていきたいと思います。


1.工作の可能性(現場に工作を施す機会がある)

  • 死体発見時に現場にいることで、現場に細工を施すことができる

  • 。具体的には、現場に偽の証拠を残して捜査を攪乱したり、本当は鍵がかかっていないのに鍵がかかっていたと証言して現場を密室だと見せかけたりなどが可能。


2.現場に痕跡が残っていても不審ではない

  • 現場に居ると必ず痕跡(指紋、足跡、髪の毛など)が残る。第一発見者は現場に立ち入る合理的な理由が存在するので、現場には常に第一発見者の痕跡が残ってしまう。第一発見者なら犯行で生まれた痕跡を分からなくさせることができる。

  • 具体的には衣服についた返り血を血だらけの被害者を抱きかかえることでごまかしたりなど。


3.被害者に駆け寄って殺す(早業殺人)

  • 被害者を発見したときに、死んでると思われた被害者は実は生きていて第一発見者の犯人が駆け寄って被害者の様子を見るふりをして殺害する。ほかの第一発見者たちは被害者が今殺されたとは思わず犯人はアリバイが立証される。


4.被害者の発見が遅れると、トリックがうまくいかないので被害者を発見させる必要がある

  • 事件を起こす以上犯人は何かしらのトリックを用いた。だが犯人のトリックは時間が経てば経つほど意味をなさなくなる可能性がある。被害者が犯人の目論見と異なり、なかなか発見されない場合行ったトリックが不発に終わってしまう。それを防ぐために被害者はそれとなく理由を作って被害者を発見し第一発見者となる。

  • 具体的にはアリバイ工作などが挙げられる。発見が遅れるほど、死亡推定時刻があいまいになったり、アリバイ証人の記憶があいまいになったりして鉄壁のアリバイに隙ができてしまう。アリバイ工作に意味をなさせるために自分が被害者を発見する。


5.その他の理由

その他。


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