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Vol.16 インクルーシブ社会で、どう人を育てるか?


本日、私が関わらせていただいているCPサッカー(脳性まひを持った方のサッカー)チームのスタッフでランチミーティングを行いました。


私もスタッフの一員として、練習風景の写真撮影やSNS運用といった、マーケティング寄りの担当として携わらせていただいています。

選手やサポートスタッフを募集しているので、気になる方はぜひ!


で、今回はその宣伝をしたいわけではありません。

今回の記事では、本日のミーティングでいろいろ考えさせられることがあったので、自分の意見を整理するためにも、私なりの考えをつらつらと書いていこうと思います。

※少しセンシティブな内容になってしまうため、表現の仕方には細心の注意を払っていますが、気に障る方がいらっしゃいましたら、気兼ねなくご指摘いただければと思います。


「忘れ物や集合時間の遅刻に対して、どういったアプローチをしていけば良いのか」話題になり、スタッフ各々の想いを共有していました。


前提として、チーム全体の方針が、サッカー技術の向上だけでなく、所属する選手の社会的成長を支援するといった目的を強く持っています。
そのため、チームとしてもサッカーコートの上ではなく「オフザピッチ」を大切にしています。



その中で、大きく分けると2つの意見が生まれました。
①どんな特性や忘れ物や遅刻は、チーム全体に迷惑をかけるからこそ、どんな特性を持っていたとしても、平等に考えるべきだ。(←最初に私が持っていた意見)
②持っている特性によっては、どうしても忘れ物や遅刻は致し方ない部分がある。だからこそ、うちのチームだからこそできるアプローチをとるべきだ。

本来の議題がそこではなかったこともあり、チームとしての結論には至っていないですし、どちらが正解・不正解ということもありません。

個人的には、こういった議題が上がり、各々がそれぞれ意見を述べて考えていくことが重要であると思っています。


私は前者①の意見を持っていました。

というのも、健常者というカテゴリに入らない方々は、多かれ少なかれ「特別扱い」を受けてきているという背景があると思っています。というのも、過去の私自身が、そういった特性を持った方々に対して「違う人」であるという意識を持っていました。

私もそうだったように、今の日本社会において、そういった考えを持っている人は少なくないと思います。
(アスリートとパラアスリートという言葉があるのは、そいう社会的背景があるからだと思います)

だからこそ、様々な特性を持っている人が集まっているチームだからこそ、特別扱いをせず、平等に扱うべきであるというのが私の考えでした。


対して、意見②について。

もちろん過去に特別扱いを受けてきたことは少なからずありますが、そういった人が社会に出ると、健常者というカテゴリに入る人たちの尺度で測られてしまいます。

そういった社会は、様々な特性を持った人にとっては、厳しい世の中です。
だからこそ、うちのチームだからできるアプローチを探って、選手個々に対して向き合っていくべきです。



こういった議論をしていくにあたり、改めてダイバーシティ社会の構築は難しい課題なのだと思いました。

まさに、どちらも正しくて、どちらも間違っていないという状況です。


チームとしての在り方、一個人としての向き合い方はそれぞれあります。
そして、それぞれの方針や意見に対して、反対するのではなく、まずは受容し、互いの意見を認め合う。そこから、自分の意見を述べ、どうしていくべきかを共に追求していく姿勢が、今のダイバーシティ社会にとって必要なことだと強く思いました。

また、こういった社会課題に対して、各々が自分ごととして考え、そういった意見を発することができる環境や雰囲気を作ることが大切なのだと思いました。


私自身も、そういった社会課題の第一線に関わらせていただいている身です。そういった立場からの意見を発信することには、少なからず意義があると思います。だからこそ、今後もこういったことを考え続けて、発信していきます。

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