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チャットモンチーよ、永遠に。私を音楽ファンにさせたカッコ良すぎるバンド

日本音楽界に革命を起こした女性バンド、チャットモンチー。そんなチャットモンチーが”完結”として音楽界から去る。

今日、チャットモンチーの最後のアルバム『誕生』を音楽配信サービスを使って聴いた。私は海外にいるため、MVもCDもコンサートも行けない。だけど、これまでチャットモンチーのいちファンとして応援してきた。最後だということで、思い出をnoteに書いておこうと思う。


きっかけは高校時代。当時まで聴いてきた音楽(BUMPやGRAPEVIVE、Syrup16gなど)の他に何かないかなと、ちょうど買っていたロッキンオン・マガジンをペラペラめくっていた。その号で大きくフィーチャーされていたのがチャットモンチーだった。

初めは「どうなの?」と半信半疑。「とりあえず聴いてみよ」と音源を探して聴いたのが全てが始まった。『ハナノユメ』『ツマサキ』の2曲に見事にハマった。この2曲はその日、ずっとエンドレスで聴いていた。これまで私が聴いたことのない新鮮さとリズム、歌詞に、どんどんチャットモンチーの虜になった。


チャットモンチーのファンだと言うと、よく言われるのが「可愛いもんね。」という言葉。確かにメンバー全員、容姿が綺麗な方なのだが、私は可愛いよりも『カッコ良さ』が勝る。ガンガンに弾きならすギター、ベース、激しく叩くドラムの三位一体感が堪らなくカッコいい

もしかしたら、これまで私は女性バンド自体をそこまで聴いてこなかったからかもしれないが、こんなにも女性バンドはカッコいいのかと初めて認識した。それがチャットモンチーだった。


高校時代、長崎の島出身の私は、高校で唯一のチャットモンチーファンだと思っていた。そう言えるくらいに、周りの友達とは話は合わなかった。だけど、私は心が折れることなく学校帰りにあるCDショップで、CDがリリースされるたびに予約して購入していた。(懐かしい。)だから、アルバムもシングル、DVDも実家に大事に持っている。

アジカンやベボベにハマった時期もあったけれど、ずっとファンだと言えるのがチャットモンチーだった。高校・大学時代の私の青春には、チャットモンチーの曲は欠かせない。

2006年に徳島県で行われたバリトゥードという無料フェスに行った思い出がある。確か『染まるよ』のリリースニュースが出てきたところだった。結局、『染まるよ』は演奏しなかったけれど、初めて行ったフェスだったし、大ファンのチャットモンチーを見れたことに、ずっと感動しっぱなしだったのを覚えている。


社会人になって書店員となった。その頃のチャットモンチーは当時のドラム、高橋久美子さんが脱退したころだったと思う。その後、高橋さんが作家として初の著書を出すというニュースが届いた。

さらに出版社が、サイン色紙とサイン本の手配を書店に対してしてくれた。私は即応募して、高橋さんにサイン色紙とサイン本を作ってもらった。店にコーナーを作り、サイン色紙と本を並べた。

あの時は、いちチャットモンチーファンとしての行動だった。もちろん、僕もサイン本を買ったし、その後、お店のサイン本は全て完売した。これは書店員時代の一番の思い出。まさかこんな貴重な体験ができるなんて思わなかった。サイン本と色紙は今も実家にある。


その後、チャットモンチーは2人や4人と『変身』を繰り返しながら音楽活動を続けていた。私は人数が増減してもファンを辞める気はなかったし、CDも買い続けた、聴き続けた。夏フェスに参加したときは、「チャットモンチーがこのフェスの本命やから!」と、自信満々にチャットモンチーファンだと友達に言ってたな。

それから、10周年の武道館ライブにも行った。あまりにも感動して泣いた思い出もある。武道館ライブで披露された『毒の花』という曲の演奏では鳥肌が立った。いつかのライブハウスでは『海から出た魚』という曲のベースの演奏技術に度肝を抜かれた。久美子さんがドラムをしていた当時のライブでは、『余韻』という曲の終盤にあるドラムさばきに「カッコいい!」と思わず声が出た。(元パーカッション担当だからドラム経験者がゆえ)


そんないろんな思い出があるチャットモンチー。10年以上聴き続けたチャットモンチーが、もう聴けなくなるなんて思わなかった。今日、最後のアルバム『誕生』を聴いて「あいかわらず最高かよ」と思ったし、他のアルバムもイチから聴いてみると、全く色褪せない名曲ばかり。

完結するのは惜しいけど、こうやって様々な思い出と名曲たちがずっとファンの記憶の中に刻まれて、そして、これからも聴かれ続けるのだろうなと思う。


個人的に選んだチャットモンチーの好きな曲

最後に10年以上のファンである私が、個人的に好きな曲を6つ選んでみた。すでにファンの人も、これからチャットモンチーを聴く人も、ぜひ一度、聴いて欲しいなと思う。

・恋の煙(シングル、1stフルアルバム『耳鳴り』収録)
これがデビューシングルという恐ろしさ。歌詞、リズム共に良すぎ。特に、“当たりくじだけのクジだけがしたい”という歌詞は、共感する人は多いと思う。恋愛+ロックなら恋の煙で決まりかと。

・世界が終わる夜に(シングル、2ndフルアルバム『生命力』収録)
両A面シングルの1曲ですが、私がこの曲を知ったのは『腑抜けども悲しみの愛を見せろ』という映画を見たからです。本谷有希子さん原作の小説で、最高に毒々しくて好き。そこにチャットモンチーが映画とは正反対な曲を主題歌にして来るもんだから、ハマるよね。

・親知らず(2ndフルアルバム『生命力』収録)
名曲。カラオケでいつも歌ってます。一人暮らししている方には、ぜひ聴いてほしい。
“たまに帰ればご馳走 もう子どもじゃないのにね ああだけどやっぱり あなたの子でよかった”
この歌詞が最高に好き。

・海から出た魚(3rdフルアルバム『告白』収録)
シングル『とび魚のバタフライ』のアンサーソングなんじゃないか、と言われるアルバムの収録曲。この曲の好きなところは、終盤に向かってどんどん盛り上がっていくところ。鳥肌が立つしゾクゾクする。ベースとドラムのリズム隊の安定感が光っていると思う。

・レディナビゲーション(4thフルアルバム『YOU MORE』収録)
いつもゴールがわからなくなる人、この先どうしようと悩んでいる人に聴いて欲しい。特にサビは元気貰えると思う。この曲で何度も元気出して行こう! 前に進もう! と、私自身も元気になれた経験があります。

・majority blue(シングル)
シングルの中で一番好き。シンプルなのに響く。めちゃくちゃ響く。わかりみが凄い。マジョリティーとマイノリティの境で揺れる心を歌う曲なのですが、シンプルな歌詞の中に深みがあるので、聴いた後の余韻も楽しめます。

次点:
謹賀新年、毒の花、ここだけの話、ときめき、いたちごっこ、My sugar view、湯気、風、CAT WALK、きらきらひかれ、ハテナ、こころとあたま、終わりなきBGM、

正直、6曲じゃ全く足りないですが、長くなるので。笑


いちチャットモンチーファンとして『誕生』を聴いて、なんだか書きたくなって書いてみた。当時の思い出とか書き残して誰に需要があるか分からないけれど、誰かの心に届いてくれたら嬉しいと思う。

チャットモンチーよ、永遠に!