タロータガヤシ

デザインを学ぶ大学院生。 自分が体験したことでためになりそうなことを書きます

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最近の記事

UX日記 商品受け取りの札がトランプカードだと嬉しかった話

先日、サッカーの試合を観戦した際、スタジアムの前のキッチンカーで肉の串焼きを購入した。食券の代わりに渡されたのはトランプカード。順番が来ると「ハートの6番の方〜」と呼ばれた。 通常の食券を渡された場合に比べてワクワク感があったように思う。 ここにはトランプに紐づけられた体験の効果があるという見方ができる。例えば、ババ抜きや大富豪、七並べなど、自分が持っているカードをどこかに出してそのリアクションを見るという体験だ。 今回の場合もそのような体験の記憶が想起され、通常よりも

    • UX日記 袋詰台のアルコール玉

      スーパーに行くと袋詰台には、くるくると回るピンポン玉くらいのボールがアルコール液に浸されている容器がある。密着したビニール袋がどうしてもあかないときに手につけると便利なアレだ。調べるとこれはメクボールというらしい。 メクボールのポイントとなるのはアルコール除菌液に浸されていることだ。このことによって、不特定多数の人が触るものを共有する忌避感をある程度和らげているように感じる。また、視点を変えればこのメクボールはビニール袋を開けやすくするという価値と共に、手を消毒できるという

      • UX日記 最高なトイレの列

        先日、ある音楽フェスイベントのためにさいたまスーパーアリーナを訪れた。こういったイベントで直面するのがトイレ待ちの行列である。 特に男子トイレは小便器と個室、2つの列が同じ列に集約されることもある。長い列に並んで中に入ってみたら実は小便器のほうはガラガラだった、みたいな経験は誰しも経験したことがあるのではないか。普通の列であれば、「何の列ですか?」と聞けば良い話だが、トイレの列では並んでいる人に「大ですか?小ですか?」と聞くのも憚られるものである。 しかし、嬉しいことにこ

        • UX日記 A4連結式店内ポップ

          お弁当屋さんに行くと、大きな期間限定のポップが貼り出されていた。 裏側から見るとA4の紙を8枚繋げて作られている。手間がかかるように思うが、一つの紙が汚れても1枚だけ取り替えればいいなどのメリットもあるのだ。現場の創意工夫に感心しながらお弁当を選んだ。 このように、ありきたりで同じフォーマットのものでも、たくさん集めたり組み合わせたりすると、アッと驚くものに変身する可能性がある。 単純なピクセルの連続から成るドット絵などはその大きな例だと思う。 プロダクトの形の一つの

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          UX日記 サングラスと遊び

          ぶらぶら街を歩いているとサングラスがパイプにひっかけてあった。おそらく落とし物のサングラスで、なんとなく顔に見えるように見立ててある。 これが作りたいがためにサングラスを探したまであるだろう、犯人は面白い人に違いない。などと考えるのは楽しい。 ここでふと考えた。人はこういった痕跡等によって想像力を掻き立てられると、それを良い方へ、面白い方へと、バイアスをかけて考える傾向があるのかもしれない。僕は犯人を面白い人に違いないと断定した。このサングラスを置いた人はたまたま偶然サン

          UX日記 サングラスと遊び