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次代を創る「スマートビル・スマートシティ」

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スマートビルの概念は、さらにあらゆる信号がネットワークで結ばれ、個々人の端末ともつながり、ワーカーにとっては、スマートフォンや顔認証の生態認証により、個々人にとって働きやすい物理…
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次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その1

海外で進む不動産のデジタル化「スマートビル」:ミレニアル世代  ミレニアル世代と呼ばれる80年代以降に生まれた10代、20代の若者たち。生まれた時からインターネットに接し、デジタルネイティブとも言われる。  そのミレニアル世代、黒電話を知らないらしい。黒電話を見せたら、電話であることは認識したものの、使い方を聞くと、ダイヤル番号が書かれた数字を押して使う、と回答したそうだ。  携帯電話に慣れたミレニアル世代にとって、電話をかけるとは、プッシュボタンを押すことを意味するから

次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その2

1.1. 海外における不動産デジタル化の急激な進展 不動産テック(Prop tech)  金融におけるフィンテック(Fin tech)により、金融業界のありようが大きく変わる今日、ITやAIを活用した大きな波が不動産業界へも押し寄せている。  欧米を中心に不動産テック(Prop tech)と呼ばれる「不動産デジタル技術」が急速に発達しつつある。特に、不動産取引分野でその発展が目覚ましく、人が中心の取引から、AI、ITを活用した取引へ、まさにアナログからデジタルへ大きなシフト

次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その5

1.2. ソサエティ5.0時代の建築デジタルデータ 現代は、「ソサエティ5.0」の社会へ突入していると言われる。最初の「ソサエティ1.0」が狩猟社会、次の「2.0」が農耕社会、「3.0」は工業社会、「4.0」の情報社会である。これらをかかった時間でみると、狩猟社会は人類の歴史とともに数百万年、農耕社会は縄文時代以降で数万年、工業社会は数百年、情報社会は数十年。この勢いでいけば、次の「5.0」はわずか数年。現代社会は、ものすごいスピードで成長していることがわかる。 現在のコン

次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その7「4. SDGs・エネルギー削減・働き方改革につながるスマートビル」

4.1. アメリカで進むビルのエネルギー削減に活用されるデジタル技術 アメリカの不動産業の最大の注目は、エネルギーコストの削減だ。エネルギー価格は原油価格の上昇と共に、大きなコスト増要因となっている。 ハワイ州の電気料金が全米1位。2位がアラスカ。カリフォルニア、ニューヨークもトップ10州に数えられる。それゆえ、いかにエネルギーコストを削減するかが、不動産経営上重要となっている。 また、米エネルギー省(Department of Energy)は「Better Buil

次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その13「7. スマートメンテナンス」

7. スマートメンテナンス  本章では、建物や機械にセンサーを設置してリアルタイムに状態に関するデータを収集し、分析することで、メンテナンスの必要性を予測したりメンテナンスしたりする手段を「スマートメンテナンス」と表す。なかでも建物のエスカレーター、冷暖房・換気などの空調システム、トイレ、貯蔵室などにセンサーを設置して行うビルのスマートメンテナンスに焦点をあてる。  従来型のメンテナンスは、故障してはじめて行われる事後保全、もしくは実際の設備の状態にかかわらず故障の発生前に

次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その21「9.13.非接触確保のためのタッチレス端末」

9.13. 非接触確保のためのタッチレス端末 9.13.1. エアータッチパネル(博報堂プロダクツ) 2020年7月8日に、株式会社博報堂プロダクツは、非接触サイネージ「触れずに触れられる、エアータッチパネル」のソリューションの提供を開始した。同社では、空中映像技術を活用した非接触タッチパネルを資材調達からデザイン・設計製作までワンストップにて完結した、非接触デジタルサイネージを開発。 9.13.1. AirSwich(パリティ・イノベーシ

次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その22「10. スマートビルが集積した未来の「スマートシティ」とは」

10. スマートビルが集積した未来の「スマートシティ」とは10.1. センサーを活用したまちづくり日本におけるデジタル社会構築の一環として、2019年6月に、マイナンバーカードの取得促進を図るため、カードへの自治体ポイントの付与、健康保険証への活用等を発表した。現在、マイナンバーカードを取得している人の数は、2019年4月時点で全人口のわずか13%(1千7百万人)でしかない。かなり低い数値だ。 その主な要因は、「マイナンバー」の扱いそのものにある。他人に見せてはならな