小じさん第十四話「砂地の小じさん 2」
――ときどき心を生かしてやらんと、いずれお前さんの心はここみたいに、山奥で人知れず死んでまうことになるで。
小じさんの言葉を僕は頭の中で何度も反芻していた。
座るのにちょうどいい大きさの石を見つけた。僕はそこに腰掛け、山の斜面を流れ落ちる川の水面をじっと眺めていた。上流域のゴツゴツとした石にぶつかりながら下流へと流れる水の音が、絶えず耳に届く。遠くで鳥の気怠そうな鳴き声が聞こえる。辺りが陰る。見上げれば、灰色の雲が空を覆っていた。
小じさんは心の死に対して、こうも言