暗がり夕方山の中、PENTAX K-3 !タルシエル!出ますッ!
写真のnoteだと思うじゃないですか、違うんです。写真が好きでカメラが好きなのを題材に、文章の練習を兼ねているんですよ(笑)。
今日はK-3が到着した間もない、初撃の感想をお伝えします。
レンズはもちろんsmc PENTAX-DA 35mmF2.4ALです。
写真とコメントの流れで、その時と今になって気づいたポイントをお届けします。
それでは、本日もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
4.00pm 夕方曇りで山の中
どうしても休みのうちに最初は撮影してみたい、そう思って間に合った最速の時間が夕方です。致し方ないのですが、場面は劣悪な山中です。近所のスナップで良いのにと思いつつ、その度胸が今の私にはないのです。
この日はすべてJPEGです。今は試用版の現像ソフトを入れましたが、この時点ではありませんでした。35mm F2.4の開放はあまいですが、明るさは武器の一つ。薄暗い入口で夕方と時刻には失敗しましたが、ボディ内手ぶれ補正がどれほどのものか興味津々で入っていきました。いやいやどうして、よく写ります。
スクエアにクロップしました。K-3の標準の適正露出は個人的にやや明るめに持ってくる気がします。ただ、カスタムモードの「ほのか」のような色を当てるならちょうど良いのかな。ややアンダー気味が好みなので、コントロールできるようになりたいですね。
この時点でかなり薄暗かったので、時間的にも熟知していない機種で山は良くなかったなと感じてました。思うように動かせなかったのも終始もどかしかったです。
今の機種だと「里び」というカスタムイメージがあります。あれが「ほのか」とは違ってやや錆びれたネガフィルムみたいな、なんとも言えない懐かしさを覚えるんですよね。
ああ残念、私のK-3にはないです。でもそれなりに、露出と絞りで楽しめる方法もあるじゃないですか。ねえ。HDR系はあまり好みでないですが、好き勝手いじってもいいし、いじらなくてもいいし。楽しむのが一番です。で、見た人がなにか感じたら、尚良し。
実はこのあたりで、ミラーレスであるZ6と一昔前の一眼レフの違いを痛感していました。Z6は適当に押してもキレイにクッキリ写るんです。K-3はそうはいかない。
感度を上げまくってみると盛大なノイズが乗る。そりゃそうです。で、ちょっと考える。ローキーにしてみようとか、空の色を出しておこうとか、枝をシルエットで鮮明にとか考えるわけです。おお、これが楽しいと。
絞っているのでこの大きさではわかりにくいですが、noteって画像クリックで拡大できるんですね!びっくり。枝の解像も8まで絞ればさすがです。smc PENTAX-DA 35mmF2.4AL はよく写りますね。
4.14pm 暗くなるスピードが思いの外早い
この立体感は驚きました。単焦点の良さとK-3の良さが出てる気がします。Nikonとは方向性というかチューニングがきっと違うんでしょうね。木の成長と表面の質感がリンクしてます。山に突入してから15分程度、くもり空もあって暗くなるスピードに焦りを感じています。
皆んなみたいにかっこいい写真は撮れませんが、その時自分がこう撮りたい気持ちに素直に従います。そのうち、なんかいい感じになってるといいなあと。
といいますか、この日は操作自体にわからないことが多すぎました。グリーンボタンも理解したのは後日ですし、フォーカス優先でシャッターが切れない事に気が付かず調子が悪いのかとドキドキしていました。
まるでスポットを浴びたかのように鮮烈な色でした。ですが、フォーカスが厳しい。7~8枚ほど後ろに抜けてしまいました。背面液晶で見るとピンボケなのかと思い、感度を上げたりシャッタースピードを上げたりやっていました。それでもすっきり感がないのが気になり、チェックすればフォーカスが来ていません。
ああコレがよく聞いたAFの弱さかと。合焦マークが出ていてもあっていないんですよ。マニュアルフォーカスでやろうにも、あたりの暗さもあって厳しい感じでした。やっと食いついた1枚でしたねえ。
露出補正をマイナスに振っているのですが、このとき本人は気がついていません。ディティールが出た躍動感もあるこっちを採用します。少しあっさりめに変更したカスタムイメージ「雅」だと思います。
PENTAXの思想が出ているのがカスタムイメージだと感じます。何と言っても、スタンダードやナチュラルといった一般的な標準の画質設定よりも先に「鮮やか」(他社でビビッドなど)が来るんですから。それもドギツさがない主張がPENTAXの矜持ともいえるでしょう。
4.30pm 写真で見るより相当暗い山中
この形、ドキッとします。日差しがあるとその陰影が薄らぎますが、暗く回り込む光だと少しの異様さも感じます。薄暗い森の中ではちょっと不気味にさえ思えてくるんですよ。
APS-Cの35mmは標準画角、換算53.5mmですから切り取りが面白いですね。下がれば「木ですね」と凡庸になり、寄ればその千手観音のような手をどこまで入れるかに悩みます。そこで手のひらを上に向けたように見えた、この位置で落ち着きました。単焦点はコレが面白いですね。
ガサっと音がすると身構える感じ、伝わります?斜めに見えますが、水平が出ています。傾斜がそこそこある場所です。
ここは多分、標準露出だと見た目より明るすぎるので、私自身が下げて適正だと判断してたんでしょうね。あとは手ブレを嫌ったのもあります。現場では「んー、うまくいかない」というフラストレーションが大きかったですから。
帰宅後にモニターで確認すると、想像よりはあたりが多かったのに喜んだものです。思っているより止まっている、解像もしていて悪くないです。
まだ露出補正がそのままですが、想像しているより周りが暗く焦っているところです。開けた場所ならまだしも、藪の中はしっかりと暗かったです。
僅かな隙間から青空が見えたので頑張って撮ったのでしょうね。基準露出はやや明るくなる、それはきっと間違いない、機種の癖だと思いました。
白飛びしやすければ落とせばいいだけ、それもまた楽しいものです。
PENTAXのカメラは初めてですし、PRIME Ⅲの色再現志向かもしれないです。現行K-3 Mark ⅲは違うのかもしれません。今まで使ったことがあるカメラと、明らかに違う出してくる色にはびっくりです。
滲みや澱みみたいなものが良い意味で乗っていて、湿気を含んだ色みたいな感じといったらいいのかな。うーん、言語化能力が欲しいです。色がたまらんのですよ。
4.40pm 撮影終了、暗い山から退出
現場では準備不足が一番で、ボタンの使い方や各モードの作法が全くわからずマニュアル露出で臨みました。数字をわせて押すだけをやっていました。
また、挙動がおかしいと思ったのは親指AFボタンに触ってしまっていたことで、レリーズボタンと競合?のような状態で変になったりもしました。
モニターの明るさ、スリープまでの時間、プレビューの時間など、今までのNikon機でやっていたのとあまりに違うのが結構ストレスでした。もちろん、コレは設定である程度カバー可能です。
感想など
撮影体験は最高。カメラを何も知らなかった何十年前のときの感動とはまた違った、いろいろ感触をしってからの感覚としての「最高」。特にシャッター音が信じられないくらいに良いです。カメラ本体の重心という特異点に向かって、瞬間的に落下するように静かに収束します。伝わりますかね(汗)。とにかくいいんです。
ミラーレスのように答えを選択するのではなくて、答えを探す感覚がやはり楽しいです。あ、至言ですね。
正直この日は不安と思い通りに操作できないストレスが大きかったのですが、帰宅後にモニターで見たときはjpegでこれか!といい意味で裏切られました。
露出傾向、雅とリバーサルのみだったこと、モノクロが凄まじく良かったことなど勉強になります。
色味については別の機会にするとして、これならRAWで撮影したいなとも思えたりしました。あれ以来、家の中で一日数枚撮影しています。いい買い物をしました。
初戦を報告ということで、今回はこれにて。
また書く日まで。