巨大ロボットと宇宙戦艦と僕

 機械というものは男が一番好きな物なのだろう。機械は肉ではないし、心がない。しかし、人間がそこに心を吹きこむことができるものだ。
 僕はいつ頃から機械に興味を持っていたのか。大部昔のことではある……交通誘導員の持ってる蛍光灯に強く惹かれた記憶が強く残っている。

 世の男子が機械に触れる端緒として挙げられるのは、やはり巨大ロボットだろう。
 ロボットはチェコの小説家カレル・チャペックの『R.U.R』に初めて出てくる用語だ。けどここに出てくるロボットというのは機械というよりはクローンという方が近い。けど機械人形という意味も古くからあって、本人はそれがあまり気に召さなかったみたいだ。だが、誤用の方が定着するくらい、ロボットという言葉は人口に膾炙しているわけだね。

 昔はガンプラとか作ってたよね……ドムとかガンダムとか。棚に入れたままほったらかしにして十年位、今は大粒の埃かぶってるな。
 アッシマー(塗装されてない、オレンジ一色)の部品が一つ壊れてしまったので、ハガキ書いて取り寄せてもらったのはいい思い出だ。ガンダムそのものはあまり興味がなかった。本編映像から要約したMADをちらほら観てるくらい。ただガンダムみたいにいかにもヒーロー然とした流線形の姿よりは、ザクとかドムといったもう少し武骨でごつごつしていて、いかにも作り物という感じが強く押し出されている方が好感が持てるのだ。そしてこういうロボットたちを知ったもう一つの主な手段は、ゲームだ。

 ゲームといえばスパロボ、スーパーロボット大戦をやったことがある。色んなロボットアニメのキャラが一堂に会し、その作品のオリキャラが彼らと共に悪と戦う話。
 僕が持っていたのはGBA(来年の3月21日で二十年前のハードになるよね……)の『A』『OG2』だ。『OG2』は歴代作品のオリキャラ達が集まった二次創作的作品で、これはいかにも『A』の方は完クリできなかったがね。まあ僕はゲームをクリアさせることにはあまり関心がなくて基本ゲームをクリアまで進めるのは大体、兄の手柄だった。
 小学生の時は自由帳に架空のMSを描いていた。

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NMS-03「デライ」

 強そうでしょ? かっこいいでしょー!? 今見ても、この時の自分の絵の純粋さにうらやましくなるのだ。でも人型ロボットだけじゃなくて、艦船のデザインにも僕は心惹かれたことがある。旧アニメ版の、銀河英雄伝説に登場する宇宙船の数々に! これも、ますます深い物に見える。宇宙戦艦ヤマトやガンダムの戦艦に比べてもより機能性と近未来感に満ちあふれた外見は僕の好みによく合致している。
 上述した所からも分かるが、僕はリアル路線が好きなのだ。マジンガーZみたいに英雄とか熱血みたいな字面を叩きこまれている手合いは得意ではない。なんとなく、理知的で、あるいは泥臭い物に。両極端な表現に思えるが、現実志向なんだよね。スターウォーズで言えばC-3POよりR2-D2派。
 ウルトラマンZに出てくるセブンガーとかウィンダムは現実味と熱さと半々あるような雰囲気がある。セブンガーの目つきが変わるのとかまさに一昔前のアニメだよね。命が宿っている風に見える点では漫画っぽいけど、リアルではない。僕はもう少し人型によった姿がいいんだけどなー。ただ内部のコックピットの様子、これがなかなかいいんだ……!

 あの頃に比べると今の僕には機械的なデザインのセンスが乏しくなってしまった気がする。長く絵を描かない時期の後、美少女しか描いてこなかったせいだ。美少女に機械と言えば今をときめく戦艦擬人化がある。ああいうのも見てて楽しいよね。京都漫画ミュージアムの展覧会でもらった、島風のクリアファイルどこにいったかな……。

 今でもやはり生物的な甲冑っぽい姿よりもやはり機械な外見のが一番好きだ。仮面ライダーでもカブトとかファイズの方が好きな所以だ。肉体変化よりは装着服がいい。実際の兵器としてありそうな姿をしているのが一番理想だと思う。
 変身ベルトがほどよく機械のもいい。ディケイドライバーとかは機械らしさと神秘さが程よく調和しているから。でもやはりファイズギアに勝るものはないね……。

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