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江童短歌帖
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あなわびしかくて過ぐべき日にあらで
このつれづれをもてあそぶかな
歌詠むをいかで易しと思ひけむ
千万の言みな異なりや
息したる時やわかちて縮むべき
命はからば道をそむかむ
#短歌
#tanka
鱈井元衡
4年前
1
「歴史」
針ならで人まためぐり刻むこそ
絶えず読まるるこの語り草
弱りにきすべき方なきこと多み
つれづれを良くすぐす時なし
新歴史創造装置稼働中
可変精神浄化完了
耐へ忍び多く許すは優しさに
あらでまことの罪待てばなり
多み…多いので。
つれづれ(名)…退屈なこと。
鱈井元衡
4年前
1
移ろへば心も他へ移るなり
捨てがたしとは思ひさだめじ
行く人のためには墓に刻まなむ
わがごとくなれ称ふるよりは
罪なくて辛き目見るとののしりて
哀れ増すよりまさる悦なし
おどろきて目さむるいまだなき我に
まことにあしき夢なほなしや
ののしる(四段)…騒ぐ。
鱈井元衡
4年前
1
さばかりの情を誰も持つなれば
清げめきたる心えうなし
かかる日と嘆きけむ声流れ来ぬ
のどかにすごき物理法則
関はらぬ我が悲しみを言ひ立てて
世を罪すればげに疎ましき
月めでて心慰む民は今
長き灯りに一人わづらふ
えうなし(ク)…役に立たない。
すごき(ク)…荒々しい。
鱈井元衡
4年前
1
まどかなる月のあかきを見るにつけ
挑まぬ日々の多かる嘆く
心なきことに心はかき曇り
知らずまだ来ぬ憎しみ備ふ
あなたなる楽しき郷に着ける人
心地よかれと友切り捨てむ
いづくにもありてなき身の心地せる
心にあはれたづぬまじくや
鱈井元衡
4年前
1
知らぬこといかで知らばや尽きせぬは
知りたきことにただ限れども
あぢきなくおぼえで物を見たきままに
学ぶ愚かさ我え笑はず
#短歌
#tanka
いかで知らばや…なんとでも知りたい。
鱈井元衡
4年前
4
我が身にはあまる命のはかなさや 忘られぬるははや恐れねど とにかくに我が身にあまる命かな かたければこそめでたくならめ #短歌 #tanka わする(四段)…意図的に忘れる。
先見えぬ世なればいとど楽しとは
言ふまじきこのうつつ知れかし
情けなき世のことわりに酔ひ果てば
恋しかるべき人も失せなむ
#短歌
#tanka
鱈井元衡
4年前
2
ありし日に帰るあたはで濡らす袖
持つは昔のいち早さかな
悲しみに楽しみまさる世なりせば
ここら狂へる人見ざらまし
木と石と近き時なき人なれば
心地まどひて死を選ぶなり
#tanka
#短歌
鱈井元衡
4年前
3
世に広く交はればその狭きこと
同じき人の少なきを知る
楽しみもやうやく盛り失へば
そこはかとなく物ぞ悲しき
#短歌
#tanka
鱈井元衡
4年前
3