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#5【シナリオ術】文章のオリジナリティは〇〇〇すると失われる!?不道徳を操り、”貴方だけ”の作品へと昇華する方法

序論:前回のおさらい

前回の記事では、シナリオを書く上では「正しい文法」や「語彙力」よりも、
「オリジナリティ」が大事だということを説明させて頂きました。

①「正しい文章」▶︎情報を正しく、適切に相手に伝える役割
②「面白い文章」▶︎感動や新しい考え方を相手に伝える役割

このように大きく分けて2パターンの文章が存在する、ということを、
ラーメンの例を用いて説明させて頂きました。

では、オリジナリティを出すにはどうすればいいの?
その疑問についてお答えします。

↑こちらの本は私のバイブルです。興味のある方は是非読んでみてください。

本論:①ルールを守らないこと

ずばり、その方法とは
「ルールを守らないこと」です。
ルールを守ることは、オリジナリティを失うことと言っても過言ではありません。

ルールといっても「文法」や「文体」に限った話ではありません。
「倫理的に良く無いこと」や「直接人には言えないような話題」、「非現実的なイベント」などを扱うことも、それに当てはまります。

もちろん、公序良俗に反する文章を書きなさいと言っているわけではありません。
言い換えるならば、「ちょっぴり悪いスパイスを加えてあげる」ということです。

一般社会に拳銃の蔓延るハードボイルド推理小説。
浮気心を我慢できない女性を描く恋愛ドラマ。
科学の発展で瞬間移動が出来る社会を描いたSFマンガ。
ちょっとエッチで、刺激的な少年マンガ。

どれも友達や家族と会話をしていて、あまり話題に上がらない(話題にしにくい)テーマですよね。これを敢えて物語に組み込むことで、物語への誘引性を一気に高めることが出来ます。
(平安時代から「エログロバイオレンス」は人間の心を掴むと言われていますが、これを応用する訳ですね。)

人間は物語を通じて「日常生活では経験しえないイベント」を疑似体験したいと思っています。その欲望をうまくつついてあげることこそが、面白い文章を書くことに繋がります。

ここで私が普段使用しているテクニックを紹介します。
私は物語を作るとき、必ず「ルールを守らない登場人物」を一人用意します。
トムとジェリーなら、トム。
ドラえもんなら、ジャイアン。
PSYCHO-PASSなら、槙島聖護。
僕のヒーローアカデミアなら、死柄木弔ですね。
(皆さんの好きな作品にも必ずいるはずなので、是非想像してみてください。)

そうして、そのルールを守らない登場人物と主人公が出会い、お互いの主張がどこかで必ず食い違います。すると、場面は一気に、正義と正義のぶつかり合いに展開します。

また、ルールを守らない登場人物でなくても、自分のなかの葛藤として描くことも出来ます。心に潜む天使と悪魔、といった感じですね。


そしてそれらを表現するとき、正しい文法や言葉遣い、語彙力は不要です。
貶す言葉や悪口になると、人間は非論理的で感情的になります。そのような言葉にはその人の個性や人間性が現れます。
それこそが、作品のオリジナリティへと繋がるのです。

結論:非現実こそ、執筆の醍醐味である。

もちろん、この理屈に対して様々な反論や意見があるかと思います。
執筆にルールはありません。千差万別。十人十色。
書いた人によって視点や表現方法が異なる。
だからこそ、物語やシナリオには人を感動させる力があると、私は信じております。

「こういう考え方もあるのでは?」と思った方は、
是非コメントをいただけると嬉しいです!

では!



民奈涼介






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