とんがりコーンとおくすり飲めたねと粉薬と。

 このおかしな組み合わせと出会ったのはまだ私が小学校低学年くらいのことだったけど衝撃的な光景だったため今でも鮮明に憶えていることでまず四歳下の妹が風邪を引いてそこらへんの病院で診てもらって粉薬をもらって母と帰ってきたまではよかったんだけど昼食を食べたあと妹がもらった薬を飲むことをほんとうにいやがっていて一向に飲もうとはしないのでそしたら母がとんがりコーンとおくすり飲めたねを持ってきて一体何をするのか謎だったけどとりあえず眺めていたら突然とんがりコーンの一個をフラスコを持つみたいに持ってそこにまずおくすり飲めたねのピーチ味を注入しますそしたらもらってきた粉薬をその上に浮かせますこれで完成ですそして母がそれを妹に手渡しすると特に何の疑いもなく受け取って一口で食べていて薬が入っているとは思ってなかったようでまあ何とかなったということでこの方法は薬をいやがる子供への対処法としたらもしかしたら画期的な方法なのかもしれないですけどとんがりコーンとおくすり飲めたねは多分同時に食べるにしては味がぶつかりあってお世辞にもおいしいとは言えない味だと思うのに妹は平気な顔をしていてもしかしたらさいごにまぶした粉薬が不思議な化学反応を起こしていたのかもしれません。

#エッセイ #のような #文章 #とは

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