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ラジオ#1 母親たちのサガ「あの頃の私」問題。鎮魂。カチュー(渦中)のママへの想い

ーーpodcast他で配信中の「たらちねラジオ」。こちらではそのテキスト版をお届けします。文字の方が得意な方、たらちねの声がどうしても受け付けない方(笑)、どうぞお楽しみください。(読みやすく多少編集しています)ーーーー

「たらちねラジオ。この番組は、多くの夫婦が産後・子育て期に仲が悪くなってしまう問題を、産後の夫婦問題研究家・たらちねが、自身の経験と長年の研究をもとに、解明しようと挑む番組です。」

はじめまして、たらちねです。第1回の放送に遊びに来てくださった、勇者、いや、神である皆さん!ありがとうございます。夢にまで見た、ついにデビューということで興奮しております。

「産後の夫婦問題研究家」と名乗っているんですが、若干固いですよね。
中には「そこまで問題って感じでもないんだよな」って、ピンとこない人もいるかもしれません。
要は、産後に夫婦が仲が悪くなってしまった方、笑顔がなくなってしまったっていう妻、家に帰りたくなくなってしまった夫、いろいろあると思うんですけど、とにかくみんな愛し合おうぜー的な。
そんなことをずっと考えて、研究してきた者として、あと自分がどん底まで行って、そこから這い上がった経験を踏まえて、学んだこととか、なんだそうだったのかっていうこととか、これならみんなもうまくいくかもって見つけた法則とかをシェアさせていただきながら、ママもパパも元気で笑顔になれる、そしてその笑顔をお互いに向けて、仲良くなれるようなことをみんなで目指していこうじゃないかーという番組なんです。

誕生日に思い出す、生まれたときの気持ち

今日は、これを聞いてくださってる、あなたに語りかける気持ちで、ゆっくりお話していきたいと思っています。
奇しくも(※きしくもと言ってしまってる。言いまつがえです)、今日はうちの長男の誕生日で、9歳になったんですね。
ずっと欲しくて欲しくて、子供さえ生まれれば幸せになるって神様にお願いしてやっとできた息子で。その2年後に次男も来てくれて、今9歳と7歳の2人の男子がいるんですけども、長男っていう、初めての子供が生まれた時の、本当に嬉しかった気持ち。やっぱ誕生日だと思い出しちゃいますよね。

「こんな幸せなこと人生にない!」って心底思いましたよね。でもね、蓋を開けてみたら、その日の夜から、苦しみが待ってたわけです。おっぱいもなかなか出なかったり、眠れなかったり、うちはほぼワンオペで、本当に孤独でね、なんだかわかんないまま、ただただ泣けてきて。描いていた幸せな赤ちゃんと私の日々、みたいなのじゃなくて、苦しかった。
それと共に徐々に夫との仲も悪くなって、すごい喧嘩するようになって。もっとわかってほしいとか、手伝ってほしいとか、帰ってきてほしいとか、よく泣いてて。なんでこんな人と結婚しちゃったんだろうって思った時もありました。
今、あなたのお子さんは何歳で、今置かれている状況とか、パートナーとの関係はどんな感じでしょうか。

このラジオを届けたい人

このラジオを始めたかった強い想いっていうのは、一番は、今赤ちゃんを育てているママのところにあるんです(イメージ3歳くらいまで)。
一番つらかった時代です。このラジオでは「カチュー(渦中)の人」と呼びたいんですけど、私がカチューだった時は、混乱したまま3年ぐらい(錯乱と言ってもいいかもしれない)毎日必死だったなーって思います。
おっぱいあげてるからもうヘトヘトでスカスカだし、全然寝れないし、夫とも分かり合えないし、もうぐっちゃぐちゃの状態でした。そんな、(私ほどぐちゃぐちゃじゃないかもですが)本当に大変な毎日を送っている赤ちゃんを抱えたママたちへの強い想い。がんばれーとか、大丈夫だよーとか、愛してるよーとか、があります。

もう1つは、もうちょっと大きくなった子のママたち。私は3歳半ぐらいでちょっと壁を1つ越えたなーという感覚があるんですけど、未就学児ってまだまだつらいですよね。
(まあ低学年までは、夏休みとか冬休みとか、親はいつ休めるんでしたっけ?みたいな感じですよね。休暇ください!みたいな。いつまで続くんだろうっていう果てしない、あれやってこれやってって忙しさが続いていきますよね。)
もちろん喜びと、大変さと、いろんな感情があって、毎日めまぐるしく過ぎていく中で、産後に入った亀裂が改善するどころか、どんどん深まっていっちゃう。恨みや怒りが消えてなくて、なんか噴火してたドロドロの熱いマグマが冷えてカチカチに固まって丹田のあたりにドーンと鎮座してる、みたいな感覚があって、私はそれが本当に重くてしんどかったんですね。
恨んでる気持ちとか怒ってる気持ちが常にあって辛いですっていう方もいれば、もう諦めてますっていう方もいれば、それはそれで折り合いをつけたんですっていう方もいると思うんですけれども、そんなカチューを過ぎたママたちへの強い想いも、このラジオを始めたかった背景にはあります。

で。同時にパパたちへの想い。
私は、めっちゃ喧嘩し合ってた時期を超えて、ちょっとここから仲直りしようってなってから、「鎮魂期間」と呼んでいる時期に入るんですけど、つまり私の傷ついた魂を癒さねばならないってことで、夫に三食作ってもらい好きなことをする(仕事復帰に挑戦したり旅したり試行錯誤)っていうのをやったんです。これがなんと2年くらいかかっちゃうんですが。ひぃーって感じですよね。その2年の鎮魂期間を、終えてからですよ。夫への思いが出てきたのは。

そう、鎮魂期間を終えた時に、ふと思ったんですよ。うちは子供が2人男の子なんですけど、この子たちが将来、もし女性と結婚して夫になってパパになった時に、こんな目にあったらかわいそうなだって。それで、なんか急に泣けてきて。
夫になんてことしちゃったんだって。つらかっただろうなーって、急に思えたんです。それまでは、被害者と加害者っていう意識が強かったんで(もちろん夫が加害者で私が被害者)。憎いから、そんなふうに思えなかった。

だから難しいと思います。今、カチューにいる人はもちろん、怒りや恨みが静まってない人が、夫に思いを馳せるのは。なので、今大変なパパたちに、私から代わりに謝りたいです。ごめんよ。なんとかなるから。このラジオを聞いて、頑張ってみて。お願いします。

そんなふうに今は、パパたちへの想いもあります。妻が変化して、自分も変われと言われてもどうしていいかわからない中で、ただただ怖いとかね、ただただ命令に従ってるとかね、耐えてるってパパもいるかもしれないですね。逆に、こんな女じゃなかったのにって見損なったり、怒ってるパパもいるかもしれないですけど。とにかく、パパにも想いがあります。
なので、今苦しいママたちや、今悲しみが癒えてないママたちへの想いが強いけど、パパもよかったら、そんなママたちへの理解にもつながると思うので、よかったら一緒に聞いてくれるといいなと思っています。

多くの母親に残ってる「あの頃の私」

息子が今日9歳になった話をして、改めて思うんですけど、世の母親たちって、共通したいくつかの段階があると思ってて。最近友達と話してても出てきたんですけど、「あの頃の私」って感覚ってあるなあって。カチューにいる時はわからないんですけれども。

お子さんが小さいママたち、よく電車とかスーパーとかで言われません?先輩ママとか、おばさまたちとかおばあちゃんたちに、「今が一番かわいいわよねー」とか、「噛み締めてねー、今という時を!」みたいなこと。
私は当時、うるせーよって思ってました(笑)。いいから抱っこしてくれよ助けてくれよって思ってました。なんでことごとくみんな同じようなこと言って、何歳になっても今が一番かわいいって言うんだろうって。「今が一番」は一体いつだよとか思ってました。
なので、その時はわかんなかったですけど、やっぱ後になって、今息子たちが小学生になって思いますね。かわいかったなー赤ちゃんの時!って。おっぱいもう一回あげたいなー、抱っこしたいなー、トントンしたいなーって。(思い出すと泣けてきちゃうんですけども。)
もっとムービー撮りたかったなーとか、もっとニコニコ優しいママでいっぱいギューってしたかったなー、一瞬一瞬味わいたかったなーって。
これは、どれだけ頑張ってきても、やっぱみんな思っちゃうんじゃないかなって若干思ってて。
本当に幸せで、今日可愛くて可愛くて幸せだったんだけど、やっぱりあの二度と戻らないたった数年間(3年間とか5年間)を、もっと一瞬一瞬味わい尽くして、あの抱きしめ尽くしたかったっていう。
(すいません。話しながら涙が出てきちゃうんですけど。)
なんかそれくらい本当に、「あの頃の私」っていうのがいてですね。で、なんか神様みたいに上からあの頃の自分を眺めてるような映像がたまに浮かんできたりして。小さな部屋でね、赤ちゃんである子供と対峙して、涙流しながら床の納豆を拾ってるとかね、涙流しながらロンパースのほっそい袖を何回もひっくり返してるとかね。なんでこんな切ない風景なんだろうみたいな。
その背中を、さすってあげたい気持ち、抱きしめてあげたい気持ちって、やっぱ、どこかにある人が結構いるんじゃないかなって思ってて。

だからこそ残ってしまってる恨みや悲しみ

だからこそ、だからこそなんですけれども、あのたった、今思えばたった数年間を、夫婦で信頼し合って、力を合わせて乗り越えることができなかったとか、助けてもらえなかったとか、わかってもらえなかったみたいなことが少しでも残ってて、それが傷となったり痛みとなったりして、夫への不信感だったり、恨みになって残っちゃってる、みたいな人がいるかもしれないなーって。いや、結構いるんじゃないかなって。

これが、夫婦問題を改善するっていう時に、コミュニケーション方法とか分担方法とかそういうことじゃなくて、外せないすっごく大事な、ベースにあるものなんじゃないかなというふうに思うんですよ。

なので、カチューで赤ちゃん抱えて大変な中頑張ってる人たちには、元気になれるお話とか、笑える体験談とかをしてね、大丈夫大丈夫って言ってあげたいし、今話したみたいに「あの頃の私」ってものを抱きしめて癒しきれてない人たちには、一緒にみんなでちゃんと鎮魂できるようにできたら、と思っているわけなんですね。

で、そんなふうにママへの思いを語ると、「ママ応援ラジオ」でいいんじゃないかって若干自分ツッコミして、それで考えてみたんですね。なんで夫婦問題って言ってるか。
私は夫婦のことへ思い(執着と言ってもいい)が強くて、その中身は何かというと、子供を持ったからこそ、分かり合えない人と分かろうとする・仲良くなろうとするっていう姿を見せたい、あと一番子供たちにとって身近なパパとママが愛と信頼で生きている・生きようとしているところを見せたいっていう思いが本当に強かったんですね。
それで躍起になって、もう顔も見たくないのに話し合いを挑み続ける、試行錯誤を続けるみたいなことをやってきたんですけど。
あ、今話した形だと子供のために仲を修復したみたいに思われるかもしれないですけど…、根底にあるのは…
やっぱり私は、「愛」で生きたかったんですね。(ここセンチメンタルぎみに語る。ハズい)
愛いっぱいで生きたかった。誰かを憎んでるとか、信頼し合えない・愛し合えない人とそばで生きていくっていうのはどうしても嫌だったんですね。
で、まあそうに越したことはないでしょうよ(でも無理なんだわ)て思う方もいるかもしれないし、そうそうそう、だからこそ今離婚を考えちゃってるんですっていう人もいるかもしれない。(でもそれは解決方法がわからないからだよね。大丈夫。これからやってくから!)

でもね、子供の父親っていう存在の夫と仲良くやれたらそれが一番嬉しいじゃないですか。妻が笑顔で社会に羽ばたいていくのを、もちろん応援したいですけど、その先に「じゃああなたはもういらないわ、バイバイ」っていうんじゃ寂しいじゃないですか。
なので、夫婦が手を取り合っていきたい、楽しく笑顔でラブで生きたいっていうことを、このラジオでは目指していきたいって思っています。

このラジオで話していく3つの柱

私はバトル期間3年半と鎮魂期間2年、5年半ぐらいかかって抜けましたけど、もっと早く、皆さんは爆速で抜けてもらえるようにいっぱいお話を用意しています。
主に3つの柱で考えていて、一つは知るってことなんですよ。知っただけで「なんだそんなことか」とか「うちだけじゃないのか」とか「そういう仕組みか」みたいなことで変わることっていっぱいあると思っています。私はそうでした。そういう知識の部分が一つめ。
もう一つが、これは主に妻なんですけど、自分と向き合う作業、言語化する作業をお手伝いしたいと思っています。
その先に三つめ、夫婦2人で話す時にどうやったらうまくいくかっていうようなことをお話ししたいと思います。
三つめのTIPSは世の中にもいろいろあると思いますけど(でもたらちねの論は他とはちょっと違うよ!)、特に二つめの、今日話した鎮魂に近いお話、「あの頃の私」みたいなお話は、自分が経験してきたものとして一緒に頑張っていきたいなと思いますので、よかったら、こんな拙いラジオですけど聞いてくださったら嬉しいです。

最後に、これから恒例にしていきたいもの

はい、ということで、最後にね、毎回恒例にしていきたいんですけれども、謎のエアーハグでお別れしたいと思っております。
今日、あの頃の私ってお話しましたけれども、当時、本当に私がしてほしかったことを考えたらこれだったんですね。
よく自分を自分で褒めてとか、自分を抱きしめてとか言いますけど、やっぱね、あの頃、本当は夫に抱きしめてほしかったんですよね。
だけど、そうしてとも言えないし、そうしてもくれないし、しても欲しくないし。どっちやねんって感じですけど。
だから自分で自分の肩をギュッてしたりしてましたけど、「虚しい…」とかつぶやいてましたね。やっぱ自分で自分をハグだとね。
かといって、このタラチネっていうよくわからない人のハグでいいのかわからないんですが、思いだけはめっちゃ込めて抱きしめますので、(ちょっといいですっていう人はこの辺で切ってください)よかったら受け取ってください。
じゃあいきますよ。
「ぎゅー。(よく頑張ってるねー今日もよく頑張ってるよー大丈夫だよー)
 ぎゅーぎゅーぎゅーぎゅっ。」

いかがでしたか?ちょっとびっくりしました?かゆかったらごめんなさい。
皆さんのこと、あなたのこと、心からとにかく応援しています。
お子さんがいたら、何歳でも本当大変ですよ。本当によく頑張ってます。
よかったらまた聞いてくださいね。
じゃあね、またね。

そんなことしていただいたりしたら嬉しすぎて泣いちゃいます