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世界一周はこんな感じだった。

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2005年から2007年にかけて、会社をやめて海外長期旅行に出かけたときの顛末です。
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2015年8月の記事一覧

032 焦りと欲求を勘違いしてはいけない(モロッコ)

スペインのマドリードから、夜行バスでモロッコへ向かう。バスはスペインの車両なのだけど、すでに雰囲気が違う。スペインではバスの席番をきっちり守るのに、このバスでは「もうどこでも座れや」ということになっている。

今日の昼間は、アフリカ行きに備えて現金をつくったり、薬を買ったり、食いだめだと、はり込んでランチビュッフェを食べたりした。 かなりの額の現金を持ち歩いているので、泥棒にとってはお買い得な状態

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031 憧れの冬季オリンピックに手が届くところにいる(スペイン)

マドリードに戻ってきた。アフリカのモーリタニアのビザを取るためだ。

スペインの次はアフリカに行く。最初に入るモロッコはビザが必要ないのだけど、その次のモーリタニアはビザが必要である。というか、ほとんどのアフリカの国ではビザが必要だ。

たいていは、ひとつ前の国で取得するのが簡単なのだけど、モーリタニアに関しては、モロッコで取ろうとすると航空券の提示が必要だとか、いろいろ面倒だという情報があるので

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030 最終的には、自分のコミュニケーションの容量に見合った範囲に落ち着くのだと思う(スペイン)

早朝バルセロナ着。

リュックをしょって歩いているとき、左肩だけ痛いなと思って調べてみると、ひもの長さが左右で全然違っていた。調整してしょい直すと、断然軽く感じる。だから、つらかったのか。今までひたすら重さに耐えていたけど、我慢するだけじゃなくて、原因を追究すべきだった。

昼ごろ、宿の近くの地下鉄で日本人の女子3人組に遭遇。彼女たちは3ヶ月のヨーロッパ旅行らしい。その場はあいさつ程度で別れたけど

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029 バス置き去り事件(スペイン)

スペインを夜行バスで移動中のときのことである。

バスはいくつかの街のバスターミナルを経由して目的地に向かっていた。夜行バスでは途中に休憩時間があるのがふつうである。乗客はその時間にトイレに行ったり、何か食べたりする。

バスがターミナルに停車するとき、運転手がその都度アナウンスをするのだが、スペイン語なので何を言っているのかわからない。でも、このアナウンスから、休憩なのか、普通の停車なのかを判断

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028 謎の物体に囲まれて、鬼ごっこやかくれんぼをしたら楽しいだろう(スペイン)

リスボンから、夜行バスでスペインの首都マドリードへ。陸路の旅は進んでいる感じがしていい。飛行機も使いまくっっているけど、やっぱり旅の基本は陸路だ、と思う。

早朝マドリード着。思ったより早く着いて困る。夜行バスは宿代わりだから、しっかり時間をかけてもらわないと、と勝手なことを思いつつ、バスターミナルで夜明けを待ってから、宿に移動。

泊まったホステルに韓国人の女子3人組がいた。彼女たちはキッチンに

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