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行頭一字下げなんて気にしたらあかんで!

2019年12月19日(木)
こんちわ、シブタニです!
今回は文章の「行頭一字下げ」についてお話しします!

そもそも、日本での行頭一字下げはいつの時代から始まっとるのかというと、ぼくの調べた所では、1900年前後の印刷物から「行頭を下げる」慣習はあったようなのです。
なかには一字下げの代わりに「○」を入れたものもあるんですが、こちらの目的も段落の境目を分かりやすくする工夫のようですね。(明治初期の手書きの書物等にも散見)
確かに昔の人の文章を見ると、現代文と比較すると改行が少なくひと段落の文章が長々とつづく事も多いので、やはり一字下げがないと読みづらいのでしょう。
(*下はエドモンド 著『嗟々三千里』の部分)

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しかし現代の若い方々の文章は、Webの影響もあってかひと段落も短く、さらに段落間を一行空けるといった書き方も増えてきています。
実際に書いたものを比べると明確なんですが、とくに横書きで改行の多い文章の場合、一字下げは却って読みづらく感じます。

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これは、SNSなどに投稿されている「極端に短い小説」にも当てはまり、下手に一字下げを入れると行頭がガタガタしてとても読みづらくなる。
ぼくは一字下げをしない場合は、行頭にくる鍵括弧も全角ではなく半角のものを使用して、さらにガタ付きを無くすようにしています。

しかし日本語組版の難しいところで、成り行きで上揃え(または左揃え)にする事は紙媒体ではまずなく、必ず両端揃えにする決まりがあります。
このせいで全ての文字を全角で送らないと、端数が出て行内の文字が割れるという現象が起こるので、電子書籍の場合でもあまり半角文字は使用しない方が無難かも知れません。

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そのほか、三点リーダの「⋯」は最低2つ以上、ダーシの「─」は必ず二倍ダーシにするなどの不文律がありますが、別に中黒で「・・・」としたって三倍ダーシで「───」としたって構わないとぼくは思います。
谷崎潤一郎氏なぞは行頭一字下げもしてないし、ダーシも三倍ダーシを使用したりとマイルールで書いておりますしね。
(*下は『天鵞絨の夢』の冒頭部分)

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ルールなんて、元々業界の人が扱いやすいように決めただけのものでしょうから、文章は自分好みの感覚で書くのが一番だと思いますよ〜。

ただし、小説の賞などに応募する場合は、一般的な業界ルールに沿って書いた方が良いかも知れません。よほど意図的に書かないと、素人臭いと思われて減点対象になる可能性もありますからね。
ご参考までに!

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