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めくるめく障害物競走の秋|タペストリー交換日記 017

けいさん

ふと気づいたらもう10月だ!シアトルは日も短くなってきて、紅葉も始まってるし、もうすっかり秋だよ。

さっきふと窓の外をみたら、リスが花壇の土に胸までダイブして木の実を押し込んでるのが見えたの。そうだよね、今のうちにやっておくことがいっぱいあるよね、とうなずいちゃった。だから寒いけど、今日の夕飯はファーマーズマーケットでピクニックなのだ!(と、気が変わる前にここで決意しておこう)

秋はアメリカでは進級の季節だから、9月は本当にめまぐるしかった。新しい学年に先生、新しい学校行事に、朝のお弁当作りの復活、スクールバスのスケジュールに、、、と息つく間もなく1か月過ごした感じ。更にはいろんな偶然が重なっておうちを買うことになったり、実家の親が入院したり、でもだからといって仕事が止まってくれたりはするわけもなくて。次から次へと新しい障害が出てくる障害物競走を全力で走ってる感じ。

前回けいさんは、背中を押してくれるのは過去の自分だと言っていたけど、それはほんとにそう!障害物競走も走り続けていると、「あの跳び箱と平均台ができたんだから、次の鉄棒だって超えられないはずがない」みたいな不思議な自信がついてきて、どんどん加速している気がする。常にあたふたしてるけど、でもこれは生活が大分普通のリズムに戻ってきたということでもあるのかも、と思うと嬉しい気もする。

そんな障害物競走生活の今秋の最新種目は、もっぱら子どもたちの新しい習い事。

ロープなしで壁を登るボルダリングを前からやってるんだけど、秋からチームに入って練習するようになったのよ。そもそも個人競技なのにグループで練習する意義はあるのかとか、月謝払って遠くまで送り迎えするほど価値はあるのかとか、最初はものすごく懐疑的だったんだけど、1つくらい習い事らしいことをしてみてもいいか、くらいの軽い気持ちで入ったの。

そしたらね、やっぱり1人でやっていた時よりもすごく楽しそうなんだよね。新しい準備運動のルーティンを覚えてきたり、身体的なことだけじゃなくて心構えみたいなのを考えるようになったり、お友達と不思議なグータッチを開発していたり。確かに個人競技なんだけど、お互いから学んだり励ましあったりするのは結構大きいみたい。

こうやって後から振り返ると、そんなの当たり前じゃん!!と思うんだけどさ。でも「1人でも同じことできなくもないよな…」と思っていたのも確かで、そこから抜け出すのも割と決意が必要だったのも確かで。

この大人のじぶん探求部タペストリーも、私にとってはそんな感じの存在なのかなと思うんだ。障害物競走だって個人種目だし、別に1人で頑張れないこともないっちゃないんだけど、でも誰か隣に汗かいて走っている人がいると、なんでもないことが楽しくなる気がするんだ。

世界にはいろんなタイプの人がいて、一歩先からメガホン持って叫ぶ先輩やコーチだったり、旗振る応援団が大勢いたりする方が頑張れる人もいるんだろうけど、私にとっては「走ってるのは私だけじゃないと思える仲間」がすごく大切なんだと思う。私にとってタペストリーは、そんな仲間がいるところかな。

楽しくなっちゃえば、なんだって出来ちゃうもんね。

けいさんも東京生活を再開してしばらくたつけど、そろそろ落ち着いてきた?こんなことが自分でも意外と楽しく思えて進んでる、みたいな発見、何かあったかな?久々の日本生活、いろいろ聞きたいわ。

お返事楽しみにしてるよ!

ゆうこ

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