20歳の夏休み全部使って日本一周してみた(25:鹿児島〜本部)
第25日目
今日は18時に鹿児島新港を出港するマルエーフェリーに乗るまでの時間、鹿児島観光を堪能したいと思います。霧島神宮と指宿、どちらも行こうとしたのですが、時間的に指宿の方にしか行けませんでした。まずは鹿児島中央駅から指宿枕崎線に乗って南下します。
鹿児島中央駅の特徴は在来線の路線に垂直になるように九州新幹線のホームが設置されていることです。また、駅ビルの屋上に観覧車があります。長崎と同様、街の中には路面電車が走っていますが、結局この旅では使いませんでした。ずっと街の中を歩いて移動しているので、面白い発見があります。
これは歩いていて結構な確率で遭遇する灰専用のごみ収集場所です。桜島は少なくても3日に1回の頻度で噴煙を撒き散らすらしいので、このような場所が機能するのも珍しくないっぽいです。実際、指定のゴミ袋に集められた灰が何袋か捨てられているのと見ることができました。市街地の真横に桜島が位置している鹿児島だからこそみられるものだと思います。あとはすでに亜熱帯気候になっていると思うのですが、見たことのない花が咲いていました。
「よく振ってお飲みください」と書いてあるペットボトルを車内に置いておくだけで十分に振られるほど良く揺れるでお馴染みの指宿枕崎線ですが、最近は保線工事を施したのかそんなに揺れませんでした。また山川駅という駅から先は制限速度時速15kmとかなり低速な制限が設けられており、乗客に配慮しているのが伝わってきます。僕は揺れたほうが楽しいと思っているので、ぐわんぐわん揺れて欲しかったです。
山川で乗り換えて、さらに2.3駅進んだ西大山駅という無人駅はJR前線の中で最南に位置しています。宗谷本線の稚内と指宿枕崎線の西大山駅を同じ連続した1つの旅で訪れるという経験をした人間は史上どのくらいいるのでしょう。もしかしたら日本一周界隈ではごく普通のことなのかもしれません。到着した誰もいないホームを歩いている時は物凄い達成感に包まれました。また、駅の周りには目の前に聳える「薩摩富士」の異名を持つ開門岳以外には何もなく、一面畑が広がっており、最果てに来てしまったんだなという旅情を掻き立ててくれます。
1時間に1本走っているかは走っていないか怪しい指宿枕崎線はこの時間に到着すると約50分後に上り列車が来るので、開門だけの山頂を渦巻く雲の様子をタイムラプス撮影して時間を潰していました。次は指宿で降りて、砂蒸し温泉に行きます。
指宿駅から徒歩20分くらいのところにある「砂楽」という公共浴場施設では、砂蒸し温泉が楽しめます。顔に巻くタオルと浴衣と入館料込みで1300円。全身裸になって浴衣を着たら、砂浜に行きます。砂に浸かる目安時間は10分ほど、人によって個人差はあるそうですが、砂浜に寝っ転がると温度加減の簡単な問答を繰り返しながら、スコップで砂をかけてくれます。
写真撮影は禁止だったので写真は撮ってきませんでしたが、実際にやってみた人しかわからないであろう感想を書いておくと、熱さはまあ僕はちょうどよかったんですけど、思ったより砂が重くて体が圧迫されます。それはそれで気持ちいいのですが、全身に乗っかっている砂が自分の心臓の鼓動と連動して盛り上がったり躍動したりするのは面白かったです。柱に取り付けられている時計を見て自分で10分たったなとわかったら、自分から盛られている砂を破壊して自らの力で脱出します。
そのあとは浴衣についている砂を払って、シャワーを浴びます。温泉も砂浜の地下深くから湧いている年代不明の化石海水温泉と言われているもので、ちょっと舐めてみましたが、確かに少ししょっぱかったです。朝早い時間に来ましたから、ほぼ独り占めできたので、自分の家にいるかのように振舞えました。あと、イーブイがいました。
このあとは鹿児島中央、通称「かごちゅう」に戻ってこれからの旅に備えて現金を下ろしたり、船の中は物価が高いですから、安価なドンキなので飲料水、カップ麺などを購入したりします。また、城山展望台に登って桜島を一望しました。
昨日のブログの最後に書いた鹿児島スイーツですが、天文館の近くにある「薩摩蒸気屋」というところに行けば大体手に入ります。店に入るとお茶が出てきて、お店の中で少し休憩することができました。購入したお菓子は「かすたどん」「かるかん饅頭」「巨峰大福」の3つ。どれも間違いない味で特にかすたどんは似たようなコンビニスイーツがありますが、一線を画すまろやかさがします。博多通りもんもそうでしたが、このようなご当地スイーツはコンビニスイーツにパクられがちですが、本家にしかない食感を出して、差別化を図っているように思います。
ということで、一通りやることをやったので、少し早いですがフェリー乗り場へ向かいます。乗船する船はマルエーフェリーの「フェリー波之上」という船です。マルエーフェリーはもう一つ「フェリーあけぼの」という船を持っていますが、これら2つを8月であれば交互に奇数の日にそれぞれを鹿児島発、沖縄発として運航しています。おそらく、伊豆大島に行く時に乗った東海汽船の「さるびあ丸」よりも船の規模が大きく、実際の船を目の当たりにすると結構迫力があります。
17時15分から乗船開始で18時、夕暮れ時の鹿児島湾から出港します。
なんだかんだで鉄道旅よりも船旅派な僕は22時間も船に乗るという経験をしたことがないので、いろいろワクワクします。船の中で食べるカップ麺はいつもの何倍も美味しく感じます。船の中にはレストランがあり、ハンバーグ定食やカレー、うどんなど食べれますが、カップ麺の焼きそばとかカップヌードルとかの方が美味しいんじゃないかなと思います.
ということで、次の日(書いてる日からすると今日ですが)は16時40分までずっと船の中です。激動の毎日で、日々何個も県を動き回っていたので、こういう1日がある意味で異常に感じます。タイトルにある本部港というところで下船します。本部とは名護市の北、美ら海水族館などがあるところです。那覇まで行かない理由は、本部周辺で見たいものがあるからです。それは何かは明日のお楽しみとして、長い長い船の旅を満喫しましょう。
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