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20歳の夏休み全部使って日本一周してみた(31:松山〜高知)

第31日目

31日目ですか。東京を発って1ヶ月も経つのに、まだ旅行してますね。これだけ長い間、節操もなく動き回れることができているのと、飽きずに観光を継続できていることは、やはり若いって最高だなって思います。今日は2泊した愛媛を離れ、高知へ向かいます。松山から高知まで八幡浜、宇和島を経由して行くルートは青春18きっぱーとしてもなかなか挑戦的なことに挑んでいるように感じます。

だいたい、普通列車で今日のような長距離移動をするとなると、朝の時間帯に走ってくれる列車が遠くの行き先設定をしてくれており、自動的に早起きを強いられるというのがあるあるで、今までも大分の佐伯から宮崎に抜ける日豊本線や旭川から稚内に向けて走ってくれる宗谷本線など、1日のうちで朝の始発でしか走ってくれない列車があるのです。今日も松山を朝の5時52分に出る宇和島行きに乗らないと、次の宇和島行き普通列車が10時くらいまで走らないなどの都合上、快活クラブを5時半頃には退店して、駅に向かわなければなりません。

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5時53分に松山から高松に向けて出る普通列車が僕の乗るべき列車の向かい側ホームに止まっており、ギリギリになって乗り込んだ列車の車内アナウンスで今治や新居浜、坂出など、これから向かう方面とは全く真逆の到着時刻案内が始まったのがちょっもビビりましたね。危うく香川方面に飛ばされるとこでしたが、ちゃんと宇和島行きに乗れました。ここから14時くらいまで約8時間ほど列車に揺られて高知まで向かいます。そういえば、今松山駅は高架化工事をしているっぽいですね。四国の主要駅もどんどん作り替えられていきます。

宇和島まではほぼ記憶がありません。寝ていました。でも次々に車内が地元の高校生で埋まっていくのは覚えてましたね。愛媛県でももう夏休みは終わっているのですかね。朝から活発な高校生で車内が賑わいます。宇和島に到着して駅前に出てみると、何やら汽車が置いてあります。これは来る前から知っていたのですが、この地は、あの鉄道唱歌を作曲した大和田健樹さんの生誕の地であるのです。

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宇和島から窪川という駅までは予土線と呼ばれる区間です。伊予国と讃岐国を結ぶ予讃線、土佐国と讃岐国を結ぶ土讃線の2つの路線を繋ぎ、四国を1周取り囲むような路線網を作り出しているこの予土線は、どうせパッとしない車窓だろうとあまり期待していませんでしたが、予土線の車窓素晴らしすぎやしませんか。蛇行する四万十川を何回も跨ぎ、トンネルに入ったと思ったら出た瞬間に四万十川のエメラルド色をした水面が視界に飛び込んできます。そして空に目をやると、これまた日本の夏を体現しているかのような入道雲が山の稜線からはみ出しています。

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乗っている列車の終着駅である窪川駅の1駅手前、若井駅という駅から窪川駅の区間はJRではなく、土佐くろしお鉄道という
私鉄が受け持つ区間であるため、窪川駅にて青春18きっぷと別途210円支払わなければいけませんでした。窪川駅の目の前にある末広食堂という、いかにもジモティーな食堂で昼ごはんを食べました。

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ところで、話がガラリと変わりますが、映画「竜とそばかすの姫」は見ましたか。まだ見てない人は今すぐにこれを読むのをやめて映画館で予約を取ってください。この映画の舞台は高知県高知市。細田守さんの映画は日本の原風景が残っている土地を映画の舞台として描きがちですが、今回の舞台が高知県の仁淀川周辺のエリアとなっているのです。今、高知県はこの竜とそばかすの姫一色で染まっています。駅の広告には必ずと言っていいほど、この映画のポスターが貼ってあり、映画の主題歌が流れています。高知駅の近くの商店街には至る所に映画の広告が貼ってあって、ラブライブだらけの沼津の商店街と似たものを感じました。

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高知駅の何駅か手前、伊野駅というところが映画にも出てくる場所であり、いわゆる聖地になっています。他にも浅尾沈下橋や能津小学校など、映画に登場する場所はたくさんあるのですが、駅から遠いので諦めました。「竜とそばかすの姫シャトルバス」なるものが運用されている場所もあるそうです。でも、あの仁淀ブルーと日本の夏らしい空を見たら映画の舞台にしたくなる気持ちもわかるかもしれません。まるで日本の夏そのものの中は駆け抜けているような予土線が大好きになりました。今まではJR全線で1番好きな路線は何と聞かれた時に迷わず大村線と答えていましたが、今度からは予土線と答えましょうね。

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伊野駅はどこを見ても竜とそばかすの姫だらけです。駅前の交差点から駅舎の中から全てが映画に登場します。駅舎の中もこのように竜とそばかすの姫のポスターがでかでかと貼られています。

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伊野で途中下車し、仁淀川探索をした後、高知に到着したのが16時過ぎ。そこから駅前に置いてある武市半平太と坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像を見上げた後、ひろめ市場と呼ばれる高知の築地場外市場みたいなところでカツオを食べようかと思ったのですが、案の定臨時休業中でした。なので、はりまや橋を訪れ、日本三大がっかり観光地を制覇したら、バスに乗って桂浜を目指します。結構、高知周辺って見所多いですね。

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桂浜はまあ、ぶっちゃけるとただの海岸でしたが、僕があまり坂本龍馬について知識がないためにそのように感じただけかもしれません。大きな坂本龍馬像もいました。月と龍馬の桂浜という宣伝文句だったのですが、月って何?みたいな天気でしたし、そもそも8月31日は満月でもなかったので、来るタイミングとしてはちょっとミスってる感じがしました。まあ、これも訪れなければわからなかったことですし、バス代は決して無駄になってはいません。

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映画に登場する鏡川という川の河川敷にも行ってきました。やはり川の色が綺麗ですね。あと高知はやなせたかしさんとゆかりがあるのか、やけにアンパンマンを推してきます。近くにはアンパンマンミュージアムなるものもあるそうで、街の至る所には石化されたアンパンマンやバイキンマンの像も置かれており、駅の列車が近づいていることを知らせる音は、アンパンマンマーチでしたよ。とても心が和みます。というか高知駅、デザイン素敵ではないですか。旭川駅や富山駅と似たような構造をしています。かっこいいです。街には路面電車が走っているのですが、行き先表示で謝ってくる電車がいました。明日訪れる後免(ごめん)駅まで走っているものですね。

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高知には日本の夏が詰め込まれていました。いいところですね。今度また日帰り高知でも行きましょうかね。

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