「聡明才弁は第三等の資質」(呻吟語) (あなたを育てる名言)
聡明で才弁、頭が切れて、弁舌もさわやかとなれば、現代では多くの若者が目差している人物像でしょう。
しかし、江戸期は、そうした人物は三等の人物だといっているのです。
では、その上の第二等の人物はといえば、「磊落(らいらく)豪雄(ごうゆう)は第二等の資質」といいます。
気が大きく明朗快活ですぐれて強い人という意味です。
一旦緩急(いったんかんきゅう)ひとたび重大な事件が起こった場合、こちらの人物と聡明才弁の人物では、どちらが頼りになるかを考えれば、自ずから答は出て来ます。
したがって第一等はもっと頼りになる人物ということになります。
それこそが、「深沈厚重は第一等の資質」というものです。
「深沈」とは、ものごとに動じないで、常に落着きを保っていること。
「厚重」とは、重々しくぶ厚い人柄ということです。
日本は天災大国といわれています。
大きな天災は忘れた頃にやって来るもの。
突然やってくるのです。
そうした時に役に立つ人物こそが、社会の上層にずらっといてほしいものです。
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