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「幾度(いくたび)か辛酸を経て志かたし」(西郷南洲) (あなたを育てる名言)

「児孫に美田を買わず(残さず)」という南洲の有名な漢詩の頭の部分です。

人間にとって辛酸は、必須のもののようです。
何故か。
志(こころざし)が固(かた)くなるのです。
何としてもやり遂げてやろう。
どの様な障害が襲って来ようとも、最後まで諦(あきら)めない。
やり遂げる意志が固くなるのです。

もっと一言でいえば「覚悟」が決まるのです。
したがって見ようによっては、辛酸ほど有り難いものはありません。
自分の意志を固めてくれるなど、誰も協力してくれないものです。
したがって辛酸を恐れてはいけません。
「しめたッ」と思うべきです。

しかし注意事項があります。
一に、苛酷は絶対にいけません。
良い結果になりません。
ではどうするか。
山登りの要領です。
「辛酸度」を一歩一歩上げていくのがコツです。
自分から辛酸を求める。
厳しい課題を求めて行くのです。

二に、出来れば60才までに終らせることです。
高齢になれば辛酸に対する忍耐度は、どんどん失われていきます。
60才以降「愉快な人生」にする為にも、「若い時の苦労は、買ってでもせよ」です。

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