「君子は本を務む」(論語) (あなたを育てる名言)
世の中の混乱の最大の原因を挙げれば、人間が「枝葉抹消論」ばかりを繰り返して、一向に本質的な議論が展開されないことです。
どこに原因があるか。
本質、根本を見失っている人が何と多いことか。
自分が抹消論に陥(おちい)ってしまっていることさえも、気が付いていないのです。
この点「論語」には幾つかの指摘があります。
孔子はこういいます。
「私は争い事を捌(さば)くことにおいては、人並みの力量があると思う。しかし、そこには私の目差すべき仕事はない。私が行うべきは、争い事の無い社会をつくることなんだ」
これは、教育論から家庭論、組織論に至るまでに要求されている本質があります。
もう一つ。
「社会や組織の乱れを無くするのに、規則や規定といった文言に頼っていては根絶させることは出来ない。乱そうとする人間の心の問題を解いてこその解決だ」
論語ばかりでなく四書五経の凄さは、この本質による解決を教えてくれるところにあります。
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