命のスープ~24章~
2月採用通知がきた。
…やった。
就職できる。
周りの皆はぞくぞくと内定をとっており、内心焦っていた。
国家試験の勉強のため、私が勉強するために籠っていた部屋をこじ開け、姉がしきりに相談しに来ていた結婚披露宴が催された。
日取りはバレンタインデー。
バレンタインにちなみ、座席はチョコの名前にし、ご来席いただいた皆さんにチョコレートブラウニーを母と三姉妹で一晩中かけて焼いた。
家族が一人旅立ち、そしてまた同時にお兄ちゃんができた。
その後、2番目の姉も結婚し、またお兄ちゃんができた。
姉たちが結婚し、こどもが産まれ、姪と甥ができた。
新しい家族が増えた。
小さな命たちは今私の支えとなっている。
どことなく私に似た小さなこども達は、私の指を握るだけで力をくれる。
そして、兄達。
先日姉の家を訪れた際に、姉と口論になり、ふと私が涙をこぼすと温めた麦茶をそっと出してくれた。
「俺は他人だけど、家族だから。でも他人だから見えることもある。いつでも来ていいんだよ。」
それを聞いたうちの姉はすかさず
「マジ優男なんですけどー!」とツッコミをいれていた。」
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