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たくき よしみつ SONGBOOK3

玄関前に佐川急便の車がド~ンと尻から入ってきて、何やら重そうな荷物を降ろそうとしている。
なんだろうと思ったら、CD1000枚だった。
え? まだ金払ってないのに??
7月5日に「ご請求メールは順次お送りいたしております。ご連絡に日数を頂く場合がございますが、進行には影響ございませんのでご安心ください」というメールが来て、そのまま請求メールを待っていたのだけれど、来ないのでそのままになってる。
いいのかな? 請求メールの受信漏れかな。

今回のアルバムは、『マイルド・サバイバー』の企画案が通るまでの待ち期間、入校後のゲラ出稿待ちの時間を使って、ここ数年で録音した楽曲を集めて編纂した。
作ろうかなと思ったのは去年だが、選曲作業の途中で放りだしていた。YouTubeに全部上げているしなあ、今さら配信販売とかしても……という思いがあった。
でも、いよいよ「健康寿命」「気力持続年代」末期が始まって、人生終了もカウントダウンということで、完全に気力が失せる前に「記録」を残しておこうかな、という煩悩に従うことにした。その煩悩に従う気力もなかなか出なくて……。

配信販売登録する前にJASRACへの楽曲登録がいろいろ面倒なことがあって、さらにめげた。
「いろはうた」の作詞者は「不詳」ではなく「古歌」としてください、とか、「赤とんぼ+」は、作詞・作曲者名から三木露風/山田耕筰の名前を削除し、たくき よしみつ のお名前だけにしてください。備考欄に「本作品は原曲赤とんぼとの組み合わせ作品であり、本作品の利用には原曲赤とんぼを必ず伴う。」とご記入ください、とか、林田光と鵯田つぐみは新たに作家名登録してください、とか、『Lonely Sunday 日本語バージョン』の歌詞がオリジナルからの「訳詞」であれば、原作者の茅野先生の署名捺印を入れた訳詞届けが必要です、とか……ほんとにいろいろあって、もうJASRACは退会しようと何度も思ったが(お世話になった伊藤アキラさん=JASRAC理事も亡くなってしまったし)、なんか最後は意地になって、ここまできたら徹底的にやったろうじゃないか、みたいな感じだった。

おかげで配信登録がなかなかできず、配信開始より前に、作るつもりのなかったCDが届いてしまったのだった。

CDは作っても家に荷物が増えるだけで断捨離の邪魔だし、お金もかかるのでやめるつもりだったのだが、目に見える「形」を手にしたいという、これも煩悩だわね。

しかし、実際にできあがってきたCDを手に取ると、なかなかきれいな仕上がりで、ここまでやるならやっぱり紙ケース仕様にすればよかったかな、とも思う。

↑ササッと作ったわりには、盤面のデザインも悪くなかったかな?
↑↓こんな感じ

SONGBOOK2とSONGBOOK1(こっちのほうが2よりずっと後に作った)では、キーボードをあっちゃんに頼んだのだけれど、今回はほとんどキーボードを入れず、全部一人で演奏したこともちょっとだけ後悔している。遺言みたいなものなのだから、ケチるべきではなかったんだけどね。すでに手元にある音源を集めてきただけだから、しょうがないか。1曲録音するたびにあっちゃんに頼むのはさすがに気が引けるし。でも、あっちゃんならここにうまくフィルイン入れるだろうな、とか、思いもしないようなカッコいい演奏になったかもな、なんて思いながら聴いてしまう。
まぁ、テクニックを重視したインストものではないし、ミニマムの構成で、楽曲そのものの魅力にだけ依存した作品集、ということで納得しよう。

さっそくCDプレイヤー(動かすの何か月ぶりだろう。1年以上触っていなかったかもしれない)に入れてメインのモニターで再生してみたが、問題ない。

久々に電源を入れたCDプレイヤー

CDテキストもちゃんと書き込まれているし、音質もクリア。ヘッドフォン越しじゃなくても、ベースのフィンガリングのニュアンスまで伝わってくる。
やっぱり音楽って、こうやって(パソコンやテレビで動画を再生するんじゃなくて、ちゃんとしたオーディオ装置で音だけを)聴くものだよな~、って、しみじみ思う。
音の細部までしっかり聴くのが、私のスタイル。何かやりながらBGMに流すというのは嫌いで、普段もしない。ヘッドフォンも嫌い。

歌に関しては、声が歳取ったし、練習してないからいろいろ反省はあるけれど、シャウトしない、フェイクしない、ビブラートしない、ボサノバに近いようなストレートでサッパリ系の歌い方を貫くのも矜持なのだ、なんて納得させながら……。

★オンライン販売開始しています。↓以下の配信サイトの他、ほとんどの音楽配信サイトから視聴・購入が出来ます。



こんなご時世ですが、残りの人生、やれる限り何か意味のあることを残したいと思って執筆・創作活動を続けています。応援していただければこの上ない喜びです。