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大家さんの声【日記0406】

昨晩はなんだか憂鬱だったので、映画やドラマを見て気を紛らわせて布団に入るのが遅くなったから、今日は朝寝坊した。9時半に起きてゴミ捨てをして、着替えをして、仕事用のPCを立ち上げた。今はコロナの影響で完全在宅ワークだ。コーヒーを淹れて、10時から黙々と作業。12時から昼休憩にした。

今日は味噌ラーメンにしよう。湯を沸かしつつ、キャベツをごま油、ニンニク微塵切り、塩、こしょうで炒める。キャベツを皿にうつし、キャベツを炒めた鍋に、水を入れ、中華の素、ニンニク微塵切り、チューブの生姜、刻んだネギ、味噌、こしょうを入れてスープを作る。太めの生麺を茹でて、ハムとのりと炒めたキャベツを乗せて完成だ。

なかなかの味わいだった。コロナの影響で自炊が激増したことがきっかけだと思うのだが、ふと、当たり前のようにインスタントラーメンを買っているが、ラーメンのスープぐらい自分で作れるじゃん、と思い立って、前回は醤油ラーメンを作った。今日は味噌にした。全然作れる。結構美味しい。ただ中華の元は味覇を使っていて、アミノ酸とか化学調味料みたいなものも少し入っているので、できれば無添加中華のもとなどで作ったほうがヘルシーな気はする。わざわざ手作りするのだからインスタントよりはマシかなぁくらいではなく、できるだけ体にいいものを作りたい。

ラーメンを食べて、食器を洗って、コーヒー豆を挽いてコーヒーを淹れたら、なんだかんだで1時間の昼休憩は終わる。在宅ワークとはいえ、時給制なので、休憩は1時間と決まっている。自炊をすると結構忙しくてあっと言う間に昼休みが終わる。

午後の仕事をしていると、大家さんの声が聞こえてきた。木造平家の今の家は、外の声や音がびっくりするくらいはっきりと聞こえることがある。うちの大家さんは隣で一人暮らしをしている。90歳を超えるが元気で声が大きい。元気なだけでなく、少々耳が遠いことも大きな声の理由かもしれないが。近隣には子供が少なくなく、よく子供に話しかけている声も聞こえる。

今日は、近所の子供か孫か親戚でもきてたのだろう。

「見てーー!」

「あら、なあに?」

「ミズデッポウ!」

「ミズデッポウ?へえ!」

「あら、こうやってお水を入れるのね、へえ。すごいわねえ!」

大家さんは元教師だ。さすがに子供の相手がうまい。うまいというか、素敵だ。子供への愛情がこもっている。子供の声は何といっているか聞き取れないのだが、大家さんの声は大きいので結構はっきりと聞こえた。

「すごいわねえ、教えてくれてありがとうね。ずいぶん遠くまで飛ぶのね。5mくらい飛んだ?あらあら、おばあちゃんにかけないでね。あはははは」

なんとも言えない幸福な気持ちになって目頭が熱くなった。

仕事を終えると、30分間ウォーキングをして、作り置きのひじきと味噌汁と卵かけご飯の軽い食事を摂り、家事をして、このnoteを書いている。

大家さんの言葉を思い出してなぜかまた涙ぐむ。そして最近少し落ち込んでいた私は、ふと考えた。こんなに小さなことに幸せを感じることができるのに、どうしてよくわからないことで悩んだり憂鬱な気持ちになったりするのだろう、欲張りなのだろうか。ちょっと疲れているのか。

そういうときこそ、少し幸せにだけ浸って生きていきたいと思う。

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