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甘くて苦い、筍【日記0407】

8時頃、インターホンがなり起床。町内会長だった。

といっても、私は彼に初めてお目にかかったのだけど。人の良さそうなおじさんだった。彼だけでなく、チョウナイカイチョウという存在と交流を持つのは生まれて初めてかもしれない。交流というか単なる伝達事項だけど。

防災マップ作りの話などを聞いて、チョウナイカイチョウが帰ると、私は再び布団に入った。身体がだるくて気分も憂鬱だし、まだ眠ることにする。

その後、食材の買い物をしてくれた彼氏が家に来たけどまだ寝ていた。もう一度インターンが鳴ったけど、Amazonの宅配便だと思い置き配にしてあるしと居留守を使い眠り続けた。

起きると、13時をまわっていた。縁側から庭の緑がきらきらしていて、昼まで眠り続けていたことを少し後悔した。

Amazonの荷物を確認しに、玄関を開けると、Amazonの荷物と一緒に回覧板とビニール袋いっぱいの筍が置いてあった。ああ、さっきのは宅配便じゃなく大家さんだったか。後でお礼にいかなくては。なんだけど、仕事もしなきゃいけないしできればウォーキングにも行きたい。

軽い昼食を摂り、身支度をしてM氏が買い出してくれた食材をチェックして、夕飯を考えて、仕事に取り掛かる。まもなく、M氏が帰ってきた。筍の話になったので、ついでに大家さんにお礼をしに行く。といっても、隣なのですぐだが。耳が遠いので、インターホン越しながらいつもより2トーンくらい大きな声で、「隣の〇〇ですー、筍ありがとうございますー!」と言うと、大家さんが出てきた。筍の話から、大家さんの軒先の花の話になり、すぐ近くの小さな山の植物の話になった。大家さんは花の先生でもある。それから大家さんのお父さんは植物を研究していたそうで、このあたりに自生している植物を大切に育てていたそうだ。外来のたんぽぽと日本のたんぽぽの違いとか落語に出てきそうな笑える昔話とか、このあたりの植物に関する話を色々と聞かせてもらって、家に戻った。落語みたいな昔話に大ウケしてたら、「あら、面白いぃ?」と言いながら大家さんがすごく嬉しそうに笑っていた。少し、元気になった。

家に戻ると彼が仕事の電話などをしていて、集中できなくなってきたので、寝室の書院窓で仕事をする。

18時頃に切り上げて、夕食を作る。庭に植えたミントがたくさん生えてきたけど使い道がよくわからなかったので、ネットでたまたま見つけたタイ風サラダを作る。ミンチ状の鶏肉を炒めて、中華のもとと、ナンプラーとレモンで味付けをし、火を止めて、紫たまねぎと万能ネギと唐辛子を加える。最後に好きなハーブと混ぜ合わせる。庭のミント、直売所で買ったパクチーと買ってきてもらったバジルを加えた。

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あとは、きんぴらと、カプレーゼ、炊き込みご飯と鯵の刺身。そして、M氏が小さめの筍を七輪で焼いてくれる。筍はアクが強いので下茹でが必要だけど、採れたてのものはそのまま焼いて食べることも可能らしい。

お酒を飲みながら食事。どれも美味しい。炊き込みご飯は失敗したし(味付けが薄くて単なる混ぜごはんみたいになった)、特別料理が上手なわけでないけど、ひとりの日は適当なぶん、M氏がいる日のごはんは真面目に作るから、美味しい。焼いた筍はちょっとおしょうゆをつけて食べた。甘みがあって美味しいけどやっぱりちょっと苦くて、とても春っぽい味だった。

明日はたんと残っている筍を茹でるという重労働が待っている。

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