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小説 コーチ物語

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コーチングのコーチ、羽賀純一。 彼のもとには多くのクライアントがやってくる。 この物語は、羽賀コーチによってクライアントがどのように成長し、羽ばたいていくのかをクライアントの視点…
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#一杯のお茶

コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その8

「ただいまぁ」 「羽賀さん、おかえりなさい」  あれ、私以外にも声が。なんとお帰りなさいの…

古賀弘規
5か月前
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コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その7

「うむ、さっきよりだいぶうまくなったな」  私と桜島さんは、スーパーでお茶に合う水を買い…

古賀弘規
5か月前

コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その6

「おばあさんの家に戻って、それから?」  私は桜島さんの話の世界に完全に入り込んでいた。…

古賀弘規
5か月前
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コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その5

「それで、それでどうしたんですか?」  桜島さんのおばあさんの言葉を無視して死に急いだと…

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その4

「おはようござます…」  私はおそるおそる羽賀さんの事務所のドアを開けた。 「おぉ、まっと…

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その3

 どのくらい泣いただろうか。今まで毎日のように泣いていたが、こんな涙は久しぶり。いや、初…

古賀弘規
6か月前

コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その2

「あ、羽賀さん、お帰りなさい!!」 「ただいまっ。あ、やっぱり来てましたね。あんなハデなバイクはあなたしかいないと思ってましたよ」  羽賀さん、長身でスマートな男性。さりげなく笑うその顔がとても印象的な方だ。由衣さんの言うとおりだわ。 「でよ、おまえさん今日わしが来ることは伝えておったじゃろうが」 「伝えるも何も、今朝いきなり『今日そっちに行くからよろしく』ってメールだけじゃないですか。何時に来るかもわからないし、ボクだって仕事があるんですから。まったく、桜島さんは相変わらず

コーチ物語 クライアントファイル 10 迷える子羊 その1

 確かここだわ。  私は大学の同級生である由衣から聞いた住所のメモを片手に、とある場所に…

古賀弘規
6か月前