百人一首16番/僕と君の旅の話
旅に出る。
私はここから旅に出る。
これは主語が「私」の場合の話。
私が旅に出た後の「君」も、私がいない場所で新たな旅が始まる。
全てのことに対してそうだけど、自分の世界なのだから、自分目線で物事や事柄を捉える。至極当然のことだと思う。
だけど、それと同時に相手もまた相手の目線でその事柄の物語が発生する。
手紙を書くから寂しがらないでよ、なんて、旅に出る側の気持ちで、留まった「君」も旅に出ている。
もはやどちらが旅に出ているのか分からない。
でもお互いに相手を想っている歌だなぁと感じた。
16番.歌の意味と解釈
16番.狸オリジナルの解釈とことば
これは鳥取の松の事を言っているそうで、
「待つ」と「松」を掛け合わせている。
一千年前からとっくに韻を踏む、という文化があったことにちょっとびっくりした。
松の元で待つ「君」と、松から旅に出た「僕」の物語。
狸(TANUKI POJRCT・Orie Tamura)
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