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若手社会人から学生への新型ソフト老害

学生から、「社会人と話すのが苦手」という話をよく聴く。そりゃそうだろう、知らない人と話す以上に、話題が合うか、ちゃんと敬語を使えるか、伝わるか、言葉を返してくれるかなど、考えるだけで面倒くさいのがわかる。

社会人から、「学生と話したい」「学生に話せる機会があれば自分の経験を話してみたい」という声をよく聴く。実際、そうした場面は少しずつ増えてきたように思うし、自分も良かれと思って、つくってきた。
しかし、そこそこ長めの話として「昔話、自慢話、説教」を学生にする社会人を見かけることがある。まるで、中堅社員による若手社員への、「ソフト老害」(前出のMJS=昔話、自慢話、説教が代表例)」に似ている。昔話と言っても「コロナ過前はなあ」だし、たいした自慢でもなかったり、優しい説教でもあるのだが、まあまあ学生たちが引いているのがわかる。こればかりだと、学生と話せる機会としては残念なものになってしまう。

一方で、「最近の学生は立派だよね、すごいよね」とほめちぎる社会人も多い。むしろ、こちらの方が多い。具体的には「社会貢献を考えている。自分は自分のことしか考えてなかった。」とか「パワーポイントやZOOMを使いこなしている。」である。実際には時代の変化によるものも多く、なんちゃって社会貢献だったり、ワンパターンの技術だったりする。これらを十把一絡げですごいよねと褒めるのは具体性に欠ける分、マイナスなんだよなあと思っている。とりあえず褒めておけばいいだろうでは何も響かない。いわば、これが「新型ソフト老害」である。
では、どうすればいいのか。より具体的なフィードバックにすることである。対話で深めていくのがいい。例えば「パワーポイントの図がわかりやすかったけど、何かテンプレートがあるの?」「どうしてそれを選んだの?」など話したうえで、「その考え方だったら、納得、すごくいいと思う」とか「自分だったらこうするよ」と話せるといいと思っている。

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