「we are little zombies」を見て
『生きてるくせに、死んでんじゃねぇよ』
この言葉に魅力を感じて借りたこの作品。
うん、借りたことに後悔はないが…
正直期待しすぎたのかもしれない。
全編を通して映像作りに余念がなく、飽きないで見ることができた。映像も綺麗であると思う。
しかし、この映画が伝えたいことがありすぎて、結局何がいいたかったのか分からなかった。
最初の主軸は、それぞれの子どもたちがどのように両親の死と向き合っていくのかにあると思う。
それぞれの家の事情を知っていき、そして共に行動する。
私はここに期待していた、どう自分と向き合っていくのか、向き合えなくなってどうなっていくのか。
しかし、後半について主軸となるのは、大人の汚さ、社会の汚さである。
確かに、子供のときに感じる大人の汚さというか、ずるさは伝わってきた。
しかし、そのために、親の死にどう向き合っていくのか、これからこの子達はどう生きていくのかが、曖昧というか、テキトーになっている気がする。
後、どうしても納得の出来ないシーンがある。
それは、バスの運転手が自殺したシーンである。
何故、それは子どもたちが悪くなるのか、子どもたちが避難を浴びるのか、
事故を起こしたのは運転手だし、実際に子どもたちが殺人者を見つけて欲しいと社会に懇願した訳でもない。
これも加えての、社会、大人の理不尽さ、子どもたちのやるせなさなのかもしれないが…
でも、BGMはどれもよく、工夫されていた。
we are little zombies は名曲だと思う。
ひとつのエンターテインメント映画として見ると、悪くない作品ではないだろうか?