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探すのをやめたとき愛は見つかる(3)~ADHDが長所になるまで【第二章】

「私」とは何かを追い求め、「私」を知っていく純粋非二元というものは、私の苦しみであったADHDが私の喜びにもなりうることをそっと教えてくれるものでした。

さてようやくここで、題目の「長所になったADHD」について触れていきたいと思います。
私が真の我が家に還るために選んだ道は「奇跡講座の実践」だったのですが、それがこんなにも私を救ってくれるとは思ってもみませんでした。

怒りの沸点の低さと希死念慮への諦め

セラピーやカウンセリング、自己ワークなどで10年近く自分の心について取り組んでいたにも関わらず、すぐにイライラしてしまう怒りの沸点の低さと不意に襲ってくる希死念慮に、私はかなり絶望を感じていました。

一瞥体験も私の怒りと希死念慮には、全く役には立ちませんでした。
一瞥体験をした人の中には、ガラっと人生が変化した人もいるのに、全くもって変わらない自分自身に失望を感じていました。

ADHDだからかな、、、ネガティブナルシズム(※1参照)だからかな、、、だったらもう誤魔化して生きていくしかないんだろうなという諦めの気持ちでいたので、奇跡講座の赦しの実践にもそこまで期待していなかったのです。

※1「ネガティブ・ナルシズム」(通称「ネガナル」)
溝口あゆかさん提唱の「インテグレイテッド心理学」の中で定義されている心理状態。
ネガティブな思いにすっかり同化し、それがアイデンティティとなってしまっており、絶え間なく自分否定、自分批判をしている状態。
そのために、カウンセリングやセラピー、スピリチュル、自己啓発など、「何をやっても楽にならない」と感じている。

確かに感じる「幸せ」

決まったフォームがあるわけではない「赦し」という実践を手探りではじめると、潜在意識の蓋が開いたかのように、ビックリするほどたくさんの嫌な記憶が吹き出してきました。やってもやっても終わらない!!と芋ずる式に出てくる記憶に、とりあえず出来る限り赦しを行い続けたところ、

「あれ?!なんだか心がすごく平和」
そう感じたのは、ヘロヘロになりながらも赦しを始めて2,3日後のことでした。

人生で何度か幸せを感じたことはあったけれど、何と言うかちょっと言葉にするのが難しいですが、もっと確かな幸せな感覚に包まれている自分に気づいたのです。

「これって、、、もしかして、、、すごくない?!」
気がつくと、あれほど頻繁に起きていた希死念慮が起きなくなっていたのです。そして、驚くほど日々の「イライラ」が減っていました。

「あぁ、、、私はこれが欲しかったんだ、、、」

急速に癒されていく心を感ながら、私が本当に欲しかったのは「変化することのない永遠の平安」だったことが分かりました。

それは言葉でいうとすごく陳腐な感じになるのですが「完璧な愛」というものでしょうか。
そんなものは何処を探してもあるわけないと思っていたのに「在る」のではないかという希望を持ってもいいという気にさせてくれます。

私にとって奇跡講座を学ぶということは、小さな頃から信じたかった「神(完璧な愛)」がいる安堵が私の中に広がるのを感じつつ、また、その神の愛を全力で恐怖している「私」がいることも知っていく旅になっています。

改善されていくADHDの特性

自分の中にある怒りや希死念慮、様々なネガティブな思いが癒されていくにつれ、頭がスッキリしていくようになりました。

全部が全部、定型発達の方のようにはなりませんが、グチャグチャだったカバンや財布の中身は、いつの間にか整理整頓されるようになりました。
苦手だった掃除があまり苦ではなくなりました。
非常に疲れやすかった身体が驚くほど回復しました。
先延ばし癖が改善していきました。
「余計な一言」を言うことがすごく少なくなりました。(一旦、自分の中で止めることが出来るようになってきました。)

日常生活や仕事でのミスが激減していったのです。

初めて知る自分の優しさ

以前は「エイヤ!」と奮い立たせないとできなかったことが、それほど力を入れずにできるようになり、怒りっぽさや希死念慮が少なくなった代わりに見えてきたものは、「自分の中にこんな優しい気持ちがあるなんて、、、」という不思議な感覚でした。

優しい気持ちを持ちたいと思っていてもできない自分を責めていましたが、全く自然に、何も頑張らなくても優しい気持ちが持てることに驚きと戸惑いがありました。

そして奇跡講座の「愛を教えることはできないけれど、愛そのものであるあなたを阻む障壁を取り除くことはできる。」という教えの意味がホンのちょっと、爪の垢程度だけれども理解できたような気がしました。

「愛は探しても見つからない」
そういう意味なのか、、、と感じた瞬間でもありました。

これらは生きることへの楽さにもつながっていきました。
そうして、生まれて初めて経験する”楽チンさ”を楽しんでいると、素敵なギフトがやってきたのです。

次回、最終回に続く


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