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「日本に現れた オーロラの謎」

  昨年末のグレートコンジャンクション(2020年12月22日)に行われたイベント「重なる木星と土星を眺めながら語る夕べ」(Youtubeで生配信され その後 期間限定でアーカイブも残された)で  宇宙物理学者の磯部洋明先生が示してくれた資料に私は驚いた。


江戸時代に オーロラだと思われる 赤い光が描かれていたのだ。 しかも 極地や北欧で撮影された リボンやカーテンのように揺らめいて たなびく姿ではなく 地平線から空に向かって線が 筋状に描かれていた。


日本でオーロラが見られるのか?

しかも 私がよく知っているオーロラと形状が違う???


頭のなかが 疑問でいっぱいになったが それが何であったのか知りたいという好奇心の方が勝っていた。お知り合いの方が この本をツイッターで紹介していたので 図書館で予約した。


本を読んでわかったことは 日本でも条件が揃えばオーロラが見えることがある、ということだった。実際 1958年の磁気嵐の際には 北海道から関東以北の様々なところで オーロラが観測された。地平線から 空に向かって線が伸びる 扇形のオーロラの謎も明かされていた。


イベントで画面越しに資料を見た時、こんなオーロラを見たことない、と思った私は もしかしたら カーテンのように揺らめく姿を表現できなくて筋状に描いてしまったのか?と 表現技法の問題にすり替えようとしていた。しかし、そうではなかった。江戸時代の人たちも 見たままに描こうとして こうなったことを ちゃんと理解できた。


私は年末のイベントで 磯部先生の話を聞いて にわかにオーロラに興味を持ったのだが それまでは 無関心だった、というほうが正確であろう。2017年に天体ファンの方々のツイッターで太陽フレアの話題が溢れた記憶はあるのだが なぜ そこまで盛り上がっているのかを理解していなかった。


そもそも 私が興味を惹かれたのは 古典籍の資料が 現代の研究に貢献している、ということの方だったかもしれない。名の知れた 著名な作品ならまだしも  そうでない資料は どう扱っていいかわからないものが多い。単純に資料が経年劣化して傷んでいる場合もあるし 評価されていないものは 素人では 貴重なもの見えにくい。埋もれてしまいがちなのだ。


しかし、そこには 今回のように現代に生きる私たちがまだ 解明していない謎を解く手掛かりになる情報があることもある。それが驚きだった。


資料には その絵を描いた人の見解も記されていた。もちろん、現代の科学からすれば 正しい記述とは言えないが 当時の人たちの考えがわかるのは大変参考になる。 普段は見られない天体現象に 屋根に上って水をかける人や逃げ出す人、祈祷をする人、ふて寝をしてしまう人など も生々しい。当時の人たちの戸惑いや不安が伝わってくるようである。


オーロラはよくテレビにも映り、実際にはないけれど 画面越しに目にするしで わからないことや最近分かったことが多いことも驚きだった。あと、「宇宙災害」の話も 私はほとんど知らなかった。太陽の黒点が増えることが自分の生活に影響するかもしれないなんて!



本によると 次にピークが来るのは 2025年頃だそう。
2025年。
現在 うお座に在泊中の海王星が牡羊座に移動する年ですね。
(2025年3月30日)
何の根拠もないですが なんとなく。イベントが多そう、なんて 思いました。実際どうなんでしょうね。



理科とか科学とか(一緒か)苦手な私がこんな本を手に取るなんて
思ってもみなかった。わからないから ノートをとってみたけれど
本に書いてある図を きれいに色鉛筆で描いて満足!しただけな気がする( ´艸`)



それでも やっぱり 「なんだろう!」と思ったことをちゃんと解説してもらえて すっきりした。私の住んでいる千葉県からは オーロラが見えることはしばらくないと思うけど それでも 空を見るのが楽しくなりそう。


それでは また。
何か読んだら 書いてみようと思います☆














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