(前回からの続き)過去に,外部講師を呼んで,理科の授業の中で講話をしてもらったことがあります。講師は山本愛優美さん。昨年度まで帯広柏葉高校の高校生。「高校生起業家」として様々なメディアに出演していました。現在は慶應義塾大学の3年生です。
今回の記事は、2年前の講話の様子を記事にしたものです。
(前回からの続き)そんな講演内容。
オトナのボクが印象に残った言葉をいくつかピックアップして紹介します。
- よく「若ければなんでもできる!」みたいな言葉を使う人がいます。でも,法律的にも,世間の目としても,10代に制限が存在するのも事実です(例えば,公共施設を高校生が予約するのにも,学校の許可(校長印 等)がいります。その件で教育委員会の担当者と討論したことも…汗)。その制限に対して,高校生たちは「世間の愚痴」を語るだけ。でも,それは教師も一緒かもしれません。ついつい教育委員会や高校生の愚痴を出してしまうことがあります。
山本さんは,講演の中で, 具体的に,「名前(肩書)」と「超学校祭」のエピソードなどを紹介しながら,10代に立ちはだかる制限が存在する現実に対して「愚痴」ではなく,「戦略」が必要と語ります。高校生を相手に仕事をする30代のボクにも響く言葉です。相手や世の中のせいにするのではなく,そこからどうするか。考えさせられます。
- この話は,高校生というより,教師(オトナ)に対して語っているようにも思えました。「“自分のときめき”の重要性」を語るのと合わせて,自分のときめきは「“誰かのときめき”に食われやすい」という視点。それは,“自分のときめき”と“誰かのときめき”のどちらも大事にした経験がある山本さんだからこそ気づく話です。後ろで行儀よく聞いているオトナに対して,「子ども(お客)のため」「学校(会社)のため」を考えすぎるあまり,「自分のたのしさ」を忘れていませんか?と問題提起されているようにも感じました(妄想しすぎか…笑)。
では,“誰かのときめき”を大切にしすぎるとどうなるか。山本さんは「自分がなくなって苦しくなった」と語ります。では,苦しくならない人は…?
ボクの予想では,自分を犠牲にしてまで“誰かのときめき”を追いかけてみて評価されなかったら,「相手のせいにする」か,「疲弊していく」のではないかと思います。社会人一年目のボクがそうでした(疲弊)。そう考えていたら,最近の世の中で散々言われている「働き方改革」も“勤労者自身のときめき”が大切なんじゃないかと思うのでした。社会人という立場だからこそ,組織に食われずに,個人(自分自身)を考える重要性を感じました。
●生徒の感想より
★☆話し方がとても上手で驚きました。誰一人寝てなかったこともすごかったです。中3で起業家を志したこともとてもすごいなと思いました。やりたいと思ったことをすぐ行動にうつすこともとてもすごいと思いました。自分で行動することが大切だと学びました(高1女子)。
★☆話を聞いていると,内容が普通ではなかった。何か凄い事に挑戦しようとしている雰囲気があった。自由という考え方が自分と似ていて,お茶飲んだり,サボるなど,素の姿が出ているのが大事だと思った。また,お金の稼ぎ方を分かっているなと思った(高1男子)。
★☆私と1歳しか違わないのに,全然見えてる世界が違うと思いました。色んなことに挑戦していくことがすごくかっこいいです(高2女子)。