【ネタバレ注意】ポケモンバイオレットのラスボスについて限界感情を言語化 2/3【オタク長文感想文】

こんばんは、3Dオタクのバーチャルピーターパンたのしぃです。
このnote記事には、ポケモンSVのネタバレが含まれているので、未プレイでネタバレが嫌だという方は、ここまで読んで画面を閉じましょう😌

さて、
前回は、エリアゼロ内観測ユニットにて確認できる日記という情報源の情報量の多さと、日記を書く習慣があったフトゥーオリジナルと、機械であるが故にその必要が無いフトゥーAIが別人であることの示唆についてのお話をしました。

今回は、日記の習慣以外にもフトゥーオリジナルとフトゥーAIが別人格であることを示す、それぞれのフトゥーの目的の違いについて話を広げていきましょう。

今作のラスボス戦の根幹に関わるのが、フトゥーオリジナルとフトゥーAIの目的の違いです。
フトゥーオリジナルは、タイムマシンによって未来のポケモン達の移転を進め、パルデアを楽園に近づけることを望みます。
フトゥーAIは、パルデアの生態系を破壊する懸念があるその目的に反対し、タイムマシンの停止を望みます。
フトゥーオリジナルは己のエゴの実現、フトゥーAIはAIであるが故の合理的な判断により目的が二分されるのです。そして、その対立した目的が悲しきラスボスを生み出してしまいます…🥲

今作のラスボス戦の相手は、フトゥーAIです。
タイムマシンを止めてほしいと主人公に頼んでおきながら、タイムマシンを止めようとすると主人公に襲いかかってきます。

なんで???

って思いますよね。分かります。混乱しますよね。
それに悲しいし。

これは、フトゥーオリジナルがタイムマシンを止めさせないために作り出したプログラムのせいで起こる悲劇です。
フトゥーAIは、結局のところフトゥーオリジナルによって作られた存在なので、フトゥーオリジナルのプログラムによって書き換えられてしまいます。その意志には抗えません。

ここで、私個人が考えるAIとプログラムの違いを交えながら、フトゥーオリジナルの意志を考察していきます。
私たちの世界にも存在する技術の視点で、AIをざっくり説明すると、コンピュータに擬似的に脳のようなものを再現し、沢山の情報を与えて、その脳に勝手に勉強をしてもらいます。その時、この情報からこういう事を勉強しなさいとかを人間は指示しません。自分の判断で情報から学習を行います。
(これらの解釈はディープラーニングのことをざっくりと、詳しい人に言わせれば間違えてるだろうなって思いながら、個人的にフトゥーAIを解釈するための導入としてAI技術はこんな感じって具合に解釈しています。)
この解釈上のフトゥーAIは、コンピューターに博士の脳を再現して、その脳が得た情報から自分の判断で行動を起こします。博士の知識と記憶を持ちながら、タイムマシンを止めようとしたり。ですね。

対して、プログラムというものは、100%人間がその中身と結果を決めています。こういう時はこうしてこういう結果になる。というのをイチイチ人間が指示して機械を動かすのが、プログラムです。
ラスボス戦の例でいえば、タイムマシンにバイオレットブックが設置されたら、フトゥーAIを戦闘モードに書き換えて、目の前の人間からタイムマシンを守る。みたいな。

つまり、フトゥーオリジナルは絶対タイムマシンを止めさせないという意志100%でプログラムを作ったということです。そして、フトゥーAIを動かしている身体は機械なので、そのプログラムに上書きされるように設定されていたら抗えませんね。哀しきかな。

さて、
ここまでの話だと、フトゥーオリジナルはタイムマシンを使ってパルデアの生態系を壊さんとするマッドサイエンティストですね。最終的にはそうなのかもしれないのですが、最初からそうだったわけではないと私は考察します。その話をしていきましょう。

上のように思う理由は、フトゥーAIの存在です。もしも、博士が最初からタイムマシン絶対止めないマンなのであれば、その脳を再現したフトゥーAIも【タイムマシン=止めない】という前提が判断の軸になるのではないかと感じます。
博士がフトゥーAIを作った時点では、タイムマシンを止めないという確固たる執着心という程のものではなく、その後段階的に執着心を強めていくのではないかという仮説を立てました。

じゃあなぜ、晩年の博士は楽園防衛プログラムを作るに至るまでその執着心を強めていったのか…?
ここからは、ほぼ99.9%妄想です。楽しいですね。

さて、
シナリオ内では、テラスタル結晶のエネルギーは、ポケモンに対してはタイプパワー、機械に対してはその性能を増長するように作用すると言及されています。テラスタイプやフトゥーAIの現代技術を超えた性能がその例です。

では、
ポケモンや機械に影響を及ぼすその力、なぜ人間に作用しないのでしょうか?作用しないと言い切れるのでしょうか?
もしも、テラスタルエネルギーが人間の感情を増長するものであったら?
合理的なフトゥーAIとフトゥーオリジナルとの乖離や、ついに完成した夢にまで見たタイムマシンへの執着心。それらが、エリアゼロに留まる年月につれて増長していったと考えることもできるのではないだろうか…?

さて、今回はこの辺りで区切ります!
フトゥーAIと楽園防衛プログラムの違いを解釈していくことで、人間であるフトゥーオリジナルの執着心を感じ、その理由の仮説としてテラスタルエネルギーの可能性についてお話してきました!

次回は、フトゥーオリジナルとフトゥーAIそれぞれが、ペパーに向ける感情。そして、4人の子供たちがフトゥーAIに与えた影響についてお話していきましょう!おそらく次が最後!

ではまた👋

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