探究ナビ講座をサポートする「ナビアドバイザー」を募集!
ラーンネット・グローバルスクールが20年以上に渡り開催してきた「探究ナビ講座」。
子どもたちの好奇心や探究心を最大限に引き出す大人を増やすべく、実践的な接し方・方法論について学ぶ機会を提供してきました。
【探究ナビ講座の詳細はこちら】
これまで基礎編は、神戸と東京を中心に行ってきましたが、他の地域や企業・組織内での開催をご要望いただくことも増えています。今後こうした声にお応えし、より多くの人に探究ナビ講座を届けるために、講座内のロールプレイングをサポートする「ナビアドバイザー」(通称NA)の募集を開始しました。
「ナビアドバイザー」とは、どのような役割なのでしょうか。今回はその活動内容や必要となる視点などをご紹介します。また、記事後半では、ナビアドバイザーと同様の活動をしてきたお二人、瀬川未佳さん、田渕由記さんにお話をうかがいました。
「ナビアドバイザー」って何するの?
「探究ナビ講座」基礎編は、オンラインとリアルを組み合わせて行う通常版とオンライン版の2つのタイプがあります。
どちらも参加者がグループに分かれ、「ロールプレイング」を行うことが特徴です。「実感を伴った学びで気づきが多い」「これまでにない視点を持つことができた」などの感想が寄せられ、講座の中でも特に学びが深まる部分となっています。
このロールプレイングで不可欠となるのが、「アドバイザー」の存在です。アドバイザーはグループに入りますが、自らは参加することなく各プレイヤーの様子を見守ります。そして、終了後のふりかえりでフィードバックを行い、必要に応じてアドバイスする役割を担います。
講座を受講したことのある方なら、「〇〇さんがやっていたな!」と思い浮かぶのではないでしょうか。これまではラーンネット・グローバルスクールのスタッフが行ってきましたが、今後は興味や意欲のある方に、「ナビアドバイザー」としてご参加いただけるようになりました。
以前講座を受けて興味を持っている方、学びを実践に移していきたい方は、是非ご検討ください。
資格や経歴より「子どもや探究への興味」が大切
ナビアドバイザーとして活動するためには、「探究ナビ講座」を2回以上受講することが必要となります(基礎編、オンライン基礎編、実践編の中から選択)。
その他には、特別な資格や経歴は設けていません。 探究ナビ講座を主催するラーンネット・グローバルスクール代表の炭谷俊樹も、ナビアドバイザーとして一番重要なのは「子どもや人、探究への関心」だと話します。
「これまでも講座受講者で意欲のある方に、ナビアドバイザー的な役割をお願いしていた時期がありました。仕事で教育に携わった経験のない方もいましたが、何度かオブザーバーとして参加すると、しっかりとその場を俯瞰して捉え、相手に伝わる言葉でフィードバックされていました。
みなさん回を重ねるごとに観察力に磨きがかかり、受講者の方の気づきを促してくれる存在へと成長していきます」
ナビゲーション同様、ナビアドバイザーのやり方やコメントの内容も、一つの『正解』があるわけではありません。ご自身が気づいた点を丁寧に伝えていただければ、それが参加者の気づきになっていきます。
経験者はどう感じた? サポートで得た新たな発見や学び
ここからは、実際にロールプレイのサポートを経験してきた瀬川未佳さん、田渕由記さんの声をご紹介します。
瀬川さんは東京開催のナビ講座を受講後、オンライン版も続けて参加しました。仕事で子育て支援に携わっていることもあり、「子ども役を演じる」ロールプレイングの意義を実感。心理的安全性が担保される雰囲気の中で、他者と気づきをシェアしながら学んでいく形式にも魅力を感じました。
「参加する度に学びや発見があって、毎回ワクワクしながら受講しました。メンバーが『ナビゲーションの3ステップ』(①知る感じる、②ゴールイメージをもつ、③ナビゲートする)を共通言語として持っているから、すぐロールプレイができて、自分も他の人も必ず気づきがあって。頭ではなく実感で、なるほど……そうか! と腑に落ちるんです。」
楽しみながら参加していたら、あっという間に1年が経っていたと話す瀬川さん。「おもしろいのに深い学び」を継続したくて、その後もサポートメンバーとして関わることを決めました。
ですが、実際に参加者ではない立場で講座に関わると、ロールプレイの見え方が変わっていきます。
「自分が役を演じていない状態だと、やっぱり全体像がよく見えるんです。あとは、参加者の方それぞれがどんなことを考え、言葉にしているかも少しずつ感じられるようになってきたかも……。頭をフル回転させて、それらの『感じ取ったこと』をメンバーにシェアしています。
私自身もなんらかの役でロールプレイしたことがあるテーマを、再度ご一緒することになるので、比較材料があるのも大きいかと思います。そうやって考えたことが、また自分の理解を深めてくれるんです。だから、私自身の仕事や子育てにもとてもプラスになりました」
今後はこうした学びをより多くの人に広げていくために、仕事での研修にロールプレイングを取り入れられないか、検討していくつもりだと教えてくれました。
もう一人、お話をうかがった田渕さんは、自身の子育ての不安がきっかけで探究ナビ講座オンライン版に参加しました。講座では、驚きの連続だったといいます。
「私はそれまで、『正しさ』にとらわれていたと思うんです。だから育児でも、『(親として)きちんとご飯を食べさせるべき』や『順番を守らせるべき』といったことを重視していて、子どもの気持ちを聞いたり考えたりすることはほとんどありませんでした。
というのも、私自身が『気持ち』にフォーカスして生きてこなかったんですよね。自分がやりたいから、という理由で行動したことがないので、そんな観点は全然なくて。
だから、講座、特にロールプレイングで子どもも大人も気持ちを大切にしていい、親が子どもに思いを伝えてもいいと知って、衝撃を受けました。
講座を1年受けてやっと自分の身にナビゲータの考え方がなじんできた感覚だったので、定期的に講座を受講して忘れないようにしたかったんです。最初は私の方から、オブザーバー的に参加したいとお願いしました」
オブザーバーとして関わることで、何か変化はあったのでしょうか。
「『客観的に観察する』ことを続けていると、この言葉で子ども役の方の表情が明るくなったとか、今全体の流れが変わったなとか、そうした瞬間に気づけるようになりました。
自分が参加しているときはどうやってゴールまでもっていこうか必死で、そんな余裕は全然ありませんでしたから(笑)、不思議ですね。ナビゲータの方の視点を参考にしながら、毎回自分なりにじっくり向き合ったことで、気づけるポイントが増えていった感覚があります」
多彩なメンバーに出会えるのも、活動を続けるモチベーションの一つだったそう。「講座には保護者や教育関係者、人材育成に興味のあるビジネスパーソンなどが男女問わず参加していました。『探究』に惹かれて集まった方たちだから、他ではなかなか出会えないんです。そうした方々が自分の経験や視点を踏まえて話す内容は、とても新鮮で勉強になりました。私の中に新しい世界が広がった感覚です」と目を輝かせながら語ってくれました。
活動を通して、田渕さん自身の生き方も変わっていきました。以前は自分の中の興味や好奇心になかなか気づけませんでしたが、現在は講座で出会ったメンバーと勉強会を続けています。新たなネットワークを生かして、自分のための学びを続けていくことが今後の目標です。
探究できる場所を日本中に広げるために
最後に、ナビアドバイザーに興味をもっていただいた方に向けて、炭谷からのメッセージをお伝えします。
「私たちが最終的に目指しているのは、探究する子どもを増やすことです。そのためには、子どもたちを支える『ナビゲータ』の存在がカギになります。
探究に注目する人が少しずつ増えてきている今、探究ナビ講座を拡大していくことで、ナビゲータの育成活動をより充実させていきたいと考えています。
しかし、私たちの力だけでは限界があります。関心のあるみなさんとともに、少しでも探究を前に進めていきたいという思いで、『ナビアドバイザー』への募集を開始しました。
子どもたちの探究を支える仲間になりませんか? 子どもたちが探究心を大いに発揮できる場所を全国に広げるために、一緒に活動していただけたら大変うれしいです」
ナビアドバイザーに関心をお持ちの方、詳しく話を聞いてみたい方は、以下の「4つのステップ」をご確認の上、事務局までご連絡ください。
(取材・文:川崎ちづる)
【ナビアドバイザーになるための4つのステップ】
①事務局へ連絡
まずは希望される旨を事務局までご連絡ください。
すでに2回以上講座を受講されている方は、そのままナビアドバイザーとしての活動準備に入ります。講座の受講回数が不足している場合は受講後に準備開始となりますが、直近で参加可能な講座などをご案内しますので、ご連絡いただけるとスムーズです。
②オブザーバー参加
ナビ講座(基礎編)のロールプレイングに、オブザーバとして数回ご参加いただきます。
※回数は状況により事務局で判断します。参加いただく講座は、場所を問わないオンライン編を想定しています。
③アドバイスの練習
オブザーバー参加後は、ラーンネットスタッフとともにフィードバックやアドバイスの練習をする時間を設けます。
④ナビアドバイザー認定
ナビアドバイザーとして認定後は、ナビ講座(基礎編)のロールプレイングを担当していただきます。ご都合に合わせてオンラインやリアルなどの講座にアサインいたします。
*費用について
認定に当たり、講座受講費以外の費用は発生しません。
但し、ナビアドバイザーとしての活動は無償となります。活動で得られる経験や知見を今後に生かしていきたい方向けの制度です。
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