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ネパールで見たもの (4)

「無残」という言葉は辞書によると「いたましく、あわれなこと」という。しかしヒンズー教の人たちは「何も残さない」ことに誇りを持っている。

「仏教の人は舎利を残すでしょ。ヒンズー教の人は何も残さないんですよ」とガイドはちょっと誇らしげに話した。

パシュパティナートはネパール最大のヒンズー寺院。

ネパールには電気による荼毘の習慣がないので、多くのヒンズー教徒はここで薪によって荼毘に付される。

その「何も残さない」は徹底している。4〜5時間かけて粉になったものを竹のホウキで掃き落とす。それからバケツの水を何回もかけて洗い落とす。すべてのものがガンジス川に流される。(写真の四角い部分)

生きているうちのシヴァリンガの力強さと、荼毘のこの潔さとの関係性は私にはわからない。

しかし、生きている時には精一杯生きて、死ぬときは清々しくという感覚は、このパシュパティナートを見ているとわかるような気がする。



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2015年のネパール旅行の記事です。





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