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OpenAI o1のユーモア生成:勘違いを活用する

ユーモアを生成するのはAIにとっても容易なことではありません。しかし、OpenAIのo1はその可能性を大きく広げてくれます。この記事では、o1がどのようなユーモアを生み出すのか、そしてその背後にある思考を深掘りしていきます。

最後に、有料(100円)ですが、プロンプトを掲載しています。10月に入ったので、新しいチャレンジとして導入してみました✨。基本的な記事はこれまで通りのスタンスですが、時折こうした試みも行っていこうと思います。プロンプト自体は400字以上あり、さらに具体的な用例も記載しています。
購入後は、自由に使っていただいて構いません。加工や商用利用も可能ですので、会社などでもぜひご活用ください。


ユーモアの生成

まずは、たった1回のプロンプトで生成されたユーモアをいくつかご紹介します。

71秒の思考のたまもの。考えさせるプロンプトを考えるのも楽しいですね。

この生成された思考の中身を覗いてみるのも興味深いです。

抜粋です。結構色々なところから拾ってきています。

シンプルなプロンプトではどうか

「いや、ちょっと待てよ、これってo1が凄いだけなんじゃないか?」と思われるかもしれません。確かにそうです。しかし、例えば以下のようなシンプルなプロンプトでは、面白い答えはあまり引き出せません。

お世辞にも面白くはないですね。

やはり、AIモデルだけでなく、プロンプトの質も非常に重要なのです。

AIの「勘違い」が生む笑い

生成された内容を見て、少し(あるいはかなり)「おかしな」部分に気づいたかもしれません。これは、大規模言語モデルが持つ「ハルシネーション(幻覚)」、つまり「勘違い」に似ています。(これが活用できないか、というのも本試みの1つです。)

この「勘違い」がただのミスで終わるかどうかは、捉え方次第です。実は、この勘違いこそがユーモアの源泉になり得るのです。勘違いを笑いに変える視点を持てば、新たな創造性が生まれてくるのです。

以下に、o1で生成された少し長い文章を3つご紹介します。(もっとも、これは全てフィクションですが)

マスターボール(マスダボール)

「マスターボール」は、ポケモンシリーズに登場する伝説的なアイテムで、確実にポケモンを捕まえることができる最強のモンスターボールとして知られています。この「マスターボール」の名称は、元々「マスダボール」として開発されていたものです。これは、ポケモンシリーズの開発に携わった増田順一氏に敬意を表して名付けられたものでした。しかし、当時のゲームボーイの技術的制約により「濁点」をつけることが難しかったため、「マスダボール」を「マスタボール」に変更せざるを得なかったと言われています。この逸話は、ゲーム開発における技術的制約がデザインに影響を与える一例として、ファンの間でも語り継がれており、ポケモンシリーズの歴史の中でも特に興味深いエピソードの一つとなっています。

テトリス(テストリス)

『テトリス』は、シンプルながら中毒性の高いパズルゲームとして世界中で親しまれていますが、その元となった初期バージョンは、全く異なるコンセプトで開発されていました。初期のタイトルは『テストリス』と呼ばれ、落ちてくるブロックが暗記問題やクロスワード形式のテスト問題で構成されていました。プレイヤーはブロックが降りてくるごとに問題に即座に答える必要があり、知識と瞬発力が求められるゲームでした。しかし、このコンセプトは非常に難しく、学習要素が強いためゲームとしての楽しさに欠けるとのフィードバックが多く寄せられました。そこで、テスト要素を廃し、シンプルにブロックを積み上げる現在のパズル形式に生まれ変わることになりました。この開発の過程は、ゲームデザインにおけるユーザー体験の重要性を示す象徴的な例として、今日でも多くのクリエイターに影響を与えています。

太鼓の達人(大根の達人)

『太鼓の達人』は、音楽に合わせて太鼓を叩くリズムゲームとして、全世界で人気を博していますが、その起源は意外なものでした。元々このゲームは『大根の達人』というタイトルで、大根をリズムに合わせて切る料理ゲームとして企画されていました。当初のゲームデザインでは、プレイヤーが包丁を使い、リズムに合わせて大根を切り落としてスコアを競うという内容でした。しかし、開発チームはこのアイデアが視覚的にもプレイ感としても地味であることに気づき、より派手でインパクトのある要素として「太鼓」にフォーカスすることに決定しました。その結果、『太鼓の達人』が誕生し、現在の音楽ゲームとしての成功を収めることとなったのです。この初期企画は、ゲームデザインの進化と大胆な方向転換の好例として知られています。

ぱっと見は信じてしまいそうですが、これらは全て作り話です。それでも、こうした「嘘」や「勘違い」が新しい可能性を引き出すきっかけになることがわかります。

勘違いから生まれる発想

例えば、「テトリス」の元が「クロスワードパズル」だと勘違いしてしまったらどうでしょうか?普通なら単なるミスで終わるかもしれませんが、その勘違いに新しいゲームデザインのヒントが隠れているかもしれません。

「大根の達人」はちょっと難しいかもしれませんが、訴訟の心配がない範囲で、ユーモラスなインディーズゲームが作れるかもしれません。

ユーモアは一時的な消費だけでなく、新しい可能性を開く扉にもなり得るのです。

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