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勝沼のワイナリーは徒歩で巡れるらしい
どうも、丹治-Ricky-です。
皆さんゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか?私は実質ワンオペの地獄のような問い合わせ対応をし、大幅な残業をキメてきました。
さて、そんな私ですが、4/30に山梨県の勝沼ぶどう郷駅を起点としたワイナリー巡りを友人たちと行なってきました。山梨県のワイナリーに行くのは去年に続き2回目です。去年は観光バスを貸し切ってメルシャンとぶどうの丘に行きましたが、散歩となるとまた一味違った風景が見れたのが貴重でした。
東京駅から2時間超かけて小旅行。
— 丹治 (@beau_voyage) April 30, 2024
勝沼ぶどう郷駅はワイナリー巡って限定モノをはじめとした試飲ができるほか、ところどころ花も咲いていて、この時期の散歩コースとしては最高でした。
起伏のある地形のためぶどう畑は色んな視点で観察できます。
コンビニと自販と日陰がないので夏は要注意。 pic.twitter.com/fH5CGLmx17
正直、勝沼の情報がまとまってるページってあんまりネットに落ちていないんですよ。なので、このノートでは、勝沼のワイナリー巡りに必要な事前情報をキャッチアップしつつ、自身の経験も一緒で連ねました。最終的に読者が勝沼のワイン巡りを実施する第一歩を軽くすることができましたら幸いです。
勝沼基礎知識
勝沼ぶどう郷駅
「かつぬまぶどうきょう」と読みます。元々は勝沼駅と呼ばれておりましたが1993年という早い段階から現在の駅名に変更され、キラキラネーム駅の魁と言われております。
アクセス
東京⇆勝沼ぶどう郷駅間 135分 片道1980円と東京⇆京都間に匹敵する乗車時間かつ東京⇆宇都宮間の片道料金に匹敵します。えぐいです。
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ちなみに横浜からは横浜線を利用して八王子駅まで移動できるものの、中央線の特急レベルのものはないため、150分かかります。
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ちなみに上記運賃はJRのみ利用した際の金額です。最安値を目指すなら東京駅⇆高尾駅間に京王線を利用することで620円に圧縮でき、高尾駅⇆勝沼ぶどう郷駅間の990円を合わせて1510円になります。それでも往復3000円、所要時間は3時間を超えるのは諦めてください。
周辺のワイナリー情報
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ワイングラスのマークがおそらくワイナリーです。もちろん試飲できる規模の場所となると限られてきますが、山梨ワインの中心地と呼べる場所だけあって受け入れ体制が整っているワイナリーは十分にあります。ですので「見る(飲む)場所がなくなった!」ということが無いこと確約します。
コンビニ事情(重要)
ここは東京ではありません。諦めてください。
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(大事なことなので2回言います)。
自動販売機もほとんど無く、日陰も少ないため、夏は本当に覚悟して臨んでください。幸いにも勝沼ぶどう郷駅には自販と売店(ワインショップ)があるので水分はこの段階では完璧に用意しておきましょう。
地理的理解(重要)
勝沼は扇状地ですー山梨は盆地ですーなど、そういうことをここで紹介したいのではありません。もっと重要なことがあります。まずは以下の地形図を見てみてください。
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勝沼ぶどう郷駅は画像右上の青色の四角の位置にあり、標高は約490mです。その勝沼ぶどう郷駅の左側にある小高い山には「ぶどうの丘」という施設があり、こちらも標高が500mほどです、そして駅から1kmのワイナリーがあるゾーンの標高は350m~400mです。
お分かりいただけただろうか。
徒歩で臨む場合、行きで標高100m分下って、たくさん見て飲んで回った後、その疲れた足で標高約100~150m分の様々な勾配の上り坂に挑まなくてはいけないのです。しかもその道中にはコンビニは無く、選んだ道次第では自販機すら見つけられません。勝沼トラップと名付けましょう。
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徒歩以外の移動手段
①バス:
甲州市HPより、周遊バスが存在することを確認することができます。利用に適したバスは勝沼地域バス(ぶどうコース&ワインコース)。乗車料金が300円。うまく利用すれば疲労回避にも役立てることができますが、一日5~6本しか出ていないので注意。メルシャンに行きたいならワインコース(紫色)の⑲、新田商店に行きたいなら⑧です。余談ですが、⑩以上の数字を出す際は、「まるよんじゅうに」みたいに打ち込むと予想変換で「㊷」と出てきます。
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作成元:https://www.city.koshu.yamanashi.jp/docs/2021020300053/file_contents/20230920.pdf
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上手い使い方としては3つ。うち2つは一回の乗車で奥のグレイスワインまで行ってしまうパターンと逆に奥から駅に向かうパターン。3つ目はぶどうの丘に行くパターンです。
ぶどうの丘に徒歩で行くためには、一度標高200m分下って200m分登る必要があります。健脚なチャレンジャーのみご検討ください。
タクシー:
より柔軟にかつ疲れずに周りたい方、途中で疲れて動けなくなった方に朗報です。コロナ禍こそ数が減っていたものの、現在はそこそこ利用可能です。「勝沼 タクシー」で検索するとたくさん電話番号が出てきます。勝沼の夏は非常に蒸し暑いため、選択肢として持っておくと善きかと思います。
※自転車は割愛します。
4/30 勝沼ワイナリー散歩日記
遅刻宣言
すいませんでした。
明日早起きできなかったら昼ご飯後に合流します(業務連絡)(個人で原茂経由します)()(先取り懺悔)。
— 丹治 (@beau_voyage) April 28, 2024
駅到着
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勝沼ぶどう郷駅は改札を出たところにワインショップと軽食屋さんが併設されており、この時点でアルコール補給ができます。また、軽食(レンチン?) やおつまみもあり、回りにコンビニがないことも踏まえると、ここでおつまみを少々買っていくのもアリかもです。
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今回、私はクラッチバックサイズのポーチしか所持しておらず、第一チェックポイントの原茂ワインまで1.6kmもあることから、ソーダ水を購入し散歩に臨みました。この日はそこまで気温が上がらず快適な散歩でした。
寝坊しました #勝沼ワイン散歩2024 pic.twitter.com/UcBcqVcxCU
— 丹治 (@beau_voyage) April 29, 2024
勝沼ぶどう郷駅からの道は起伏に富んでいることから、葡萄畑、上から見るか下から見るか、どちらにしても机上の情報以外の情報と発見があるのが楽しいです。画像のぶどう畑は↑のツイートに製造者、大和葡萄酒さんの畑で、道中にしれっと見ることができます。
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原茂ワイン
推し甲州ワインです。
推しワイナリー宣伝🍷
— 丹治 (@beau_voyage) May 1, 2024
メルシャンとグレイス以外で是非訪れて欲しい原茂ワイン。
ショップは養蚕を営んでいた家屋のリノベーションで、12種類の有料試飲のほか、長期熟成の甘口甲州を販売中。
口頭説明はないものの、実は話しかけるとワイナリーの話や裏話がたくさん聞けるので受け身厳禁です。 pic.twitter.com/Um5RqwUHSO
原茂ワインは1924年創業のマイクロワイナリーの1つで、ワイン自体は普段生活しているとお目にかかることは少ないかなと思います。美味しい。しかもレギュラーラインナップが2000円前後と手に取りやすい。
推しになったきっかけは、ワインを一緒に勉強した仲間たちと行った「フルコースにみんなでワインを持ち寄ってペアリングを完成させよう」という企画。ここで豚ロース肉に合わせたのがハラモ甲州シュールリー。同期の料理人は豚ロース肉の塩麹ソテーにしてハニーマスタードソースを添えて提供。この時に甲州のポテンシャルについて見直し、推し甲州になりました。
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駅からのルートはこんな感じ。↓原茂ワインに到着した時点で標高150m程度下っています。その分、下り坂に足取りは軽やかです。
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マルサン葡萄酒
実はこの企画を知るまで知らなかったワイナリー。人がいなかったのでチラッとみて撤退しました。
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シャンモリ
実はこの企画を知るまで知らなかったワイナリーその2。様々な方と関わることでこのようなワイナリーを発見できるのは素敵ですよね。
原茂ワインからメルシャンに徒歩移動する際の経路にあり、シャトレーゼも通ります。シャトレーゼはアイスクリームのイメージがあるのですが、ワインも作っているのだとか。シャンモリにはレストランがあったり、ワイナリー見学もできるらしいのですが、今回は試飲だけ。
試飲はチケット制。4枚綴りで550円のチケットを購入し、試飲スペースにてそのチケットを利用し試飲を行います。試飲チケットにはクーポンが付いており。当日シャンモリのワインを購入する際に550円引きすることができます。
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メルシャン
一年ぶり2度目の訪問です。シャトーメルシャンは勝沼の中でも大規模なワイナリーの1つで、観光客の受け入れ態勢も充実しています。
ワイナリーツアーは松竹梅の3種類があり予約制です。梅は3000円、竹は5000円(松より飲めるワインが2種増える)、松は10000円(竹より飲めるワインが2種増え、説明が詳しくなる)。
ワインショップには「ワイナリー限定」や「〇〇限定」と記載があるので、購入しにくいワインを選べるのは素敵ですが、意外に楽天市場で購入できるので注意。有料試飲は3種類2500円など、かなり強気の値段設定。
外にはテラスがあり、ここで購入したワインはグラスを借りて飲むことができます。また、甲州を利用したチーズフォンデュ(500円くらい)がとても美味しいので、ワインで迷ったらチーズフォンデュを買いましょう。
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中央葡萄酒
名前は知っていたものの、飲んだことなかったワイナリーでした。蔓に覆われた施設の左側の小さい入口から入り、2階に上がるとワインショップ兼試飲会場があります。
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私は甲州飲み比べを注文しました、グレイスワインの甲州はシュールリーをせず、甲州本来のポテンシャルをそのままワインに投影することに重きを置いています。そのため、口に含むとイキイキとした果実が先行するのが特徴です。和柑橘よりもレモン系が強めだった記憶です。
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新田商店
ワインの有料試飲のできる山梨地酒のお店です。日本各地のワインを揃えているほか、ここで購入したワインとワイナリーで購入したワインを混在発送できます(割れても保証はしないよ)。
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スタッフさんに「どうして山梨は長野よりも品種のバリエーションが少ないのか?」という質問をしてみましたところ、「県の方針が違う」と回答をいただきました。もう少し詳しくお話ししますと、長野県はファンキーシャトーのカベルネ・フランやヴィノクローブのピノなどさまざまな品種が脚光を浴びるのは、県全体がそのような品種を育てるために協力する環境があるからとのことです。逆に山梨県(勝沼)はその部分が弱いらしく、今後は県北の産地に期待されているとのことです。
パパソロッテ
コンビニも日陰も無いって書きましたが、めちゃくちゃ美味しいフレンチ×日本ワインが愉しめるお店、パパソロッテがあります。
— 丹治 (@beau_voyage) May 2, 2024
ソムリエ兼シェフが注文したボトルを丁寧に開かせて提供し、それに合うソースを直前に仕立てて提供。コースとボトル4本8人で割って1万円。最強。https://t.co/7UdYNhbA9N https://t.co/xkUb4cf52i pic.twitter.com/EPpiOmwpRO
パパソロッテは勝沼駅近くにある日本ワインとフレンチを堪能できるお店です。ひらけた場所にあるので、迷ったりはしないと思いますが、ひたすら坂を登った先にあるのでほろ酔い状態での体力勝負になります。
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https://www.instagram.com/papasolotte/?hl=ja
インスタグラムは上記の通りありますが、予約に関しては電話するように記載があります。今回は参加メンバーに予約していただきました。ありがとうございます。
今回は前菜、魚、パスタ、肉で3850円のコース(ドリンク別)です。料理が出る前に今回飲むボトルワイン4本を決めました。普通、ボトルの金額って定価の2.0~3.0倍の値段が普通なのですが、こちらのお店は1.4~2.0倍、バグです。入手困難でプレミアがつく日本ワインもぽんぽん出てきます。バグです。さて最初の一杯目を。ハートランドをみんなで注文。???「ゔめぇ〜」
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ここでシェフ兼ソムリエの手腕が発揮されます。魚料理に合わせるのは山梨県産のシャルドネのワインです(写真撮り忘れました。師範ブログよりKisvin Chardonnayと判明)。普段ですとレモンの皮をかけるのですが、シャルドネの飲み口を考慮し清美の皮に変更。それによりシャルドネのふくよかさを増長させるような料理へと昇華しました。おそらく、甲州でしたらレモンやかぼすが選択肢になったのでしょう。
そのほか、ワインの提供状態も完璧でした。あらかじめ赤ワインは丁寧にデキャンタを行い開かせた上で提供。しかもすぐ近くで。パフォーマンスをしてくれるが如く美しい所作は本当に素敵でした。
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おまけ①:昨年の勝沼来訪時
みんなで観光バス貸し切ってメルシャンとぶどうの丘に行きました。5月の中旬の曇天でしたが、初めてのワイナリー見学だったこともあり、とても新鮮な経験ができました。
ぶどうの丘では素敵な眺望の横目にランチ(割高)を食べました。お土産スペースの隣にはフリーフローのほかに有料試飲スポットがあり、椀子メルローやラインガウで育った甲州など珍しいワインがラインナップされていました。
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おまけ②:ワインツーリズムとは
ワインツーリズムは、ワイン産地を巡りつつ、そこで生まれたワインや郷土料理、風景を楽しむといったワインを主軸とした観光を指し、先日のカーヴドッチワイナリー訪問も該当します。
実は「ワイン・ツーリズム」という用語・概念は1996年に観光学のカンファレンス(at ニュージーランド)でHallが発表したペーパーの中で,以下のように提起したのが初出とのことです。
Wine tourism can be defined as visitation to vineyards, wineries, winefestivals and wine shows for which grape wine tasting and/or experiencing the attributes of a grape wine region are the prime
motivating factors for visitors. (Hall1996)
※ワインツーリズムに該当する動きはヨーロッパでも存在していたが、それらをワインツーリズムとして定義したのは上記タイミング
ワインツーリズムは観光地の魅力の引き上げ、地域経済の貢献に寄与する一方で、参加をきっかけにワインに興味を持ち、その結果、その他の機会でのワイン消費にも影響を与えるとされています。
その中でも山梨市、笛吹市、甲州市の3市によって構成される峡東地域は山梨県のワインツーリズムを牽引する地域です。ちなみに、勝沼は甲州市にあります。
その他、より詳細に山梨のワインツーリズム事情を知りたい方は以下参考文献を読んでみてください。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejipm/73/5/73_I_467/_pdf
https://www.geoenv.tsukuba.ac.jp/~chicho/nenpo/29/07.pdf
Special Thanks!
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以上。
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