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蘇州日本人学校スクールバス襲撃で考える、生産地の中国駐在員家族の暮らし。誰も言わない 中国の経済開発地のリアル

まずは蘇州日本人学校の子供たちを守って亡くなられた胡友平さんのご冥福をお祈りいたします。
どういう経緯で彼女がその仕事についていたかや、彼女が日本人親子をかばう姿がリアルに想像できる。つらい。

中国でもずっと話題で、日本のTVで女性アナウンサーが涙ぐみながら報道した映像を鳳凰網が転載しそれが出回ったりしている。

背景にはもちろん”中国の英雄だ”や”最後に中国人のメンツを守った!”もある。が、誤解を恐れず言えば中国ではああいうイチ阿姨の理不尽な死は正直取るに足りない事として扱われることが多い。そしてその大半は正義があっても犬死。田舎だと城管(警察の下請けのゴロツキ)に殴り殺されてもニュースにもならなかったりする。

それを日本はちゃんと日本大使館が半旗にして慎んだり、日本中に報道するから、インテリだと(俺たちより人間を尊重している…)と驚いている。
北京の中国人の学校で同じことがあっても、北京政府がわざわざ半旗を揚げることはまずない。今はネットで映像は出回るだろうが。万が一模範党員だったら状況によりニュースになるかもしれない……。
一方、下層だと、「なにあれ日本政府の旗。俺たちにケンカ売ってるのか!」と思う人もいるとか。
まあ人の受け取り方はいろいろである。しかし犯人、日系企業リストラ等でなければいいと思う(そうであっても日中ともに報道はされないだろうが……)。

天津でタワーに映される胡友平さん。”外国人”の子供を守ったからここまでになるという……。



そしてさまざまな報道を見て思った。
(日本人、意外と日本人が中国でどんな生活をしているか知らないんだな……)

いいですか。花も恥じらうというか小姐と言われたら恥じらう中国駐在員の帯同で、キラキラな駐妻生活はごく一部(そもそも北京、上海の大都市であってもキラキラか? ギラギラはしてる)。

蘇州の日本人学校のお父さんたちの勤め先は、多くはメーカーやその協力会社。勤務は(蘇州内とは限りませんが)工場が多い。

蘇州一体は、昔は糸へんで栄えたところ。
労働力があり水もある、輸出も便利ということで、比較的早くに海外からの投資を呼び込んだ。以前は上海と蘇州の間の崑山は台湾企業だらけだった。



今も蘇州のある江蘇省のGDPの6割は外資が上げている。が、日本は輸出6% 輸入10%とすでに影が薄い……。

蘇州も工業園や高新区がある。蘇州の高新区(ハイテクパーク)にある日系企業はキャノン、エプソン、ヤマハ、住友電工など、製造業を中心に約600社。


で、皆さん 中国のこういう経済開発区ってどんなとこか知ってます?


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