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ウガンダ人との会話で見えてきた国際協力の考え方

谷本英彰と申します。
大学教員として保健体育の教員養成に関わっていたり、インドネシアで運動会を企画したりしています。

9月の上旬に1週間ほど、スタディツアーという形でアフリカのウガンダに行ってきました。

↑上の投稿の中でも書いたんですが、今回のスタディツアーでは、現地コーディネーターのサイラスと話ができたこと、彼からもらった言葉がとても印象的で、帰国した今でも心に残っています。

そんな彼の言葉を振り返ってみたいと思います。

誰のための国際協力なのか?

あなた達は、なぜ国際協力に携わりたいと思っているのか?
なぜ、アフリカで支援活動をしたいと思っているのか?
なぜ、名前も顔も知らないアフリカ人を助けたいと思えるのか?
アフリカ人である私たちは、あなた達がどういう想いで名前も顔も知らない人に対して支援活動をしようとしているのかが分からないし、そのあなた達の行動が不思議で仕方がない。

これは、以前の投稿にも書いたのですが、この言葉を聞くまで”誰のために国際協力活動をしようとしているのか?”を考えもしませんでした。

というか、漠然と捉えていただけでした。

子ども達の笑顔のために
貧しい人たちのために

誰かのために何かをしようとすること、社会に貢献しようとすることは素晴らしいと思います。

ただ、例えば ”経済的に貧しい暮らし” と一言で言っても、その状況や事情、解決すべき内容や手段は多様であり、それを踏まえた打ち手を講じることが必要不可欠です。

今、関わろうとしている地域やコミュニティの現状を把握しようと努めることを怠ってはいけない。

必要なモノを必要な形で届けるために、現地の人達と対話をくり返し、信頼関係を築き、現地のことを深く理解すること

そこを怠ると、ただの自己満足になってしまうということを学びました。


考え続けているか?

サイラスがこのツアーの序盤から私たちに問いかけていた質問

What is the purpose of your life ?

人生の目的は…?
それに対する私の答えが

I want to make children smile through sport.

スポーツで子ども達を笑顔にしたい!

それに対して、サイラスは

なぜ、子ども達を笑顔にしたいのか?
なぜ、その手段がスポーツなのか?

といった質問を投げかけてきましたが、彼を納得できるような明確で確固たる答えを見出すことができませんでした。

帰国した後、 ”Make the children smile through sport” という自身で掲げてきたスローガンについて、もう一度考え直してみています。

なぜ、スポーツなのだろうか?
なぜ、子どもなのだろうか?
なぜ、笑顔なのだろうか?

正直、まだ答えは見えてきません。

ただ、1つ感じたことは、サイラスが ”なぜ?” と問い続けたのは、”自分が向き合っている(向き合おうとしている)社会問題は、本当に当事者のことを思ってのことなのか?その人達が求めていることに応える方法や方向性は、正しいといえるのか? をちゃんと考え続けてほしいというメッセージだったのではないか?ということです。

帰国後に考えていること

ウガンダでは、支援が必要な現場を目の当たりにするとともに、その光景を思い浮かべながら、現地コーディネーターであるサイラスと話ができたことで、今までの自分とは違う角度や深度で 目の前に広がる光景を見つめることができたと感じています。

ボロボロになった服を着ている子ども達を見て ”服をプレゼントしたい” と思うかもしれないけど、それは表面的な問題解決であって(むしろ、問題は解決されない場合もあって)本質的な問題は、信頼関係を構築した上での対話でしか浮き彫りにならないのではないか?と思うようになりました。

ここまでの話を一言で表現すると ”コミュニケーションが大切” みたいな話なんですけど、そんな一言では表現できないものを感じています。

今感じているこの感覚は何なのか?

この答えを知るうえで、私はまだまだ世界を知らなさすぎる。

これまで関わってきたインドネシアのことさえ理解していない!

なので、まずはインドネシアに行って、現地の人達との対話をくりかえしたいと思っています。

今回、ウガンダでサイラスからもらった言葉を心に刻み、私ができることを明確にする旅に出かけます!

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