谷尻誠 / 建築家 / 起業家

建築家、起業家。自然と建築について考える 日々。 suppose design off…

谷尻誠 / 建築家 / 起業家

建築家、起業家。自然と建築について考える 日々。 suppose design office、tecture、絶景不動産、Daichi…などの10の法人を経営。 建築と不動産に関わるなかでの、葛藤を包み隠すことなく書いてみようと思います

マガジン

  • 月刊 谷尻誠

    建築家(suppose design office 代表)、起業家。 tecture、絶景不動産、TECTURE、DAICHI、Yado 、MIETELLなどの法人を経営。 建築、不動産を中心とした設計や不動産投資についてや、物事の従え方を月最低4本書きます。

  • 大切なこと

    書くことで自分に言い聞かせたり、見ることで自分を奮い立たせる。 そんな感動の日々をデザインするための場所。

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    CHANGE-未来を変える、これからの働き方-

    谷尻誠
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    谷尻誠

最近の記事

始まり方がとても大切

先日ピザ作りを習いに行ってきた。 それまでも自宅で生地から作り発酵させてピザ窯まで焼くのを何度かやったが、今回は本当のピザレストランに修行に行ってきた。 自宅でやった時もそうだが、なかなか丸くするのが難しい。 何度も何度もやるのだが、たまにうまくいく程度で、そのコツがつかめずにいたのだった。 まずはオーナーに目の前で生地を丸めるところ、そして具材を乗せてピザ窯に入れ焼き上がるまでを見せてもらった。 あまりにも手際が良く、最小限の所作だけでピザが出来上がった。 見よう見まね

    • 意味ある仕事と、無意味だけど意味になる仕事

      仕事ができるとは何なのかと考えることがある。 限られた時間内でできるだけ早く効率的に仕事をする。 それができたとしたならば、仕事ができると言うふうに定義されるだろう。 でも仕事は遅いかもしれないけれど、時々遠回りをして新しいものを発見したり、何か気づきを持ち帰ったりすることで、もっと未来への投資として何かを作り出すきっかけを作る人も、もしかすると仕事ができると定義できるのではないだろうか。 前者の方が一般的には評価されがちな気がする。

      • 不満を抱け

        人は誰でも安心すると成長が止まる気がする。 例えばできなかったことができるようになり、ある程度自分の思い通りに物事が進めることができるようになれば、本人はそんなつもりは無いのかもしれないが、ついそれで安心してしまう節がある。

        • 努力していても報われない人へ

          自分ではこんなにも頑張っているのに会社に評価されない。 そんな経験はありませんか? 僕は初めて設計事務所に就職した時、女性の先輩が僕の教育担当としていてくれました。 その女性は何をやってももっとしなさいしなさい。 こんなんじゃダメだ。 早くしろ。 遅い。 同じこと何度も聞くなって言われ怒られ続けていました。 あまりにそれが悔しくて何とか早く仕事を覚えて、この人に何も言われないようなとこまで仕事ができるようにしかないなって、その気持ちだけでもう必死でメモを取り同じ質問をしないよ

        始まり方がとても大切

        マガジン

        • 月刊 谷尻誠
          ¥1,000 / 月
        • 大切なこと
          3本

        記事

          劣等感との向き合い方

          前回、苦労話を書こうとしたが結局うまくいった話になってしまった。 どのようにして困難を乗り越えるかのヒントになっているとうれしい。 記事を読んでくれた一人から「今までで“もうダメだ”と思ったことはありますか?」と質問を受けた。 今回は、その問いに答えようと思う。 振り返ってみれば、ぼくにも「もうダメだ」と思った瞬間はあった。 学生の頃、いじめられたことがあまりにも辛くて「死にたい」と思い悩んだ。 それくらい精神的に追い込まれた状況だったのだと思う。

          劣等感との向き合い方

          うまくいってばかりではない

          動いていれば、何かしらトラブルは起こるものだ。 もしかすると、普段のぼくの発信を見ている人は「谷尻はうまくいってばかりだ」と感じている人もいるかもしれない。 別に表に出す必要がないと思うから他人には言わないだけで、実際には日々いろんなことが起きている。 先日、「谷尻さんのうまくいっていないところも見たい」というリクエストがあったので、今回はぼくの苦労する姿(奮闘する姿)を少し紹介したい。 ただ、ぼくの場合、トラブルを楽しんでいる節もあるので悲壮感はないかもしれない(笑)

          うまくいってばかりではない

          情報収集は、読み解く力(2)

          前回に引き続き、情報収集について書いていこう。

          情報収集は、読み解く力(2)

          情報収集は、読み解く力(1)

          先日、noteのマガジンに「情報収集の方法や考え方が知りたいです」とのリクエストが届いた。 今回は「情報収集」をテーマに、ぼくが普段考えていることや具体的な情報の取り入れ方を書いてみたい。 振り返ってみると、ぼくの情報収集のスタンスは40歳を境に大きく変化している。

          情報収集は、読み解く力(1)

          アーティストとして

          「誠さんは、アート作品はつくらないのですか?」 ここ数回のnoteの記事を読んだ人にそう訊かれた。 質問の意図には「価値とは何か、お金とは何か」に関する考え方や新しくコンセプトを設計して建築で表現するぼくの在り方を見て「“アート”という表現に興味はないのか?」という意味合いが込められていた。 「いや、ぼくは自分のことをアーティストだと思っていますよ。むしろ、この世界にアーティストじゃない人間はいないですよ。人類皆アーティスト(笑)」 半分冗談、半分本気で笑って話を終わらせ

          “ラグジュアリー”とは何か

          ぼくが生まれ育った家庭は決して裕福ではない。 前々回の『建築を生み出す【概念を設計する1】』の記事の中でも、ぼくが幼い頃に住んでいた実家の図面を紹介した。 五右衛門風呂、井戸水、靴を脱ぎ履きして部屋を移動など、とにかく時代と逆行する不便な家だった(笑) 裕福ではない家庭に育つと、お金に対して憧れを抱く。 お金のある暮らしにコンプレックスがあったのかもしれない。 今ではきちんと仕事に打ち込んで、富豪には程遠いかもしれないが、昔はあんなに悩んで買っていたバスケットシューズく

          “ラグジュアリー”とは何か

          設計の方法【概念を設計する2】

          前回の続きで、概念から建築を設計する話。 今回は「自然と建築」について。 建物には、必ずスケールがある。 高さや低さ、そして幅は数値によって緻密に計算される。 その一方で「外」や「自然」という概念には、スケールがないことに気付いた。 正確にはあるのだけれど計り知れない。 広さ、大きさは体感としてわかる。 ただ、海は何平方メートルか、空は何平方メートルか、などについて人は考えることもない。 「考えることもない」のではなく、考えることもできないほど広大とも言い換えることができ

          設計の方法【概念を設計する2】

          建築を生み出す【概念を設計する1】

          20代の後半から30代にかけて、「自分が建築をつくる意味」について深く考えた時期があった。 単に言われたことだけをオーダー通りにつくっていてもいいのだろうか? 果たしてそこに“自分がつくる意味”はあるのだろうか? その答えを導き出すために、当時のぼくは概念的なことばかりに想いを巡らせていた。 アトリエで修業して建築を学んできたわけではない自分自身の背景に対して、どこかコンプレックスのようなものを抱いていたのかもしれない。 建築をつくる上で「コンセプトから設計する」という土

          建築を生み出す【概念を設計する1】

          節税は正義なのか?

          よく節税した方が良いよって話しを聞く。 あちこちで会社員ではなく契約社員にして貰えば手残りが増えて税金払わなくて良くなるよ!みたいなのも出回っている。 たしかに働いて頂いたお金をできるだけ使える環境にするには良いことなのかもしれない。 ぼくも少なからず若い頃は、短期的な思考で同様の考えを持っていただろう。 でも本当にそれで良いのか?

          ヴィンテージの見極め方

          前回、リセールバリューのある商品についての記事を書いた。 今回は、その延長線上にある「本物を見極める」という話。 モノの価値がどう変化してゆくのかはある程度予想はできるかもしれない。 ただ、それが本物か偽物かを判断することは簡単ではない。 目利きをする上で参考にしていただければと思う。

          ヴィンテージの見極め方

          自己資産とは?

          今回は、資産とお金の使い方について。 ぼくはお金がない。 次々と会社や建物をつくっているので、たくさんお金を持っているイメージがあるかもしれない。 確かに、不動産や建物などの資産は年々増えている。 ただ、お金はない。 何が起きているのか、順を追って説明していこう。 まずは、「資産形成」という言葉から考えてみる。

          もしも仕事がなくなったならば

          仕事の依頼がなくなったらどうするだろうか。 以前、『今、ぼくが無名の設計者だとして』という文章を書いた。 仮にぼくが独立したばかりだったとして、実績も信頼もない状態からどのように仕事をつくるか、という内容だ。 https://note.com/tanijirimakoto/n/n15a6a538d3a2 独立したばかりではなくとも、突然仕事がなくなることだってある。 それをリアルに考えるようになったのはコロナ禍の時だ。 当時、SUPPOSEの全ての仕事は止まった。 このまま

          もしも仕事がなくなったならば