谷尻誠 / 建築家 / 起業家

建築家、起業家。自然と建築について考える 日々。 suppose design off…

谷尻誠 / 建築家 / 起業家

建築家、起業家。自然と建築について考える 日々。 suppose design office、tecture、絶景不動産、Daichi…などの10の法人を経営。 建築と不動産を軸とした資産形成に役立つ情報などを書いています。

マガジン

  • 月刊 谷尻誠

    建築家(suppose design office 代表)、起業家。 tecture、絶景不動産、TECTURE、DAICHI、Yado 、MIETELLなどの法人を経営。 建築、不動産を中心とした設計や不動産投資についてや、物事の従え方を月最低4本書きます。

  • THINK BOOK

    「THINK BOOK」は、サポーズデザインオフィスが企画する、THINKをテーマにしたプロジェクトを文字と写真でとどけるメディアです。 2011年からスタートし、毎月1回、国内外から広島事務所本社へゲストを招いてのトークショーと、その時々のゲストに関連する企画を行っています。 谷尻誠がファシリテーターをつとめ、240designの西尾通哲が、ゲストの現在の活動内容だけでなく、なぜその活動を行うに至ったのか、その発想の原点にある「考え」はどのようなキッカケによるものかなど、物事の生まれる背景についてせまっていきます。

  • 大切なこと

    書くことで自分に言い聞かせたり、見ることで自分を奮い立たせる。 そんな感動の日々をデザインするための場所。

ウィジェット

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    CHANGE-未来を変える、これからの働き方-

    谷尻誠
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最近の記事

お金のことを気にしないためにお金のことを考える

先日、新しく立ち上げた不動産サービス「Mietell」の共同代表でもある泉正人さんに資産形成について教えてもらっていた。 泉さんは、「ファイナンシャルアカデミー」というお金の学校の代表であり、お金に関する書籍も数多く刊行されている金融・経済のプロフェッショナルだ。 話し合いの中で「どうしてお金のことをこんなにも考えるのだろう?」という問いが出た。 すると、泉さんは「お金のことなんか考えたくないから、お金のことを考えてるんだよな」と言った。 その言葉を聞いた時、腑に落ちるも

    • 辞めたスタッフの話 続編

      先日、風の噂で聞いたSUPPOSEの元スタッフが起こしたトラブルについて書いた。 https://note.com/tanijirimakoto/n/nce2a01d24a51?sub_rt=share_pw トラブルを起こした相手が妻の友人だったので、ぼくたちの耳にも間接的に入って来たのだ。 詳細はわからないのだが、彼が問題と向き合わずに逃げてしまうのではないだろうかと心配になり、「彼に届け」という意味も込めてぼくの想いを綴った。 後日、彼はその記事を読んですぐに紹介

      • フレームの外側 答えのある場所

        前回、「フレームの外側」について書いた。 建築は、建物そのものだけでなく、それを取り巻く環境や付随する小さなパーツを含めて「建築」だ、という話。 得てして本質は、中心だけではなく、その外側にあるものだ。 フレームの外側へ視点を移すこと。 お施主さんとの何気ない雑談の中から、空間設計のヒントを採集する。 寄り道した会話は、一見無駄な情報に思えるかもしれないが、そこに本質が隠されている。

        • フレームの外側

          「フレームの外側」という言葉を最初に聞いたのは、アートディレクターの佐藤可士和さんからだった。 可士和さんはグラフィックデザインやCM制作に留まらず、プロダクトデザインや企業ブランディング、はたまた建築まで手掛ける特異な存在で、ある種“アートディレクター”の概念を拡張させた人だ。 昨年、トークプロジェクトのTHINKにゲストとして来ていただいた時にこのような話を聴いた。

        お金のことを気にしないためにお金のことを考える

        マガジン

        • 月刊 谷尻誠
          ¥1,000 / 月
        • THINK BOOK
          ¥780 / 月
        • 大切なこと
          3本

        記事

          サカナクションのライブ

          先日、サカナクションのライブに行った。 久々に彼らが演奏するステージを前にして、こみ上げるものがあった。 9歳になった息子を連れていったのだが、それはそれは楽しそうに踊って、歌って、踊って……とにかく最高だった。 ぼくは息子を抱えて踊ったおかげで終演頃には腕がパンパンになり、案の定、翌日は筋肉痛(笑)。 それくらい全身で楽しみ、息子とサカナクションのライブに行けたことの幸せを感じた。 興味深い点は、サカナクションのライブは自然と踊り出してしまうところだ。 ぼくたち大人だけ

          サカナクションのライブ

          徳を積む

          四年前にtoha(トワ)という映像制作会社を立ち上げた。 Toha 設計者のための検索プラットフォームである【TECTURE】を立ち上げて間もない頃で、「これからは写真だけでなく映像での発信も必要になってくる時代だ」と、映像関連の会社をつくることに決めた。 Instagramのストーリーズで「映像を撮影・編集できる人を募集します」という文言とハッシュタグで「#プロじゃなくてもいいよ」と付けて投げかけると、たくさんの応募が届いた。 その中から、ぼくは二人を選んだ。 一

          Mietell

          新しい不動産サービス「Mietell」を立ち上げた。 Mietell どんな建物が建つのかわからないけど土地を決めないといけない。 どんな部屋になるかわからないのに、マンションを買わないといけない。 どんなインテリアになるかわからないのに、物件を決めなければならない悩みが付き纏う。 ミエテルは、少し先の未来を見える化して、買いやすさ、売りやすさをブリッジさせていきます。 https://www.instagram.com/mietell?utm_source=ig_web

          トラブルの向き合い方

          稀に、お施主さんと設計士の間でトラブルが起こることがある。 先日も、風の便りで「妻の友人がとあるごたごたに巻き込まれているらしい」とぼくの耳に届いた。 その相手が以前SUPPOSEで働いていたスタッフだというのだから余計に胸が痛んだ。 当事者から直接聞いたわけではないので詳細はわからないが、どうやら訴えるだどうだの話にまで発展しているという。 今回は、トラブルとの向き合い方について考えてみる。

          トラブルの向き合い方

          人を惹きつける力

          「谷尻さんは親分気質ですね」と言われることがある。 SUPPOSEを立ち上げてからスタッフをどんどん増やしていった話を聞いたり、複数の事業を運営している姿を見ると、人の目にはそう映るのかもしれない。 確かに組織を牽引する立場ではあるし、実際にそうやって会社を続けてきた。 慕ってくれる人がいるのはとても有難いことだが、個人的には普段の言動や行動を見てもぼくには“親分っぽさ”はない気がしている。 仕事では専門的な知識やスキルが必要だが、組織を牽引するためにはそれだけでは足り

          渇きの設計

          「つらい出来事があった時、その体験をどのようにプラスの力へ転化するのですか?」 先日、建築スクールchangerのメンバーからこのような質問を受けた。 Changer 仕事がうまくいかない、勝負ごとに負ける、挑戦に失敗する、人から心無い対応をされる…生きていれば当然悪いことだって起こる。 ネガティブな体験や感情をポジティブに転化するための自分との向き合い方とは──ある意味、それは生きる知恵でもある。 その問いに対し、はじめにぼくはこう答えた。 「そもそも、ぼくは負けた

          ドリーマーとビルダー

          友人と食事をしていた時、会社の在り方についての話になった。 世の中の流れが急速に変化し、社会全体がホワイト化している昨今、働き方もルールに基づいた在り方が求められている。 徹夜はもちろんダメだし、規定通り休みも取らなくてはならない。 当然と言えば当然だが、この仕組みの中では個性豊かな組織はなかなか生まれづらい。 たとえば、好きで好きで建築をやりたくても、スタッフをマネジメントする立場として「定時には帰りなさい」と言わなくてはいけない現実がある。 そんな話をしていると、友人

          ドリーマーとビルダー

          ごめんなさいを言える生き方

          先日、素敵な出来事があった。 以前、SUPPOSEで働いていたスタッフが20年ぶりに広島の事務所までやってきたのだ。 彼には明確な目的があった。 「あの時はすみませんでした」 ぼくを前にした彼は、頭を下げてそう言った。

          ごめんなさいを言える生き方

          勝手に人物紹介【松尾大ちゃん】

          このマガジンでは、ビジネスや設計を軸にした「ぼくの考え方」を書いている。 読んでくれた人が少しでも役立ててくれるとうれしい。 今回は「勝手に人物紹介」と題して、ぼくが好きな人を文字通り勝手に紹介しようと思う。 (反響があればシリーズ化して不定期に更新するかも) ぼくが人のどういうところに惹かれて、どういう人とお付き合いしたいと思っているか。 それは、ビジネスの考え方、生き方の哲学にも通ずる。 誰について語りたいかと言えば、真っ先に思い浮かぶのは「ととのえ親方」でお馴染みの

          勝手に人物紹介【松尾大ちゃん】

          情報の在処

          テレビもニュースも見ない、読書家というわけでもない。 そもそも家にテレビがない。 そんなぼくのライフスタイルを見て、ある人から「誠さんはどうやって情報を仕入れているんですか?」と訊かれた。 その人曰く「ニュースを積極的に取り入れているようには見えないのに、それぞれの分野の最先端のことを知っていたり、あるいは歴史的なことにも詳しかったり、モノに詳しいイメージがある」という。 確かに建築については詳しいかもしれないが、それ以外の情報はどこから取り入れているのだろうか。 今回は

          デザインを数値化する

          先日、オンラインスクールchangerのメンバーからこんな質問があった。 「建築のデザインが、世の中でどれくらい役に立っているのかわかりません。具体的な集客とどれほど関係があるのか、社会的な役割としてデザイン性にどれだけの需要があるのか。建築のデザインの効果についてお伺いしたいです」 この問いの本質的な部分は「デザインがエゴになっていないかどうか」だと感じた。

          デザインを数値化する

          メモは思考の断片

          仕事をはじめて以来、メモをとることが習慣になっている。 昔は紙のメモ帳に記していたのだが、2013年からはスマホのメモ機能を使うようになった。 たまに振り返って見直してみると、今の自分でもハッとするようなことが書かれていておもしろい。 当時のぼくは“自分”に向けて書いているのだが、そのメッセージが時空を越えて今のぼくにも刺さることがある。 たとえば、こんなことが書いてある。