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バイオレゾナンス医学による原因治療で腰痛が改善した患者さん~part2~

谷口 食事と生活の改善をどんなふうに実践して経過はどうなりましたか?

患者さん 食事療法は、谷口先生のご指導どおりグルテンフリー乳製品フリーを実践しました。

谷口 症状として困っていたのは、もともと湿疹でしたか。

患者さん 症状は、そうですね、手の湿疹と。

谷口 食事療法は他に何か実践されましたか?

患者さん 生ものを控えることですね。

谷口 食事療法を実践されて何か変化はありましたか。

患者さん すごく自分の頭がクリアになっているのを感じて、調子いいなと思っていたのですが、12月頃に腰のしびれが出てきて、診ていただきました。

谷口 整形外科では何と言われたのですか。

患者さん 軽度のヘルニアによる腰のしびれと言われました。それで先生に診ていただいたら、腰の症状の原因は右下奥歯の炎症ということで、歯の治療を受けはじめました。12月に痛み止めを4回飲んで座薬を2回入れて、仕事を3週間ぐらい休んだあともずっとその薬を飲んでいる状態で仕事をしていたのですが、歯科治療が始まってからはだんだん痛み止めを減らすことができました。今はノンメタル歯科治療(歯科金属を除去して金属以外の素材に変える)の最中です。私の感覚的には、先生が言われた歯茎の炎症の奥のノンメタル治療をしてから、けっこう劇的に良くなった感じです。

谷口 ノンメタル治療に入る前は、けっこう削ったりしないといけない治療でしたよね。

患者さん そうですね。

谷口 奥歯の歯周病があごの骨まで進行して膿が骨のところまできている状態でしたよね。そういう歯の問題は全身に波及します。今回、腰の痛みの原因が歯でした。そのことをゼロ・サーチでどうやって見ていくかというと、腰の痛みがある場所に歯周病菌が出す物質(メチルメルカプタン)がたまっていることをゼロ・サーチで検知できます。あとは水銀などの重金属も同じ場所にたまっていて、それもゼロ・サーチで検知できます。その水銀と歯周病菌がどこから流れてきているのかというと、口の中から流れてきているのです。口の中の原因を治せば、腰に流れ込んでいるものも消えることがバイオレゾナンスメソッドで推定できます。鎮痛剤を飲んでも歯や顎の骨の問題が治るわけではないので、腰痛を根本的に治すためには歯科治療も必要ということです。幸い当院がご紹介した歯科の先生がバイオレゾナンス医学会会員の先生で、元々そういうことに理解のある先生だったので、レントゲンを撮ってもらうとやはり根深い病変というか、歯周病の治療をちょっとしただけではダメだと判断されました。抜歯もされたのでしょうか?

患者さん いえ。もともと抜歯していたところが感染していました。

谷口 そうでしたね。これがポイントで、抜歯した痕は要注意で、抜歯したところの感染が問題となります。抜歯とか、あと抜髄(ばつずい)といって神経を抜いた歯(失活歯)は感染に要注意です。この抜歯痕や失活歯の感染がずっと残っていると、全身に悪さをしだすのです。なかなか治らない頭痛とか、なかなか治らない肩の痛みとかある患者さんで、口の中のレントゲン画像をゼロ・サーチでみてみると、そういう歯の周囲に強い炎症があります。歯科の先生がレントゲンを見れば分かることが多いのですが、歯や神経を抜いたからそのあとはOKというわけでは実はないのです。結局ここを削ったのですか。

患者さん はい。

谷口 患者さんは大変だったと思うのですが、信頼している2ヵ所の歯科医院の先生のところに行っていただきました。感染した骨を削るのは、当院から15分ほどのところにある奥村歯科診療所さんにお願いしました。奥村先生はもともと矢山クリニックの歯科でもお仕事をされていたので、バイオレゾナンス医学の知識や理解があり、口腔外科医としての技術も高い先生です。そしてここで勤務されている平井先生は私と同じバイオレゾナンス医学会会員の先生なので、そういうご縁があって当院と連携していただき歯科医科原因治療をお願いすることが多いです。外科治療はそこにお願いして、そのあと佐賀のやまぐち歯科医院の山口先生に金属除去や舌の位置や咬み合わせの調整などをおこなってもらっています。

患者さん やまぐち歯科医院の治療はまだ途中です。

谷口 普通、腰痛の原因が歯ですと言われても、それですぐに『はいわかりました』と歯科医院に行かないじゃないですか。腰痛の治療だったら整形外科のほうが信用できるじゃないですか?なぜ歯の治療までやろうと思ったのですか?

患者さん やはり看護師をやっていたのと、子育てをやりながら、子どもに病気をさせないようにと思って医学の勉強をしていたら、やはり西洋医学は何かちょっとおかしなところがあるなというのが元々ありました。でも職場に、腰が痛いのに歯医者に行くと言うのはちょっと気が引けたので、私はもうその治療でいいと思ったけれど、整形外科にも行かないといけないかなと思って診てもらったのです。すると、ちょっとしたヘルニアと言われましたが、根本的な治療になっていないというか、痛み止めは出されるけれど手術をするまででもない、リハビリもやるのですが効果があるようには私には思えませんでした。私は谷口先生のクリニックに置いてあるような代替医療関係の本も結構読んでいたので、もう全面的に先生を信頼できたというか、職場の手前、整形外科にも行ったけれど、歯が原因だろうなと思っていました

谷口 自分の中で腑に落ちたということですね。同じように腰が痛いという人いるんですね。ほかにも、頭が痛い、肩が痛いとか。その原因が歯から流れてきている人も結構多いので、そのままお伝えしていますが、実際にそれで歯科に行く人、「紹介してください」と言う人は、10人に1人か2人です。最近は僕のことも、ちゃんと病気を治せるんだね、みたいな目で見てもらえるようになってきましたが、最初の頃は何か怪しい医療をやっているみたいな感じでした。もちろん、食事生活改善を含めた治療に3~4カ月とかかかるので、すぐ治るわけではありません。そもそも僕が治すのではなくて患者さんが食事生活改善をしていかないと治らないので、それなりの時間はかかるのです。ようやく「ここに通ってから病気が治ったよ」という口コミや紹介でこられる患者さんが増えてきたのはありがたいのですが、「ただし自分で食事生活改善の努力をしないと治らないですよ」と必ずお伝えしています。そうやってだんだん当院の行っている治療を認めていただけるようになってはきたのですが、それでもやはり歯科での原因治療までおこなう方はまだ多くはないです。でも、口の中の問題が全身に影響するということは、当然歯科の先生のほうが知っているのです。ただ歯科の先生は、立場上、歯やその関連しか診てはいけないようなので、たぶんもどかしいと思います。ほんとうは内科というか普通の医科のドクターが、もう少し歯と全身のことを考えるようになれば、おそらく対症療法に偏った現代医療の考え方が変わるのでしょう。日本は残念ながらまだそういうことは主流ではないですが、歯科の先生のほうが実はご存じなのです。
~Part3に続く~



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