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化学物質対策~まずは柔軟剤などの合成界面活性剤を控えてみよう~

合成界面活性剤は石油を原料とした化学物質

慢性の体調不良でお悩みの方には、グルテン・カゼイン・酸化油フリーといった食事指導以外に、生活改善で特に注意していただくことがあります。それは、体に良くない化学物質の筆頭である合成界面活性剤の使用を控えるということです。界面活性剤は、水と油など本来混ざることのないものの間にできる境界面の性質を変えることで、それらを混じり合うようにする物質です。石油を原料として複雑な化学合成によってつくられた界面活性剤が合成界面活性剤です。市販の柔軟剤、洗濯洗剤、シャンプー、ボディーソープ、ハンドソープなどに使用されています。それらの成分表で、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムといった記載があれば合成界面活性剤を含む製品です。最近は『無添加』『自然素材』をうたって売られている洗濯洗剤などもありますが、成分表をみると合成界面活性剤が入っていることもあるため注意が必要です。石けんも界面活性剤の一種ですが、合成界面活性剤と異なり、天然油脂を原料として化学合成によらずつくられています。貼り薬の薬用成分を皮膚から吸収しやすくするためにもラウリル硫酸ナトリウムやプロピレングリコールといった合成界面活性剤が含まれているためさまざまなものから日常的にその影響をうけています。

合成界面活性剤は肝臓の解毒機能を低下させる

合成界面活性剤は口や皮膚を通して体内に吸収され、特に肝臓に蓄積します。慢性疾患でお悩みの患者さんの肝臓をゼロ・サーチでみると、合成界面活性剤の共鳴を認めることが多いです。肝臓に合成界面活性剤が蓄積すると、その解毒機能が低下するため、グルテン・カゼイン・酸化油・農薬などほかの化学物質や重金属といった毒性のある物質が体にたまりやすくなり、体調がなかなか改善していかないこととなります。また、皮膚のかゆみなどアレルギーを起こしている患者さんの中に、合成界面活性剤がその原因となっていることも多いです。特に柔軟剤は最も全身に悪影響のある合成界面活性剤であり、これを使い続けている方は体の解毒機能が著しく低下しているため、細胞のエネルギーがなかなか上がらず、健康増進しにくいです。

さまざまな疾患に合成界面活性剤が影響している

喘息、アトピー性皮膚炎、慢性蕁麻疹といったアレルギー疾患でお悩みの方は、多くの場合、合成界面活性剤の蓄積が肝臓や皮膚に認められます。肝臓以外にも空腸で合成界面活性剤の共鳴を認めることもありますが、その際は歯磨き粉や食器洗剤に含まれている合成界面活性剤に反応しているものと思われます。おそらく食器洗剤の合成界面活性剤はお湯で良く洗っても完全にはとれないのでしょう。また、生理痛や過多月経などで悩まれている女性の患者さんをゼロ・サーチでみると、子宮に合成界面活性剤の共鳴を認めることが多いです。柔軟剤や洗濯洗剤以外にも、シャンプー、リンス、コンディショナーなどにも合成界面活性剤は含まれていることが多いですので、月経のトラブルで悩まれている方は、合成界面活性剤フリーのものを使うことをおすすめしています。また、風邪をひきやすく治りにくい方の中にも合成界面活性剤が影響していることが多いです。ゼロ・サーチでみると、のどに合成界面活性剤の共鳴を認めることから、おそらく粘膜の免疫機能が低下しているために細菌やウイルスなどの病原体を排除しにくいのだと思います。冷え症の方では、手足の末端に合成界面活性剤の共鳴が認められ、その原因にもなっていることと推定されます。バイオレゾナンスメソッドを使うと、合成界面活性剤はこのように様々な症状の改善を邪魔していることが推定できます。

具体的な合成界面活性剤対策

患者さんへの具体的な指導は、すぐにできることとして柔軟剤を使わないことから始めていただきます。そして、 洗濯洗剤、ハンドソープ、洗顔剤、ボディソープ、シャンプー、リンス、コンディショナー、食器洗剤、歯磨き粉といった日用品をすべて合成界面活性剤フリーのものにしていただきます。商品名をあげると、シャボン玉石けんの製品に変えていただければすべて合成界面活性剤フリーのため大丈夫です。石けんシャンプーで髪がキシキシして気になるという方には、矢山利彦先生が開発された神農シャンプー(コスミックエナジー研究所)をおすすめしています(私や私の家族、当院スタッフも愛用しています)。また、合成界面活性剤フリーの生活に変えた方も、衣替えのときは注意することがあります。なぜかというと、以前柔軟剤や合成界面活性剤入りの洗濯洗剤で洗った後に収納していた衣服を着た際にも、それが残っている場合に皮膚から吸収されて、アレルギーの悪化を認めることなどがあるからです。衣替えのときの合成界面活性剤対策としては、しまってあった衣服を着る前に環境浄化微生物資材であるEMW(EM生活)をシャボン玉石けん洗濯洗剤と1対1で混ぜて洗濯機で3回ほど洗っていただき合成界面活性剤の影響を落としてから着ていただくように指導しています。慢性疾患でお悩みの方は、食事療法とあわせて、合成界面活性剤を控えることで肝臓や腸の解毒機能が上がってくるため徐々に体調不良が改善に向かうことを感じられると思います。合成界面活性剤を体から減らしていくためには、まずは使わないことが一番です。治療を急ぐ場合は、タチオン散や高濃度ビタミンC点滴を使って解毒することも可能です。合成界面活性剤フリーの生活は化学物質を控えるうえで真っ先に取り組んでいただきたいことのひとつです。

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