見出し画像

「自分の心の声を聴く」ための「本当にそう思ってます?ゲーム」について

傾聴やカウンセリングの講座を定期的にやっております、NPO法人ルネスかごしまのたにかつさんです。「伴走型支援者養成講座」という名前なんですけどね。

団体設立以来4年、毎週やっておりまして、毎回やることも違うのですが、最近のテーマで「カウンセリングと自己開示」とか「相手の声を聴くためには、まずは自分の心の声を聴く」必要があるよね、という話になりました。

それじゃあってんで、マインドフルネスとかを一応は紹介したのですが、本当はマインドフルネスをやるのに舞台装置は必要ないとは思うのですが、やっぱりちょっとハードルが高く感じてしまう人もいるかもしれないなあと思いまして、なにか、自分の心の声を聴くための、簡単とは言わないけども、やり易い方法はないかなあと考えていたのです。

それで、「本当にそう思ってますかゲーム」というのを考えてみました。
やり方は以下の通り。

0,1人でできます。
1,まず、何かのことがらについて、自分の意見を表明します。
2,その意見に対して「本当にそう思ってます?」と自問します。
3,「えー、だって、こうこうこうだから、こうじゃないかなあ」と自分で答えます。

やり方は以上です。

たとえば、そうですねえ。
「今日のお昼ご飯はカレー」ということについてやってみます。

A「今日のお昼ご飯はカレー」
B「本当にそう思ってます?」
A「えー、だって、梅雨に入って、ゆうべも寝苦しかったし、なんとなくカレーじゃないかなあと思うんですよ」
B「ふむふむ」
A「少しね、もやもやしたものをすっきりさせたいという気持ちがあって」
B「ほうほう」
A「カレーならスッキリするってものでもないかもしれないけど、そういえば、田中カレーに夏のなすメンチカレーが出たってのを見た気もして」
A「あ、単になすメンチが食べたいだけなのかなあ。いや、でも、なすメンチでなくてもいいんですよ。たとえば、ココイチでもいいの。あ、でも、ゴーゴーカレーはちょっと違うような気もする」
B「なすメンチカレーやココイチのカレーならいいんですね」
A「うーんと、このところ、ちょっと個人的にすっきりしないことがあって、それを吹っ飛ばしたいと思ってるのかなあ。だとすると、カレーを食べて何とかなるようなものでもないのかもしれないなあ。せめて、気分だけでも上げようと思ってるのかもしれない」
B「そうなのですね」
A「ちょっと体力が落ちてる感じもするし、だから揚げ物でも、お肉じゃなくて野菜なのかも」

とまあ、たとえ話なので、ちょっと理想的に運びすぎたきらいはありますが、このようなことを行うことによって、自分の本当の気持ち(のようなものがあるとして)を、吐き出す作業を、ゲーム的にやってみる、やってみる習慣をつけるのがいいのかなあと、思ったところなのですよ。

ポイントは、「自分でもわからないところは無理はせず、そのままにしておく」というところかと思います。

無理に理由づけをしようとしてしまうと、
1,自分でも気づいていなかった、見たくないものを見てしまう可能性がある
2,無理に理由を決めることで、それが強引なラベリングとなり、本当の気持ちを再度検討する機会が失われてしまう可能性がある
ので。

それでは、興味を持たれた方はぜひやってみてください。
そして、感想などフィードバックをいただければありがたいです。


お読みくださりありがとうございます。 いただいたサポートは、NPO法人ルネスかごしまが行う「生活困窮家庭・ひとり親家庭支援」に全額使わせていただきます。