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きょ、教科書に間違いが…!!!

5月20日に、さいたま市岩槻区の水野書店様にて、太宰治の『散華』朗読と、「金子みすゞについての本当の話」をさせていただきます。

打合せと会場の下見に行ってきました。


スタッフと下見



そして、「みすゞの詩の載ってる教科書があるよ」と、水野書店様が下さいました。

教育出版の教科書


何と、2カ所間違ってる!!!

112ページ。金子みすゞについての権威とされている矢崎節夫氏による「みすゞさがしの旅」には、1926年版の『日本童謡集』で、ただ1編のみすゞの詩『大漁』に出会ったとあります。


が、1926年版の『日本童謡集』には『お魚』も載っているのです。

『日本童謡集』1926年版 背表紙
おもて表紙
『大漁』
『お魚』

矢崎氏ご自身『金子みすゞの生涯』257ページに、「みすゞの《大漁》と《お魚》が選ばれて載ったのである。」書いてますのに。


これでは、権威の名が泣きますね。

もう一つは、今一番出回ってる写真について

教科書の123ページに「金子みすゞが下関に出てきた時に撮った」と書いてあります。


が、これは、仙崎の宮内写真館で撮ったものなのです。

その写真館のお嬢さん(鈴子さん)は、金子文英堂の後を継いだ木村聖文堂という、金子みすゞ記念館のすぐそばの本屋さんに嫁ぎました。

鈴子さんの次男のお嫁(杉山悦子)さんと、下関在住の金子みすゞ研究家・木原豊美さんは親しく…

暮れに木原さんを、私の住む川越にお招きしてご講演いただいた時に、その話をしていただきました。

22022年12月17日 木原豊美先生のご講演@ウェスタ川越

宮内写真館は昭和41年に火事になり、原版も何もかも焼失してしまったので、「今更事を荒立ててこの町で暮らすよりは」と黙ってしまったそうです。目と鼻の先にある金子みすゞ記念館で、矢崎氏が館長をされているからです。仙崎は狭い町なのです。この意味、分かりますでしょうか?

悦子さんは「でもね木原さん、本当は悔しいの、残念なの」とおっしゃっていたそうです。

木原さんは、矢崎さんが「みすゞ探し」をなさっていた時の協力者です。その後、首をかしげることが多く、矢崎さんとは袂を分けたとうかがっています。

教科書に間違いがあってはいけません

さっそく教育出版に指摘のメールをしました。

情報提供まで、今後の参考になれば幸いです、ご検討のほどを…と。

2023年5月7日(日)水野書店様にて店主ご夫妻と打合せ

20日の公演後の質疑応答で、質問がなければ、その事についてお話しようかと思っています。

乞うご期待♪

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