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物語に魅せられた女の"勝手にプレゼン大会"【小説編】


こんにちは、タニシです。

今回は自分の好きな物語について書きたいと思います。

たぶんすっごく長くなると思うので、興味の無い方はここらでUターンすることをおすすめします。戻るなら今のうちです。
※書き終えてからここに文章を書いています。驚くことに、全体で10850字を超えています。お時間のある時に読んでください。

プロローグ



私、プロフィールで好きなものを書いたりする際には、大体「物語が好き」みたいに記載することが多いんです。

なんとなくなのですが、普通だと「物語が好きって何?」と思う方が多いと思うんですよね。「小説とかアニメじゃなくて?」みたいな感じで。

そうなんですよね。
でもやっぱり物語なんですよ。ストーリー。

なぜかというと、私が好きなのは

小説と漫画とアニメとドラマと演劇とラジオドラマと神話と民話と都市伝説とトークゲームだからです。

ストーリーのあるものなら大体何でも美味しく頂きます。
これらを全部説明するのが面倒なので、物語が好きと言っています。
平たく言うと物語オタクなのです。

一個一個説明していたら文字通り日が暮れてしまうので、とりあえず今回は小説の話をしましょう。

私が今まで読んできた小説のプレゼンテーションです。

※私は平成7年生まれなので、登場する作品は世代によっては分からないという方もいらっしゃるかもしれません。同世代の方は一緒に楽しみましょう。


小説

別に小さい頃から本を読んでいた訳ではありませんでした。私が図書館に通い出したのは小学校2年生の時です。
友達に図書館の貸し出しカードの枚数が負けているのを知って、負けず嫌いが発動してしまったのです。
それと、親友がものすごい読書家だったので、興味がそちらに向いていたのかなとも思います。
この後のことだったかは忘れましたが、私は図書館でクリスチャン・リース・ラッセン著作の「海の宝物」という絵本に出会います。それはその後の私の人生のターニングポイントとなる出来事だったのですが、長くなるのでそれはまた今度で。

小学生


通っていた小学校の図書館は、1年生は絵本コーナーのみ、2年生からは全体を使える、といったような仕組みだったかと思います。覚えている限りで初めの方に手を出したのは漫画版の「シャーロック・ホームズ」でした。
今思うと確か兄が読んでいて真似をしたのかな?と思うのですが、あんまり覚えていません。内容もそこまで覚えていません。「まだらの紐」、「緋色の研究」、「バスカヴィル家の犬」など、タイトルだけはなんとなく覚えています。あとはホームズとワトスンの関係性とか。ホームズのスーツと虫眼鏡、ワトスンの持つ医療器具。イギリスの街並みの様子とか。
後々「名探偵コナン」やらに触れるようになるので、その前にほんの少しだけ前知識があるというような、それくらいのレベルでした。ん?小説じゃなくて漫画だったな、まあいいや。

それから、3年生くらいから読んでいたのは「わかったさん、こまったさん」シリーズ、「シェーラひめのぼうけん」、「ズッコケ三人組」など。
「シェーラひめのぼうけん」はアラビアンナイト(千夜一夜物語)をテーマとした児童書なのですが、冒険のわくわく感や仲間との友情、中東の雰囲気がめいっぱい描かれた素敵なシリーズでした。表紙や挿絵などを担当された佐竹美穂さんの絵柄も作品の舞台のイメージととてもマッチしていて、登場人物の衣装や登場する宝石などの装飾品、中東の街並みの様子に目を奪われていたのを覚えています。
たぶんこの頃から物語に夢中になっていました。

学年が上がるうちに「パスワード」シリーズ、「若おかみは小学生」、「黒魔女さんが通る」、「怪盗クイーン」、「タイムスリップ探偵団」などの青い鳥文庫。ポプラカラフル文庫の「IQ探偵ムー」。あとは、フォア文庫の「妖界ナビ・ルナ」シリーズなどに手を出します。
これ、Twitterのオタク界隈とかで度々話題となる「お前ら九字切りとか四神とか何で知ったよ?」みたいなノリがあるのですが、私は平成ガメラとナビ・ルナでした。

青い鳥文庫の中でも好きだったのは「怪盗クイーン」シリーズ。年齢性別不詳の怪盗クイーンと相棒のジョーカー。2人をバックアップする人工知能のRD。この3人が、巨大な飛行船トルバドゥールに乗って、世界中を巡りながら高価な宝石などを盗んでいくストーリー。普段は呑気で仕事をしたがらない自由なクイーンですが、いざ仕事となるとそれはもう優雅に、格好良く、美しく獲物を狙いに行きます。そんなクイーンに対し、「仕事上のパートナー」「一介の人工知能」と冷たい言い方をするジョーカーとRDも、いざという時には素晴らしい連携プレイを見せつけます。K2商会さんの美麗なイラストも相まって、「怪盗クイーン」の虜となっていた女子は少なくありません。
そうそう、実は「怪盗クイーン」は今年で発行から20年を迎え、6月に劇場OVAアニメ化が決定されています。もう今から楽しみすぎます。

また、他はと言うと、兄が集めていた漫画「金田一少年の事件簿」のノベライズが学校の図書館にあったので、小学4、5年生あたりでずーーーっと繰り返しそのシリーズを読んでいました。
今考えるとあまり健全とは言えませんね。
ただ、もし金田一ファンでノベライズを読んだことが無いという方がもしいらっしゃるのであれば、「邪宗館殺人事件」だけは読んでくれないかと声を大にして言いたい。系統としてはコミックでいう「雪影村殺人事件」です。多くは語りません。読んでください。
あとみんな大好き「デルトラクエスト」シリーズとか、「怪談レストラン」とか。

それから一般小説も読んでいたのですが、正直あまり覚えていません。上橋菜穂子の「守り人」シリーズ、荻原規子の「これは王国の鍵」、「空色勾玉」などを読んでいました。親友の真似をしていたのですが、たぶん当時の私には難しかったのだと思います。

中学生



中学生になると、神永学の「心霊探偵八雲」シリーズをよく読むようになります。これも兄の影響です。6巻が好きで繰り返し繰り返し読んでいました。他にも同じ神永さんで、「コンダクター」や「天明探偵 真田省吾」シリーズも。あと記憶に残っているのは「メディエータ」やライトノベル。
ライトノベルは、「しにがみのバラッド」、「キーリ」など。「しにがみのバラッド」は今でも大好きなシリーズです。ジャンルを説明するのが難しいのですが、私は爽やかバッドエンドと呼んでいます。爽やかで美しく、儚くて残酷な物語が多いからです。※バッドエンドばかりではありません。
ほとんど図書館で借りて読んでいましたが、自分で買ったりもしてましたね。しかしね、タイトルを忘れてしまいました。実家に行けばあると思うんですけどね。なんだったかな。ライトノベルで、男女3人組で探偵事務所を営んでて、3冊くらい買ってたんですけど。
※思い出しました。風見潤の「幽霊事件」シリーズです。懐かしくなったので実家に帰った際には読み直そうと思います。
それと忘れられないのは甲田学人の「Missing」。私はこれを読んで精神を壊しました。雰囲気は和ホラーになるのだろうか……。恐怖を煽るグロテスクな描写が特徴なのですが、物語のメインとなるのは学校を舞台に起こる「怪異」と呼ばれる何か。噂だったり、現象だったり、事件だったり。まあでも、一番怖いのは普通の人間なんですよね……。ただし、ホラーというよりかは、民俗学感が強めです。民俗学についてお話しする機会があればその時にでも。文体がすごくしっかりしているので、読み物としてのクオリティーはすごく高いと思います。
あとは東野圭吾や伊坂幸太郎など。横山秀夫などの推理小説や、金田一の影響で横溝正史なども読んでいました。あと橋本紡の「九つの、物語」。東野圭吾は、当時「ガリレオ」が実写ドラマ化されていたので、「探偵ガリレオ」、「ガリレオの苦悩」、「容疑者Xの献身」、「聖女の救済」などのガリレオシリーズを読みました。あとは「手紙」とか。伊坂幸太郎は「魔王」のコミックスを兄が買っていて、気になって原作を読んで、その後「ゴールデンスランバー」とかも読んでいました。あとは実写化されて話題だった湊かなえの「告白」、「少女」、水野敬也の「夢をかなえるゾウ」とか。小川糸の「喋々喃々」。
それから親友から森見登美彦や、ライトノベルを借りて読んでいたりもしました。森見は「きつねのはなし」、「夜は短し歩けよ乙女」、「四畳半神話大系」など。ライトノベルは高遠砂夜、「十二国記」シリーズなど。

高校生

高校生に上がると、自宅の最寄り駅から学校の最寄り駅まで電車で45分の空き時間が出来るようになりました。もっと言うなら、田舎の路線なので、乗り継ぎの関係で次の電車まで1、2時間なんていうことも度々ありました。

60分あるなら60ページは読めます。
300ページの作品なら5分の1が読めます。
往復と考えて3日あれば余裕です。

伊坂幸太郎の「チルドレン」と出会ったことで伊坂作品にのめり込み、「オーデュボンの祈り」から「残り全部バケーション」まで、高校時代までに出版された作品は全て読み漁りました。伊坂作品で有名どころだと「ゴールデンスランバー」や「重力ピエロ」でしょうか。この2つは実写映画化されて人気な作品ですよね。私が読んでいて特に印象に残っているのは「砂漠」、「マリアビートル」、「陽気なギャング」シリーズ、「アヒルと鴨のコインロッカー」「夜の国のクーパー」あたり。
「マリアビートル」は東京から盛岡までの約2時間、東北新幹線の列車内を舞台とした作品です。「グラスホッパー」、「魔王」、「マリアビートル」、「モダンタイムス」あたりは世界観が繋がっており、同じ殺し屋が登場したりするのですが、「マリアビートル」も列車内で殺し屋たちがバトる話です。それも乗客には分からないところで水面下に物語が進んでいきます。
その中で、王子という男子中学生が出てきます。実は「マリアビートル」は、中学の頃に一度と、高校の中盤辺りでもう一度読み直すのですが、1回目と2回目で王子に対する自分の感情の変化がだいぶ違い、面白いと思ったのを覚えています。
王子はなんというか、ニコニコしながら裏では残酷なことを考えている、大人を困らせるのが大好きな頭の切れる男の子といったキャラクターです。終盤までは、周りの大人(殺し屋)たちは彼に翻弄されます。
初めて読んだ時、私は王子のことがむかついてむかついて仕方ありませんでした。彼が非人道的なことをする度に腹を立てた記憶があります。
ところが、高校に上がって2回目に読んだ時には、「こいつ意外と子供っぽいところあるんじゃん」と思ったのです。
自分が少し客観的に読めるようになったのかは分かりませんが、この、年齢によっての受け取りの変化から、いつ読むのかという小説の面白さが明確になったと思ったのでした。

伊坂作品の中で特に好きなのは「チルドレン」という短編集です。短編集といっても世界観は繋がっていて登場人物も同じだったりします。
何にそんなに惹かれたのかというと、世界一その職業が似合わないであろう「陣内さん」という登場人物が出てくるところです。
陣内さんは家庭裁判所に勤める調査官。性格はマイペースで自分勝手。だけどどこか憎めない。そんな人です。
この作品は、なんていうか、文章のひとつひとつが本当に自分の心に刺さっていきました。「俺たちは奇跡を起こすんだ」、「失恋した俺のために、今、この場所は時間が止まっている」など。大好きな台詞がたくさんあります。まあ、大体陣内さんの台詞なんですけどね。
同じイメージで「砂漠」も好きです。大好きなセリフがたっくさんあります。5人の大学生のお話。たまたま同じ学年に東西南北が名字に入ってる4人がいて、みんなで麻雀をするんですよね。グループの中心に鳥井という人物がいるんですが、この人が陣内さん臭を漂わせています。こんな大学生活が送りたかった。
あとは、「夜の国のクーパー」。これ、本当にすごいんです。ネタバレになるので多くは言いませんが、漫画やアニメーションでは絶対にできない仕掛けがあるんです。私はまんまと騙されました。猫視点で話が進んでいくのも新鮮で面白いです。
「アヒルと鴨のコインロッカー」や「残り全部バケーション」などの話もしたいのですが、また今度で。

さて、だいぶ長くなりましたが………すみません、まだまだ続きます。

他に読んでいたのは有川浩や森見登美彦、朝井リョウなど。
有川浩は「図書館戦争」シリーズ、「レインツリーの国」、「植物図鑑」、「阪急電車」「空飛ぶ広報室」など。
「図書館戦争」は有川作品の中では不動の人気ですよね。
ご存知ない方に簡単に説明すると、図書を検閲するメディア良化委員会と図書館の自由を守る図書隊が戦争する話。字面だけ見て地味って思いました?いや、どちらかというと内容はかなり派手ですよ。銃撃戦と心理戦のオンパレードです。
世界観がしっかりしているのと、とにかく図書隊が格好良いんですよね。図書特殊部隊(ライブラリー・タクスフォース)に入りて〜とか思っちゃいますよね。中でも柴崎が好きだったので、別冊の2巻は繰り返し読んでいました。
「植物図鑑」は高校時代と、最近もう一度読み直したのですが、甘すぎてびっくりしました。こんなに甘かったっけ?読んだ後は山菜が食べたくなったり散歩に出かけたくなります。
森見登美彦は「ペンギンハイウェイ」や「恋文の技術」、「新釈 走れメロス」など。「ペンギンハイウェイ」は、私の中の夏と言ったら?へのアンサーの一つです。茹だるような暑さと、そこに流れる川の清涼感。また今年も夏が来ますね。
「恋文の技術」は普段小説を読まない方によくおすすめしています。ストーリーが全部手紙で構成されてるんですよ。
朝井リョウは「桐島、部活やめるってよ」が流行っていたので読んでみました。個人的には「星やどりの声」が好みでした。
あとは、実写化されて話題となっていた作品などを読みました。三浦しをんの「舟を編む」、冲方丁の「天地明察」、百田尚樹の「永遠の0」、貴志祐介の「悪の教典」、東野圭吾の「真夏の方程式」、「プラチナデータ」、「ラプラスの魔女」など。「舟を編む」は去年アニメシリーズを見たのですが………、いやーーー良いですね。良かったです。
「悪の教典」は、当時サイコパスというものをよく分からずに読んでしまったので、正直自分の中ではピンと来ませんでした。この物語の楽しみ方を知るのは後になってからです。まあでも、貴志さんはすごいですよね。気になって「青い炎」も読んだのですが、なんというか実際に経験しているかのようなリアリティです。何をとは言いませんが。
あと高野和明の「ジェノサイド」。「進撃の巨人」に手を出す前は、イエーガーといえばこちらを思い浮かべてました。迫力のある戦闘シーンの臨場感がすごいです。印象的だったセリフだけご紹介します。
「それが最悪の場合だね?」
「そう」
「最良の場合は?」
「全世界で、十万人の子供の命を救える」


あとは、弟に勧められて「ブレイブストーリー」のアニメを見て、気になって宮部みゆきの原作にも手を伸ばします。上下巻で、上巻で挫折してしまったのですが、アニメと比べてちょっとダークな内容ですよね。
あとは、西尾維新の「伝説」シリーズとか。西尾維新を初めて読んだのは確か中学生の時で、「デスノート」のノベライズの「ロサンゼルスBB連続殺人事件」でした。あとは「めだかボックス」の漫画を買っていたので、それで雰囲気を知っていたくらい。おそらく多くの方は「物語」シリーズで触れる方が多いと思うのですが。読んだのは「悲鳴伝」と「悲痛伝」の2つだったと思います。このシリーズを読んで、
小説ってこんな何でもやって良いんだとか、
なんて自由に世界観を表現するんだろうとか、
小説に対する感覚がだいぶ変わったのを覚えています。小説って真面目で静かなイメージだったんですけど、だいぶ印象が変わりましたね。そうか、エンタメやんって。まあ、ラノベ性が高いってことなのでしょうか。そのあたりは詳しくないので分かりませんが。
そして小川糸の「食堂かたつむり」。この方は本当に、食べ物を美味しそうに描写しますよね。「喋々喃々」もですが、読んでる途中でお腹が空くんですよね。しかしそれと同時に、命をいただくことについての残酷さ、大切さについても目を逸らさずに描いています。
あ、あとここらで村上春樹に手を出します。「1Q84」のBOOK1…かな?(緑のやつです)を読みました。なんというか、これのせいなのかどうかは分からないのですが。
読み終わったその日の夜、私は物語の世界観に合ったひどい悪夢を見ました。
リトルピープルが出てきたんですけど、夢の中でだいぶ自由にしっちゃかめっちゃかなことをしてましたね。ひどくグロテスクで恐ろしかったです。正直懲りてしまって村上春樹はこの一冊だけで止まってしまっています。友人に話したら「全部読めよ!!」とお叱りを受けましたが、無視をキメ込みました。またチャレンジします。

あとはライトノベルの話をしましょう。高校の図書館に置いてあった中で読んだ記憶があるのは「ビブリア古書堂の事件手帖」、「ミスマルカ興国物語」など。「ビブリア」は実写ドラマ化もしてましたね。日常の中にミステリー要素のあるストーリーで、古本屋に行きたくなるお話しでした。
「ミスマルカ」はだいぶはまったライトノベルです。「デュラララ‼︎」とか、「ソードアートオンライン」とか、「とある」シリーズとかと比べたらそこまでメジャーでは無いかもしれません。どんなお話かと言うと、
暴力であればどんな強大なものでも見下してしまうミスマルカ王国王子のマヒロが、自身の言葉だけを武器に戦況を乗り切っていくストーリー。
帝国や共和国、商会や教団などが出てくるファンタジー系のRPGみたいな世界観なのですが、シリアスもあり、ギャグもありで、魅力的なキャラクターも沢山出てきてすごく好きなのです……。たぶん12巻あたりまでは読んだのかな?7巻が本当に良いので、もし読む機会があれば是非とも、是非とも読んでみてください。何度泣かされたか分かりません。
えーとあとは、先程ちらっと「デュラララ‼︎」の話をしましたが、友達から成田良悟を借りてましたね。「ヴぁんぷ!」と、「世界の中心、針山さん」。日常の中の非日常性感がすごく面白いですよね。ちなみに「デュラララ!!」と「ソードアートオンライン」は弟が文庫を買っていたのでなんとなく読んでいました。「ソードアート」はガンゲイルまでしか読んでいませんが、1巻の序盤の、それまで皆美人やイケメンに設定していたアバターが消えてしまい、本来の姿に変わってしまうというシーンと、何巻かは忘れてしまいましたが、ゲーム内で培った経験が身体の中に活きており、やりようによっては射撃訓練で実弾の消費を抑えることができるのではみたいなシーンがめっちゃ面白いなって思いました。

高校はそんな感じだったかな?

次→

大学生


大学時代はというと、序盤で小川洋子の「博士の愛した数式」、西加奈子の「サラバ!」、小川糸の「サーカスの夜に」、又吉直樹の「火花」、それと「劇場」、住野よるの「君の膵臓をたべたい」、恩田陸の「夜のピクニック」あたりを読みました。
「サラバ!」は上下巻でめちゃくちゃ読み応えがありました。姉弟の話ですが、上巻では異質な姉に困る弟の話、下巻では常識人だった弟がどんどんと病んでいってしまう話といったイメージでした。下巻の終盤で出てくる、「あなたが信じるものを、他の誰かに決めさせてはいけないわ」というセリフは私の中で宝物になりました。
そして「夜のピクニック」。「マリアビートル」の時に、いつ読むかみたいな話をしたじゃないですか。これは本当に後悔してます。「夜のピクニック」は中高時代に読んでおけば良かった。すごく素敵なお話でした。

そして、大学時代の途中。
私は体調を崩し、病気の関係で本が全く読めなくなります。言葉の一つ一つは理解できても、それが合わさった時に何を意味しているのか、何も想像できなくなりました。
それから6年が経ち、ある程度回復はしたものの、今でも文章を記憶できない、歌の歌詞を暗記できないなどの症状があります。
病気についてもしお話しできる時があれば、またその時にでも。

まあなんやかんやあり、しばらくしてリハビリに読んだのは桜庭一樹の「GOSICK」でした。大学の図書館にREDとBLUEだけ置いてあったのです。ただし正直そこまで内容を覚えていません。
次に、伊坂幸太郎の「火星に住むつもりかい?」を読みましたが、途中で挫折してしまいました。内容によってなのか、自分の体調の所為だったのかは分かりません。伊坂作品を読めなかったのはだいぶショックな出来事でした。
少し落ち着いてから、西尾維新の「化物語」を読み始めます。しかしここでも途中で挫折してしまいます。

社会人



そして時間が経ち、大学を卒業して社会人になりました。
だいぶ体調が落ち着いて、文章が読めるようになっていきます。森見登美彦の「夜行」や「宵山万華鏡」、有川浩の「空の中」、伊坂幸太郎の「アイネクライネナハトムジーク」などを読みました。相変わらず森見作品を読むと京都に行きたくなります。一人旅したいですね。
「空の中」は人から勧められていたのですが、ずっと読めてなくて…!有川浩の代表作、自衛隊シリーズの一つなんですよね。「塩の街」、「空の中」、「海の底」。まだ「空の中」しか読めてないのですが、本当に面白かったです。軟派な青年と真面目な女性自衛官という組み合わせはもちろん、特撮チックな展開にハラハラドキドキしっぱなしでした。ただマラソンしてるかのごとくノンストップで話が進んでいくので、体力のある時に読むのが良いですね 笑
あとは住野よるの「また、同じ夢をみていた」。すごく可愛らしく、丁寧なお話でした。ジブリの魔女宅っぽい感じですね。
そのあと続けて住野よるの「青くて痛くて脆い」も読み始めるのですが、内容にのめり込むことができず途中で挫折してしまいます。後に実写映画のレビューで最後が衝撃的みたいなアオリを見て少し後悔しました。またチャレンジします。
あとはダ・ヴィンチに載っていて気になっていた砥上裕將の「線は、僕を描く」。
両親を失って希望を無くしていた主人公が水墨画に出会うところから物語はスタートします。これはもう、創作する方には是非読んでいただきたいお話でした。作者本人が水墨画家なので、水墨画を描く際の所作だったり道具の匂いなどが鮮明にリアルに描かれています。おすすめです。
同じく話題になっていた辻村深月の「かがみの孤城」。これは面白かったです。学生時代をハードモードで歩んできた方にとってはとてもぶっ刺さる内容だと思います。ちょっとファンタジーというか、SF要素もあって良いですよね。今年の冬に劇場アニメ化が予定されています。楽しみですね!
それと、小学生の時に読んだけど内容が理解できなかった荻原規子の「空色勾玉」。最近になってやっとリベンジができました。これはもうすごかったです。日本神話をテーマとした和風ファンタジー小説なのですが、ストーリーが壮大で、日本文化や日本語の素晴らしさで殴ってくるみたいなお話でした。こちらは「勾玉シリーズ」と呼ばれ、次作に「白鳥異伝」、「薄紅天女」などがあります。まだ読めてないのでまたチャレンジしたいです。あと、上橋菜穂子も!
えーとあとは宇佐美りんの「推し、燃ゆ」、住野よるの「か「」く「」し「」ご「」と「」」。すみません、「」入れたらキモくなりました。
か「」く「」し「」ご「」と「」は、かなり好きなストーリーでした。5人の高校生を主人公とした短編集。皆それぞれ不思議な能力を持っており、皆それぞれ能力を持っているのは自分だけだと思っている。青春とか、恋愛とか、友情とか、いっぺんに詰まったお話しでした。中でもパラが好きです。
もうここら辺に来ると最近のお話になってきます。
冬を感じられる恋愛小説が読みたくて読んだ川上未映子の「すべて真夜中の恋人たち」、それから橋本紡の「流れ星が消えないうちに」。
「すべて真夜中の恋人たち」は音が印象的でした。冬独特の無音さというか、音のしない真夜中、主人公のように外に出かけたくなるような、そんな雰囲気でした。
「流れ星が消えないうちに」は文章がするする入ってきて読みやすかったです。作家を調べて、「九つの、物語」と同じ方だというのに驚いたのと、男性だったことにもびっくりしました。女性のことをよく分かってらっしゃる心理描写でした。
そして春になり、先週まで読んでいたのは石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」でした。なんだかんだ石田衣良は「美丘」を実写ドラマで見てたくらいではじめましてだったのですが、すごく面白かったです。

エピローグ



大体こんな感じでしょうか。長かったですね。
おそらくここまでたどり着いたという方はいないのではないかと思います。もしいらっしゃるようでしたら、相当な暇人ですね。

自分の読んできた小説を振り返ってみた訳ですが、たぶん本当の読書家の方だったらこんなことはできないと思います。おそらく量が多すぎてまとめられないですよね。
私の場合、小説を読まなきゃ死んでしまうという程の活字中毒では無いので、割とライトな感じだと思います。
また、「○○を読んでないとか、本好きと言えるのか?」とか、そういった批判は一切受け付けないのでご了承ください。あ、でも内容が間違っていたりしたらごめんなさい。それは謝ります。

長くなりましたが、まあこんな感じで小説が好きで読んでいます。特にフィクションが好きですね。
小説の好きなところは、読む人によって全く異なる世界観になるところ。情報が文章だけだから、今まで生きてきた経験や育った環境、生まれた時代と場所、年齢や性別によって想像するものが異なって、全く違う物語になったりする。受け取り方が違うから、読んだ感想も違う。
小説は本当に自由だと思う。

さて。そんなこんなであとまだ漫画とアニメとドラマと演劇とラジオドラマと神話と民話と都市伝説とトークゲームが残っているのですが、正直ヘトヘトなので、また今度気力があったらそれらについてもお話ししていけたらと思います。

ここまで読んでくださった皆様、貴重なお時間を奪ってしまい申し訳ありません。読んでいただきありがとうございます。気になった小説がありましたら是非とも読んでみてください。
皆さんのおすすめの小説は何ですか?

さて、
また次回があったらお会いしましょう。
ではまた!

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