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Tangity初の展示会ブースデザインに挑戦!

こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」でサービスデザイナーをしているFutamuraです。

今回は今年7月3日に開催された、ELECTRIC BEHICLE ASIA2024という
タイで開催されたEV展示会出展におけるCX支援についてお話したいと思います。
特に空間デザインを中心としたデリバリーはTangityとしての初の試みだったのに加え、私のデザイナー人生でも初めての挑戦だったので、リソースがない中
どのように課題を克服し、成功させたのかシェアさせていただこうと思います!

特に以下について気になった方の参考になれば嬉しいです。
・展示会の設計ってどんな流れで進むの?
・空間デザインにおける難しさって?
・展示会のCX支援ってどんなことを期待されるの?


1.「ELECTRIC BEHICLE ASIA」とはどんなイベント?

改めて今回私が携わった展示会の概要を簡単にご説明します。
ELECTRIC BEHICLE ASIAはタイで長い歴史のある国際的なEVの展示会で、
電気自動車や充電技術に関する知識や革新を共有し、
産業の統合的な発展のためのネットワークを構築することを目的としています。
場所は、タイのバンコクのQueen Sirikit National Convention Center
という駅直結で非常に綺麗な場所で開催されました。

この展示会としての成果としては、コンシューマー向けでないにも関わらず
3日間で約3万人の来場者を動員したほか、61カ国が参加するという非常に大盛況ぶりでした。

2.どんな役割でどんな流れで展示会設計が進んでいったの?

まずこのプロジェクトは、Tangityで私含め三人のチームメンバーと、
プロジェクトオーナー、開催国現地の責任者、各国のコンテンツ担当者を中心に進めて行きました。
私たちTangityは展示会出展における体験設計〜空間デザインという
プロジェクト全体のCX支援という立場で2ヶ月半という期間参画しました。

このCX支援の流れをざっくりご説明すると
①.コンセプトビルディング
②.来場者の体験設計
③.ブースの空間デザイン
④.その他製作物各種の支援
⑤.現地での施工立ち会い、スタッフのサポート

になります。
全てご紹介すると10000字を超えてしまいそうなので、
特に③のブースの空間デザインにフォーカスしてお話ししようと思います。

3.空間デザインに初挑戦!

展示会に関わる社内の各ステークホルダーと今回の展示会のゴールやターゲット、構成要素の合意形成を経て、我々NTTDATAとして出展するブースのコンセプトを”Embrace the seamless future”と据えることに決まりました。
これには、”技術と生活をシームレスに統合し、NTTDATAに対する共感の渦を創造する”という意味が込められており、自社ブースの中で来場者が先端テクノロジーと共に渦を描くように回遊させることが空間デザインのテーマとなりました。
テーマ決定後、ムードボードによる世界観の意識合わせを経て、早速ブースの空間デザインフェーズへ。

私の前職が家電メーカーのプロダクトデザイナーだった経歴もあり、アサインされたわけですが、
まず最初に訪れた壁が、やりたいこと、表現したいイメージが頭にあってもそれをアイデアとして形に落とし込むことができない。です。
プロダクトデザイナーの端くれとしてカタチのデザインに携わってきたわけですが、小物の家電デザインと展示会ブースというスケールの違いや動線設計の考慮等、根本的な造形のための思考プロセスが大きく異なり、空間デザイン特有の難しさを痛感しました。

ブースのアイディエーションを終え、キーアイデアが決まった次は3Dモデリングへ移りました。
前職では、実際に動作するプロダクトの開発を目的にしたCADソフトを使用していましたが、Tangityとして初の試みということで、CADソフトは高価なため代わりにBlenderというCGソフトを使用することになりました。(CADとCGソフトの違いは割愛しますがぜひご興味ある方はググってみてください!)
このBlenderというソフトがかなり曲者で、できることの幅が広い分操作の細かい所作がCADソフトと大きく異なり、大苦戦してしまいました。
また、社内にBlenderに詳しいプロもいないため、ネット、生成AIを頼りながら孤独の格闘を続けていました…
こんな話をしておいてですが、今思えばこれも非常に良い経験で、単純にBlenderが多少触れるようになっただけでなく、使ったことのないソフトへの抵抗感がかなり下がった感覚を覚え、とにかく機会があればまずはやってみることって大事だなと痛感しました。

他にも、ブース全体のトーンアンドマナーを決めるために、ブランドとしての色/EV要素/審美性の観点でバランスをどう整えていくのか、提供するコンテンツをより魅力的に表現するためにどのようなインタラクションを作り上げられるか等、多くの新しい困難と挑戦がありました。

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4.一連の展示会設計において学んだ「3つのこと」

さて、最後にこのプロジェクトを通じて学んだ3つのことを皆様にも共有させていただきたいと思います。

4-1.海外の施工ベンダーとのやりとり

タイ現地のブースを施工するベンダーとのやりとりで、言語を超えた難しさを実感しました。日本であればある程度の仕様や口頭での説明を意を汲んで設計してもらえるのですが、今回は数々の説明資料を用意・説明してもイメージと異なる設計で進んでしまったことが反省でした。この経験から、“1度説明した”、“言うまでも無い当たり前のこと”といった考えを捨て、100%理解してもらうための準備を徹底する必要があると学びました。

4-2.デザインの表現の幅/知識

他社ブースを視察して、ソリューションをいかに魅力的に伝えるか、造形・グラフィックの他にも照明計画や展示会開催国である現地の文化や生活様式も考慮した体験設計がなされており、こういった表現したいことの解像度を上げるためにもエンジニアリングやデザイン表現の知識の幅を広げる必要があると感じました。

4-3.CX支援としてのブース設計

今回のプロジェクトでは、非常に多くのステークホルダーとすり合わせが必要で、意を汲みながらブース全体の設計を進めていくための調整の整理が複雑になってしまいました。政治的な背景等を踏まえつつもサービスデザイナーのCX支援という先方の期待値に応えるために情報整理力、ディレクション力を磨く必要を感じました。

いかがでしたでしょうか?
あまり今回の記事ではお伝えしきれなかったことがまだまだたくさんありますが、
これからもデザインを軸に様々な挑戦をしていこうと思っています!

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