第11節 VS栃木 ~山形キラー牛之濱~
牛之濱選手の初ゴールは山形が相手でした(2011年11月。確か5-0で福岡が勝った試合)。そしてこの試合も牛之濱選手がゴールを奪い、その結果栃木の勝利となりました。
牛之濱選手は山形キラーと言ってもいいのではないでしょうか。汗
決勝点のシーンに焦点を当ててこの試合を振り返ります。
栃木の強みの一つであるロングスロー。このロングスローでは服部選手へボールを当てて後ろで勝負という形が栃木の必勝パターン。それを見越して、山形は栗山と熊本が服部を挟み込む形で守備陣形をセットします。
しかし、スロワーである夛田の選択は近くにいた岡崎へのスローイン。岡崎はボールを受けた後すぐ夛田へ戻します。このシーンで虚を突かれた山形ですが、ここで把握しておかなくてはならないポイントが。
①栗山がマークを捨てて夛田へアプローチしてしまったこと
ロングスローでないことを見て栗山はマークを捨ててアプローチにいってしまいました。これで服部のマークがはがれてしまいます。
②熊本がボールを見てしまいマークをおろそかにしたこと
同じタイミングで熊本もボールを見てしまい服部のマークが甘くなってしまいました。
夛田が岡崎へのスローインを行った時点で、2対1の局面を作られてしまったこと、一番気を付けなくてはならない服部へのマークが甘くなってしまったことがこの失点を生んだと言えるでしょう。
さて、冒頭に触れた山形キラー牛之濱拓。
この試合は途中からの出場でしたが見事ゴールを奪いました。しかしそれだけではなく、このゴールに至るまでにはいくつもの伏線があったと個人的には感じています。
牛之濱はこのゴールシーンの前から攻撃時のこぼれ球やクロスへの反応は誰よりも早く、良く出来ていました。ボールさえ来れば…というシーンもありました。
おそらく本人には「このあたりにボールが来る」という予測があり、それを信じて走り込み続けていたのでしょう。その執念がこのゴールに繋がったのだと思います。
サッカーは守備陣のミスと攻撃陣の狙いがうまく重なり合った場面においてゴールが生まれやすいスポーツです。
この試合の決勝点は山形の守備のミスと栃木の狙いがうまく重なり生まれたゴール。何も不思議なものではなりません。
最近のロングスロー対策としてスロワーの目の前に人を立たせるチームもあります。もしこのシーンで一人そのような選手がいて、服部へのマークが保たれていたら防げた失点だったのかもしれません。
最終的なディテールを突き詰めないと勝てないのが最近のJ2。さらなる厳しさと細やかさをモンテディオには求めたいです。
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